怒り



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初公開日(参考)2017年07月
分類

長編小説

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怒り 上 (小学館文庫)

2017年07月06日 怒り 上 (小学館文庫)

ポーランド北部オルシュティン市の工事現場で、白骨死体が見つかった。検察官テオドル・シャツキは、現場が病院に続く地下の防空壕だったことから、戦時中のドイツ人の遺体と考えていた。ところが検死の結果、遺体の男は十日前には生きていたことが判明、この短期間で白骨化することはあり得ないという。さらに調査を続けると、複数の人間の骨が入り交じっていた。やがて、この男は生きたまま大量の配水管洗浄剤で溶かされて死んだことがわかるが…。こんなミステリーがあったのか―「ポーランドのルメートル」が描く衝撃の傑作クライムノベルが日本初上陸!(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.33pt

怒りの総合評価:7.73/10点レビュー 15件。Dランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(6pt)

お勧めではありませんが、ちょっと変わったミステリーをお望みなら。

異色のミステリーです。
検察官側から見る警察ものというのも珍しいし、事件が起こっているのに、刑事さんの出番が少ないこと!
ポーランドの検察官って、ここまで前に出てくるものなのでしょうか?そこがちょっと不明ですが。

流れとしては、猟奇的殺人事件が起こって・・・ということですが
途中途中、ユーモアと解釈していいのか、それともこういうお国柄?なのか、よく分かりませんでしたが
段々と読み進めてゆくと、これがユーモアなのだ!と。
それにしても回りくどくないですか?私の理解不足なのでしょうか。

表紙が良かった分、ちょっと拍子抜けでした。
でも、面白くはないけど、記憶に残るミステリーになりそうです。

ももか
3UKDKR1P
No.2:
(7pt)

いろんな意味で、珍品である

ドイツを含む北欧、東欧系のミステリーがいろいろ紹介されているが、本作品はなんとポーランド・ミステリーである。「ポーランドのルメートル」(訳者あとがき)と呼ばれる作者の本国では人気を博している「検察官テオドア・シャツキ」シリーズの第三作にしてシリーズ完結編が本邦初登場という、苦笑したくなるような事情を抱えてのデビューである(シリーズ第一作、第二作も近々刊行の予定とか)。
工事現場で白骨死体が見つかった。しょっちゅうドイツ占領時代の白骨が見つかっていたことから、事件性は無いと楽観視していたシャツキ検察官だったが、検死の結果、遺体は10日前まで生きていたことが判明し、さらに、白骨には複数の人間の骨が含まれていたことから、本格的な捜査を進めることになった。遺体の身元が判明し、白骨化した過程もほぼ明らかになったのだが、犯行の動機や犯人の手がかりがまったく見つからず、捜査は混迷を深めるばかりだった。さらに、家庭内暴力を訴えてきた女性をすげなく追い返したシャツキ検察官は、部下にその対応を批判され、心配になって女性の家を訪ねると彼女は暴力を受け瀕死の状態で横たわっていた。二つの事件の重圧に苦しむシャツキ検察官を、さらにとんでもない悲劇が襲ってきた・・・。
基本的には犯人探しミステリーだが、シリーズ作品らしく主人公や主要な登場人物のキャラクターにも重点が置かれ、さらに舞台となるポーランド北部の小都市の描写にも力が入れられている。「まさに面白さてんこ盛り」(訳者あとがき)なのだが、全方位に欲張り過ぎていて、イマイチ乗り切れない作品だった。犯行の残忍さはサスペンスフルだが、それに比べて捜査の展開がのんびりし過ぎていて、衝撃の結末を迎えても、まったくスリルとサスペンスが感じられなかった。さらに、主人公のユーモアがちょっとズレて(国民性の違いかも)いるのももどかしい。
北欧やドイツ系の警察ミステリーのファンにはかろうじて合格点だと思うが、ルメートル・クラスのサスペンス・ミステリーを期待したら肩すかしを喰うだろう。

iisan
927253Y1
No.1:
(3pt)

遊びのミステリ

ミステリなんだけど、ストーリーを思い切り遊びで展開してみたら、こうなったって感じ。
ポーランドのルメートルと後書きにあるが、ルメートルが気の毒。

みやはら
TL5WJ5W1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.12:
(5pt)

時系列順がお勧め

三部作読み終わりました。この作品だけでも楽しめますが、やはり一部から順に読むのがより深くこの作品を理解できます。

初めてのポーランドミステリー。他のヨーロッパミステリーに親しんでいる人なら好きになる内容。謎の背景にポーランドの歴史や社会問題が描かれ、骨太なものになっています。

作者がジャーナリストということもあり作中の新聞要約が出てくる独特な構成。奇しくもポーランドが身近に感じる折、ウクライナや日本もちょくちょく出てきてさらに興味深く感じました。

