雪盲~SNOW BLIND~
- 北欧ミステリ (199)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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「極夜の警官」の前に書かれた本のようです、こちらから読むべきでした。 | ||||
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アイスランドのアガサ・クリスティという異名を持つ作家の人気シリーズ「ダーク・アイスランド」シリーズの第一作。雪に閉ざされた地方都市での事件という、古典的な謎解きミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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今のところ5冊出版されている”ダーク・アイスランド・シリーズ”の第1作目であり、ラグナル・ヨナソンの処女作でもある作品です。アイスランドといえば日本では先に翻訳されているアーナルデュル・インドリダソンが思い浮かびますが、まずは「湿地」でそのあまりの暗さ、まったく救いのないひどい話にやられました。北欧ミステリのほの暗さ、淡い色彩、静けさといったものが自分にはとてもしっくりくるのですが、そんな根暗な自分ですらも、あの作品には正直げっそりきました(苦笑)。そして、あそこまではいきませんが、この作品もかなり暗めです。 舞台はアイスランド最北の港町シグルフィヨルズル。おりしも時期は1日のうち3時間しか太陽が出ない1月。しかもほとんどが雪か暴風という厳しい気候です。主人公のアリ・ソウルは首都レイキャビクの警察学校を出たばかり。アイスランドは前年の2008年にリーマン・ショックをまともにくらって国家破綻の危機に面していました。たとえ北の果ての町でも仕事があるだけ恵まれていると、「ぜひ来てほしい」と現地の警察署長に乞われて、アリ・ソウルは引っ越して就職する決心をします。が、前もって相談もしてくれなかったと同棲中の恋人クリスティンとに責められ、仲がおかしくなってしまいます。 到着してみれば、小さな町の警察署は自分を入れて3名のみ。前は荒れる海、後ろは山にさえぎられた息が詰まりそうに閉塞的な土地、古くからの地域社会はみんなが顔見知りで、よそ者は自分だけという状況。来るんじゃなかった・・と後悔しているうちに事件が起きてしまいます。署長のトーマスは事故で処理しようとするのですが、アリ・ソウルはどうしても他殺の疑いを捨てきれず、自分ひとりで町の人たちに聞き込みを始めていきます・・という出だしです。 他のレビューアさんもおっしゃっているように、主人公があまりにも内省的で、恋人に会いたいのに素直に口にすることもできず、うじうじと悩むばかりで、精神的にまいりかけている様子が作中ずっと続きます。以前、アイスランド人と結婚した日本女性がテレビに登場していましたが「日本人とよく似ている。思っていることを言わない、あまり感情を表現しない」と話していて、まさに主人公のようだと思ってしまいました。 アイスランドが完全に独立したのは1944年で、それまではデンマークの支配下にあったとは、こちらのあとがきで初めて知ったのですが、この作品の登場人物たちが感情を抑えて内省ばかりしているのは、何かそんな抑圧された歴史的経緯のせいもあるのかと思ってしまいました。 アリ・ソウルは新米警官にしては勘が鋭く、彼のおかげで2つの事件は解決に向かいます。クリスティンとの関係に悩みながら、新しく知り合ったウグラとも関係を持ってしまうアリ・ソウル、彼の恋愛模様はどうなるのか、続編に続く予感で物語は終わります。また、警察署長のトーマスと同僚のフリーヌルにもなにやら複雑な事情がありそうです。ただこの警察署長、無能なのかやる気がないのか、それとも実は寛大で主人公を気に入っているのか、いまひとつはっきりしません。もしかしてそれは、どこか翻訳がぎこちないせいもあるのかもと感じました。原文がどうなのかはわかりませんが、短い文がブツブツと切れて続くことが多く、特にラストがスムーズでなく、興をそがれてしまいました。 英国とオーストラリアのamazon, kindleではベストセラー第1位になったということなんですが、うーん、そこまでかなあ・・。他の北欧ミステリに比べると小粒な印象です。とりあえずは続きを読んでみようと思います。 | ||||
