用心棒



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初公開日(参考)2018年10月
分類

長編小説

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用心棒

2018年10月04日 用心棒

ハーバード中退、ドストエフスキーの愛読者、そして元陸軍軍人のジョー・ブロディーは、ストリップクラブの凄腕用心棒だ。FBIによるテロリスト取り締まりのとばっちりに業を煮やしたニューヨーク暗黒街の顔役たちは、ジョーにテロリスト追跡を命じるが……(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

用心棒の総合評価:7.83/10点レビュー 12件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

軽快で楽しいノワール小説

「二流小説家」で評価を得たデイヴィッド・ゴードンの長編第三作。ストリップ・クラブの用心棒ながらハーバード大学中退、陸軍特殊部隊出身という異色の主人公が活躍する、読後感の良いノワール小説である。
穏やかな風貌にも関わらず凄腕の用心棒ジョーは、一斉手入れで入れられた留置場で旧知の中国系マフィアの若者チェンから誘われて、ある強奪計画に加わることになった。プロ集団で企画された犯罪はほぼ計画通りに行ったのだが、メンバーの一人が裏切ったことにより、FBIのみならず犯罪組織、テロリストなどからも追われることになる。強奪した品物の行方はどうなるのか、ジョーはこの危機を乗り越えられるのか・・・。
まず第一に主人公のキャラクター設定がいい。犯罪者でありながら、誰からも好かれる好青年で、しかも犯罪の腕は超一流。その言動を追うだけで、物語として楽しい。さらに、主人公を取り巻く犯罪者仲間、捜査官、ヒールなどのキャラも色彩豊かで、ノワールにありがちな暗さ、陰湿さが無いのがいい。解説の杉江松恋氏が指摘している通り、カール・ハイアセン作品に通じる軽やかさと心地よさがある。
アメリカの私立探偵もの、軽めのハードボイルド、明るいアクションもののファンにオススメしたい。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11:
(4pt)

著者のスキルが向上しているみたいで好感を持てるミステリ

ストリップクラブの用心棒がある強盗計画に加担するが・・・というお話。

導入部はよくある流れですが、その後はミステリらしく意外な展開に・・・という風な作品でした。

その展開の仕方が割と現代的で、あまり書くと勘のいい人が判ってしまうので、書きにくいですが、やはり今の社会情勢、国際情勢を意識した物となっており、リアリティがあって好感を持てました。

この著者の方の一番最初の作品が日本でも高評価で、映画化されたりしましたが、個人的には著者の潜在能力は感じましたが、そこまでの作品かなぁ、とか思ったので、今回この作品を読んで明らかにスキルが向上しているみたいで、私の評価がマチガイだったかなぁとか反省しております。いずれ読み返してみたいと思います。

ともあれ、推理小説としては及第点を差し上げられる作品でした。機会があったら是非。
用心棒Amazon書評・レビュー:用心棒より
4150019363
No.10:
(3pt)

題字に釣られて買いましたが

解説にかかれているような、三船敏郎を連想させるものは、私には感じられませんでした。個人的に請け負った仕事が、いつのまにやら裏社会全体の依頼を受けた仕事に変わってしまっているし、登場人物は(ボスの性癖を除いて)かなり定型的でした。特殊部隊上がりの戦闘能力抜群の主人公というのは食傷気味です。今時、後頭部を強く殴って気絶させるという場面(昔安部譲二氏が重傷を与えるか下手したら殺してしまうだけと言ってました)を何度も使ったりするのも興ざめ。二冊まとめて買っちゃったのを少し後悔しています。
用心棒Amazon書評・レビュー:用心棒より
4150019363
No.9:
(5pt)

ジョー、かっこいい!

ジョーの経歴に興味を抱き、読んでみた。
なんてチャーミング(文中の表現に同意)! 強くて賢くて誠実でハンサムで愛嬌あり。ちょっとしたことで微笑むところは西欧人らしい。そして悪人は容赦なく消す。…期待以上だった。
内容もテンポがよくておもしろい。止まらず、あっという間に読み終えた。

バイオテロに関しては、現在進行形の新型コロナウイルスを彷彿させる。編み出した国は違うが。
ひとつ思ったのは、ジョーが鎮痛目的で、錠剤をただの水に溶かして静脈注射すること。これはあり得ない。死んでしまう。真似したらたいへん。
…まあ、ここは見逃して、次作『続・用心棒』へ突入!
用心棒Amazon書評・レビュー:用心棒より
4150019363
No.8:
(2pt)

なんとなく正統派のハードボイルトと思って読んだが、実はユーモアの効いたピカレスクタイプの作品

ただし、これは好意的に見た場合で、実際は行き当たりばったりのストーリー展開に、薄っぺらで魅力のないキャラ、それどころかそもそも全く不要なキャラ描写が多くてウンザリ。あのギャングのボスと奥さんのキャラとエピソードなんて全く無駄。
ところどころノリのいいところはあったけど、概して退屈なB級アクション映画の様な仕上がり。

ビックリするくらい古い訳が出てくるのも不自然
用心棒Amazon書評・レビュー:用心棒より
4150019363
No.7:
(4pt)

デイヴィッド・ゴードンの大変化を歓迎したい!

