熊の皮



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    初公開日(参考)2019年11月
    分類

    長編小説

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    熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)

    2019年11月06日 熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)

    地元から遠いアパラチア山脈の自然保護地区で職を得たライス・ムーア。ある日、胆嚢を切り取られた熊の死体が発見される。熊の臓器は闇市場で高額で取引されている。密猟犯を追うライスは、そのせいで過去に逃れてきた因縁の相手に所在を気付かれてしまい……(「BOOK」データベースより)




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    熊の皮の総合評価:6.50/10点レビュー 4件。Dランク


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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.4:
    (1pt)

    秀逸ネイチャーライティングですが。

    ネイチャーライティングとしては堪能しましたがミステリ、冒頭小説としては物足りないかな。
    熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)Amazon書評・レビュー:熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)より
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    No.3:
    (5pt)

    緻密な描写とスリリングな大団円、凄腕の新人作家の登場である

    圧倒的な自然描写力、とはこういう本のことを言うのだろう。作者はヴァージニア州の山の中で育ち、ヴァージニア大学で法学と美術額を修め、ネイチャー系のライターをしながらこの初の創作に取り組んだそうである。

     主人公は作者の想いを乗せたワイルドな主人公。メキシコ国境の砂漠での密売人の過去を振り捨てて偽名でアパラチア山脈で自然保護管理の職につき世捨人同然の孤独な生活を送っている。発端となったのは熊の死骸だった。皮をはがされ、熊胆(くまのい)や熊の手が取り出された残虐な殺戮。甘い蜜の罠に、犬たちの首輪に仕掛けられたGPS。現代の山の中での犯罪に、古いタイプの男が挑む。パートナーは、あからさまな暴力の犠牲となったが再生を目指す前任者のタフなる女性。

     山間の町では、あからさまな差別や暴力が溢れ、どこの酒場にも濁った倦怠感が流れる。銃器を整え、車を修理し、バンガローを立て直す、手作りなアパラチア生活。

     熊殺しの捜査として山中に二人が分け入る描写は凄まじい。ウィルダネス。木、草、鳥、獣たちの描写密度が凄い。流れゆく川は滝となり断崖をロープを使って下る。

     メキシコ時代の過去が各所に挿入される。暴力と裏切りと愛した女の死。まるでドン・ウィンズロウの描いたメキシコ麻薬戦争の断面そのもの。

     パートナーの喪失と傷心。そして投獄と脱出。過去からの使者。麻薬カルテルの手が迫る。死神の顔をした殺し屋がバージニアに辿り着く。追跡者の暴力のすさまじさ。殺戮のプロフェッショナル。熊殺しを追いながら、過去からの亡霊に命を狙われることで息詰まる時間が、本書の後半を埋める。

     緻密な自然描写とそこに生きる生活の活写などが前半で展開され、何が起こるのか不明ながら不穏さだけが全編を覆う、ミステリアスな試走から、畳みかけるアクションの後半へと続く主人公の心の内外の描写が秀逸極まりない。2019年アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞、他各誌でも話題の作品として取り上げられたらしい。山育ちの新人作家は、本書に関連する二作品を現在執筆中とある。山や自然の好きなワイルド派読者にはうってつけの作家の登場を素直に歓びたい。
    熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)Amazon書評・レビュー:熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)より
    4150019495
    No.2:
    (2pt)

    前半は面白いけど、長すぎてちょっと退屈

    アパラチア山脈の麓で私有地の自然保護管理人となったライス。熊の密猟者を追いかけながら、一方では過去に関わった麻薬密売カルテルに追われている。
     前半の描写は素晴らしい。アメリカの田舎町、アパラチア山脈の自然、そこに棲む人々との出会い。150ページくらいまでは惹き込まれて読んだ。追われる者が追う者でもある設定がどうなっていくのか、との興味で読み進める。
     でも、この単純なストーリーで446ページは長い。200ページ過ぎたあたりからちょっと退屈しながら読んだ。クライマックスの最後の銃撃戦のアクションも意外にあっさり終わるし、冒険小説としてはちょっともの足りない。
     
     米国アマゾンでの評価が高いが、多くの米国の読者は自然描写のうまさ、詩的な文体を評価している。でも、日本の読者にとっては、アパラチア山脈になじみはないし、翻訳で読むので、ちょっと退屈かな。
    熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)Amazon書評・レビュー:熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)より
    4150019495
    No.1:
    (5pt)

    「熊の皮」のような漢の心意気

    かつてオハイオ州からウエスト・バージニア、チャールストンを経由してアパラチア山脈を「過剰な情」に辟易するようなC/Wを聴きながらドライブしたことがありましたが、そこは山も河も佇まいも今まで見たことがない景観に包まれていました。漂う「貧しさ」も体感しましたが、その原始的な自然は「そうあって欲しい類希な美しさ」に包まれていたことも確かでした。

     「熊の皮“Bearskin”」(ジェイムズ・A・マクラフリン 早川書房)を読みました。
     舞台はバージニア、アパラチア山脈の麓にある自然保護管理区域。その区域の中、熊の手や胆嚢を切り取られ、惨殺された熊の死体が発見され、管理官・ライスが次第にその事件に巻き込まれていくことになります。閉鎖された地域社会、ブルーリッジ山脈、蜂の巣、蛇の皮、ハチドリ、コヨーテ、齧歯類、鹿、シチメンチョウ、鷹、フクロウ、そして空を舞うコンドル。グラマラスな自然の中多くの動物たちが本当に豊かに、リアリティを持って描かれていきます。
     何者が禁猟区で密猟しているのか?ライスは、何故、アリゾナからこのアパラチア山脈に流れてきたのか?先任の管理官、サラは何故この保護区を去ることになったのか?
     しかし、それらの要素はこの物語においてはほんの「彩」に過ぎません。
     中略(笑)
     ライスの重苦しい<過去>が襲い狂う台風の水のようにアパラチア山脈に降り注ぎ、ライスはディック・フランシス<ヒーロー>よりも過酷な状況の中、ジェイムズ・クラムリー<探偵>のような心を持って、ドン・ウィンズロウ<悪党たち>とのいくつかの「Showdown」を戦い抜きます。自分がしていることに関して、自分自身に嘘をつくことはできない主人公・ライスは、ギリー・スーツを身にまとい、「愛は勇気と同じもの」だとのたまいながら、満身創痍、妥協を許さず、雄々しさフル・スロットルで爆走しますよ。心を寄せることになるかもしれない人の象徴でもある<猫>を守り、傷ついた<犬>をその拠り所にして、彼は「熊の皮」のような漢の心意気を最後までしっかりと示してくれます。
     静かに書き進めるはずがいつになく(或いはいつものように(笑))興奮してしまいました。お許しください。
     実力を秘めた作家の鮮烈のデビューだと思います。
    熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)Amazon書評・レビュー:熊の皮 (ハヤカワ・ミステリ)より
    4150019495



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