闇という名の娘
- 北欧ミステリ (199)
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイスランドの新米警官「アリ=ソウル」シリーズで人気のヨナソンによる新シリーズの第1作。退職間近の女性警部の公私にわたる苦悩を丁寧に描いた、静かで味のある警察ミステリーである。 | ||||
| ||||
|
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
出だしからどことなく重苦しい展開で、何か嫌な予感だけが増幅されていくミス テリです。主人公のフルダもいわゆる「難しい」性格で、その内面描写では時折 苛つきも感じますが、読み進めていく内に人物造形の上手さに気付かされます。 それほど長い本ではなく、とても読みやすい文章(翻訳)と構成なのでそういっ た意味でのストレスは皆無ですが、物語の内容から受けるストレスは中々なので、 手に取るタイミングを間違えると思いがけないダメージを受けるかもしれません。 派手なトリックやアクションといったエンターテインメント性もほぼ皆無です。 それなのに、読むのを止められない。どんどん追い詰められて後戻りが出来なく なる感覚を主人公と共有し、息を止めてページをめくっているタイプの小説です。 そういった感覚がお好きな方でしたら、この作品もきっと楽しめる(?)こと でしょう。個人的には大好物でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は、300頁強で、最初は短い章立てが続くことから、展開が読めませんでしたが、複数の挿話が錯綜しながら、話が進められていきます。 主役の65歳の定年間近の警部フルダが定年前に突然解雇されるところからこの話が始まります。謎のシングルマザーが出てきたたり、タイトルの闇という少女も誰のことかは、伏せられています。 後半は、残された時間が少ないフルダとともに慌ただしい展開で一気に最後まで読ませます。人物の描き方や風景描写も秀逸で、読み応えがあります。フルダを通じてジェンダー不平等など、いろいろ考えてさせられる内容が含まれているのも、本書の価値を高めています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あらすじや作品紹介は他の方が書いてらっしゃるので省きますが、結論から言えば推理小説としてはちょっと微妙だったな、というのが正直な感想です。 1作目を読む前にあらすじでなんとなく結末が読めていたので、2作目・3作目ではなぜそのような結末に至ったのかが過去に遡って書かれていくのかな?と勝手に想像していたのですが、特にそんなことはなく、3部作の全てを読んでも1作目の結末に関しては投げっぱなしになっていて、そこが個人的には結構がっかりポイントでした。 続いて主人公のフルダですが、彼女は必ずしも優秀な刑事とは言えません。リンカーン・ライムのような科学捜査に関する豊富な知識があるわけでもなければ、京極堂のような弁舌の巧みさがあるわけでもありません。むしろ同僚の捜査を妨害するようなことをしでかしたり、事情があったとはいえ上司に嘘をついて事態をややこしくしたりと、その能力に疑問符がつくようなことがしばしばです。そのため、「優秀な刑事が犯人を追い詰め、難事件を華麗に解決!」みたいな爽快感のある展開には全くなりません。 事件の内容も、シリーズを通してなんとなく似たり寄ったりという感じがあります。 1作目はともかくとしても、事件の舞台は2作目が絶海の孤島、3作目が村はずれの雪に埋もれた農家で、どちらも実質的な密室になっており、容疑者となる登場人物が少ないこともあって犯人を推理・推測する余地に欠けます。 また3作目に関しては、犯人の視点と被害者の視点で話が進む部分がいくつも挿入されているため、フルダが捜査するまでもなく読者は事件の概要を知ることができる作りになっており、「推理小説でそれは禁じ手じゃない?」という結末と相まって特に退屈でした。 これらの特徴は先述した「刑事としてのフルダの凡庸さ」と相まって、推理小説としての面白みをだいぶ削ぐ結果になってしまっています。作者はむしろ、フルダが家族関係や老後のことで悩んだりする内面の話をメインとして書いたのかもとさえ思います。 読む前の期待値が高かったこともあるかもしれませんが、3部作を通しての感想は「期待外れ」というのが正直なところでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
(ややネタバレ有り) 三部作の一作目ということで油断した 男社会の中で女性であることが理由で昇進を阻まれ続けたと自己理解している主人公に共感と同情を抱きながら読み進めるうちに、それが主人公のコミニュケーション不全や独善的な行動によるものということが暴かれていく 加えて主人公の不幸な生い立ち、輝かしい結婚生活からの大いなる挫折を経て、カタルシス皆無の結末 でも、面白すぎて読み進めるページをめくる手が止められない とても不思議な作品だった 読み終えた後のため息はなんだったのか | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
多くは求めないけれど、余韻は大切だと思います。 情景の描写や事件の背景など、丁寧に描かれてそこまでは楽しめました。 でも最後のスッキリしない感で台無しです。 次の作品はとても読む気がしません。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 19件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|