デイヴィッド・ゴードンと言えば、あの『二流小説家』で騒然たるデビューを果たした、あの作家。そう思っただけで、この本はポケミスであるにも関わらず、買い控えてしまっていた。当時はこの作家は、賛否両論で読者層を分断していたように思う。純文学への偏向が諸所に見られつつ、娯楽小説としても面白いということで、作品のミステリ部分だけが、何と日本で映画化された。ぼくはどちらも味わってみて、この手の小説は苦手なので、映画の方が面白かったかな、でもそちらも大したことはないか、などと正直うなされていたものだ。

 それでも性懲りもなく、第二作『ミステリガール』も読んでしまったが、これまた苦行と言うべき読書体験であった。果てしもなく長く、くどく、脱線を繰り返す作品を、よく途中で投げ出さなかったと自分を褒めたいくらいだった。だから、6年ぶりくらいにこの忘れていた作家が戻ってきた、と知った時も、見て見ぬようにしていたのが正直なところである。

 そして半年が経過して、ぼくはなぜかこの本を買っている。タイトルが『用心棒』と珍しいこと、そして300ページ程度の作品で、最近のポケミスにしては薄くて軽いということ、更に、どうやらデイヴィッド・ゴードンは悔い改めて出直したらしいぞ、ということ。我流で押し通すことをやめて、エンターテインメントに徹することにしたらしい、作風が全く変わった、新デイヴィッド・ゴードンだ、などの風評が聞こえてきたからだ。

 かくして、本作の主人公ジョー・ブロディとのご対面となる。作品名は、そう『用心棒』。ゴードンという作家は、実は大の日本映画好きで座頭市シリーズや東映マークが大好きなんだそうだ。クロサワの『用心棒』は、マカロニ・ウエスタンで『荒野の用心棒』に書き換えられたことで更に有名になった。主人公は、これが映画デビューとなるクリント・イーストウッド扮するジョー(姓は無し、その後のセルジオ・レオーネ+エンニオ・モリコーネ音楽コンビの『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』併せた大ヒット3部作でもイーストウッドは常にジョーという名で通す)。まさに同名のジョー(但し姓はある、往年のプロレス・ファンなら亡きブルーザー・ブロディを想起するはずの姓が)。ヒーローが、ここに蘇る。それも、何とデイヴィッド・ゴードンによって。信じられるか?

 スピーディでバイオレンスな序盤の展開から、映画のような強奪シーン、裏切り、また裏切り、個性的な強盗チームとFBI、CIA、テロリスト、マフィア(チャイニーズ、アフロアフリカン等々何でもござれ)を巻き込んで、国際紛争の様相をも帯びてくるフルスケール感。火薬と硝煙と血煙(Waaoh! どうしたんだろう、この作家。別人? ではないよね)そんな混乱の中で、このB級娯楽映画的チープ感と、溢れんばかりのサービス精神は、間違いなく本物なのである。とにかく面白いし、ページを繰る手が止まらない。

 これほど一方の端からもう一方の端へと変貌した作家を、ぼくは知らない。しかも何と、このヒーローでの次作も用意されているようだ。でも、この作家の好みである純文学趣味は、ぎりぎりのところで残したようだ。主人公の設定である。ジョー・ブロディ。ハーバード大学を問題を起こして中退。特殊部隊をやはり問題を起こして除隊。愛読書はドストエフスキー。

 現在は、読み過ぎ、擦り切れた『白痴』を再読中。相棒のロシア系ヒロインのエリーナを、君はどこかナスターシャに似ていると言うが、彼女自身は、あなたこそ、どこかムイシュキン侯爵に似ているわね、でも私は『悪霊』が一番が好きだわ、スタヴローギンの虚無主義に共鳴しているわけではないけど、とのたまう。ぼくの中のドストエフスキー・フリークが思わず再燃する瞬間であった。ううむ。
用心棒Amazon書評・レビュー:用心棒より
4150019363



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