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愚痴ばつかり はなから きかされて いる ようで、19%で 休むことにした。 オイラの 残り少ない人生に、他人さまの 愚痴を、聞いてやる ヒマは もったいない から のう。もうすこし がマンして、本代も 払ったことだし、おもしろくなるまで ガンバルか とも 思ったが 取り敢えず 一時 休みとすること とした。 また うんとヒマに なった時に 戻れば いい。 | ||||
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アイスランドのミステリと言えば、エーレンデュル捜査官シリーズで有名なアーナルデュル・インドリダソンだろう。『湿地』『緑衣の女』でガラスの鍵賞連続獲得という快挙を成し遂げた彼の作品は世界各国で翻訳されたため、犯罪が極度に少ないと言われるアイスランドの首都レイキャビックを舞台にした珍しい国籍のミステリーとして名を馳せた。 何故に犯罪が少ないかと言うと、アイスランドは人口は34万人と、そもそも少人間が少ない。しかも6割が首都圏に集まっている。国土面積は、北海道と九州を足したほどで、人口は旭川市とどっこい。札幌の人口の1/4にも満たない。 ここで紹介する新しいアイスランド・ミステリの騎手は、ラグナル・ヨナソン。1976年生まれ。法律家やアガサ・クリスティ作品のアイスランド語への翻訳家としても活躍する新進作家である。本書もアイスランド語で書かれたものだが、人口を考えればミリオンセラーにはなり得ない。作家は、独り立ちするために翻訳されて世界に出てゆく必要がある。本書もまた、原書出版の5年後に英国とオーストラリアで英語化されたらしい。そこで素晴らしいことにキンドルのベストセラーリストの一位に輝いたという。まさに逆境から、立ち上がってきたシリーズ第一作なのである。 このシリーズの主人公は、24歳にして新人警察官。レイキャヴィーク出身だが、雇用先は極北にある人口1200万人のシグルフィヨルズルという、舌を噛みそうな名の街。警察官はたった3人という小さな警察署である。しかも過酷なまでに雪と寒さに閉ざされた真冬の季節。日照時間は一日3時間。新米若手警察官であるアリ=ソウルの青春、恋愛、捜査活動を通して、まるで街こそが主人公であるような、冬の閉塞感に打ちひしがれる日々が描かれる。 何人もの登場人物の目線で描き分けられる章立てでもある。猫の目のように入り乱れるそれぞれの人物の嘘や思惑、性格や秘密などが思わせぶりで、真実の核に辿り着くための何層もの皮むき作業を強いられているような気分になる。地方都市独特のそれぞれがそれぞれと何らかの関係にあるという複雑な人間模様の中で、若手警察官だけが今は余所者。この孤立感も作品全体に緊張を与えている。 一方、かつてはニシン漁で賑わったが近年不作で人口が減少する一方のシグルフィヨルズルの海街。地方都市ならではの人々の生活が活写され、首都のレイキャヴィークではリーマンショックによる経済危機に対して大規模な対政府抗議活動が繰り広げられている時代背景なども描かれており、広義におけるうアイスランドという国の直面する課題も窺い知れる。北海道と共通す極寒の生活や、晴れた日の雪景色の美しさも含め、親しみを感じさせる描写も点在して、好感が持てる。 この後、第五作・第二作の順番で英訳そして和訳(英語版からの邦訳)されているのだが、第五作がオーストラリアで再びキンドル版首位に返り咲いたことの影響であると思う。今年3月に、第二作『白夜の警官』も日本では出版されているので、ぼくとしては次は邦訳の成った第五作ではなく、先に第二作に取り組む所存。主人公の状況に一作だけでも多分な変化が見られるので、これから読もうという諸氏は、先に五作目に取りかからぬ方が賢明であるように思う。 | ||||
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ドアが雪で開かなくなるほど、豪雪な北欧のアイスランドが舞台。狭い街で、濃密な人間関係が築かれている。 そこに赴任した"よそ者"のアリ=ソウル。 街の描写もとても雰囲気があり、事件の運びも味があります。なるほど、と思った真相が待っていました。 訳もよみやすい印象です。 頭がキレるが、感情にぐらつきやすい新人警官のアリ=ソウル。読んでて、彼の成長する姿をみていきたいと思う…! 北欧ミステリーとしてこれからも注目していきたいシリーズです。 | ||||
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読み進めて20%くらいで嫌な予感。これってもしかして2時間もののサスペンスドラマ?結局最後までそのレベルだった。星は1個もつけたくない。レビュー書いて文句言いたくなるくらいつまらなかったです。 | ||||
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