物語は事件と同時に主人公シャッキの半生が進んでいきます。シャッキは正義感溢れるヒーローでも良き夫でも父親でもなく、ネガティブで皮肉屋で冷徹な面がある。北欧ミステリーのヴァランダーや特捜部Qのカールが次々不幸に見舞われるのに対し、シャッキは自ら破滅に突き進むように思える。それでも何故かこの男がとても愛おしい。これでお別れなのが寂しい。作者の気まぐれでいつかまた次回作を書いてくれるのを願っています。
怒り 上 (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:怒り 上 (小学館文庫)より
4094063722
No.11:
(5pt)

完璧だった白骨死体にも“瑕疵”があった。

地下壕で見つかった”完璧”な白骨死体。3作目でようやくDNA鑑定が用いられ骨は複数人のものと判明、連続殺人の疑いが浮上。検察官シャツキはDVの訴えを無視し、部下から告発を受けて窮地に…。
怒り 上 (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:怒り 上 (小学館文庫)より
4094063722
No.10:
(5pt)

三部作で一つの“ワールド”を形成。やはり翻訳は順番に……。

“窮地”は部下の告発だけではなかった。ワルシャワから呼び寄せて一緒に暮らし始めた愛娘が誘拐される事態に…シャツキは時間との戦いの中で独自捜査に賭けるが、姿の見えない犯人との神経戦が続く。
怒り 下 (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:怒り 下 (小学館文庫)より
4094064338
No.9:
(4pt)

シャッキの物語はこれから?

ポーランドという、あまりなじみのない国を背景に書かれたミステリというので第一作「もつれ」から読み始めた。男っぽく、あることから総白髪となったのに好男子の検察官シャツキの言動は型破りで、魅力的である。本作「怒り」は三部作の最後で、シリーズ最高とあったので、二作目を飛ばして本書を読んだが、これで最後になるなら順番で読めばよかったと少し後悔している。確かに、ミステリとしての仕掛けは派手で、意表を突き、今日的であるが、既視感はある。もっと多くのシャツキの物語でポーランドを描いてくれてもよかったのに、と思う。
怒り 下 (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:怒り 下 (小学館文庫)より
4094064338
No.8:
(5pt)

順番通りに読んでほしいシャツキ三部作のこれが完結編

フランケンシュタイン博士。テリー・サバラス。ピーター・セラーズ。これらの有名人を想像させる人物が次々と登場する。軽口を交えながら、どこに向かうのかわからないシャツキ最後の事件を追う。何せポーランドの彷徨えるスター検察官テオドル・シャツキの三部作の最終編なのだ。好奇心の向かう先は、どのようにシリーズを閉じるつもりなのか? この一点に尽きる。

 読者のツボを読み取ってであろう。エキセントリックなシーンで始まる序章はこれから始まる物語のクライマックスであろうかと思われる。

 続いてシャツキのその後の変化が、語られる。時代は、前作『一抹の真実』でサンドミエシュを舞台にした連続殺人事件の三年後。シャツキは一度ワルシャワに帰ったらしいが、現在は北部の地方都市オルシュティンで本業以外に講演を仕事を依頼されたりしている。前作までの事件ですっかり事件を解決する一匹狼の保安官イメージをまとったシャツキは、ポーランドで最も有名な検察官となっているらしい。しかも常にぴしりと決めた硬派ファッション。白髪。五十代に手が届きそうな年齢。

 彼は、一人娘のヘレナ、新しい恋人・ゼニアと三人で奇妙かつ綱渡り気味の生活をしている。ヘレナはすっかり大人に近づき、本書ではとても重要な役を割り振られる。

 ポーランドの町は相変わらず暗く、被征服国家としての歴史の重さに打ちひしがれている。季節は12月で、雪になり切らぬ冷たい着氷性の霧雨と分厚い雲に覆われている。

 事件もまた相変わらずエキセントリック。見つかった白骨は過去のドイツ兵の亡霊だとばかり思いこんでいたものの、一週間前に溶かされたものと判明。なんて奇妙な!

 新しい街なのでシャツキを取り巻く捜査陣はまたも新たなキャラクターばかり。風土描写ばかりではなくキャラにも決して手を抜かないのがジグムント・ミウォシェフスキという作家である。シャツキを取り巻くのは、個性豊かな存在感抜群の男女ばかり。前作で印象的な登場を果たした精神分析医クレイノツキも相変わらずの個性とドンパチの的中度を誇るが、解剖医のフランケンシュタイン博士(まさに実名までもが)は衝撃的なまでに印象に残ることだろう。

 取り上げられるテーマはDV。家庭内で決して誰にも気づかれることなく精神的に追い詰められてゆく静かな被害者たちと、仮面の加害者像が、時折カットバックのように挿入される。無名で。そして次第にシフトアップ。街の緊張が高まり、シャツキの表情がこわばる。静かな家族たちとその裏側に奥行きを見せる影なる暴力。

 街に跋扈する復讐の足音。過酷なまでの制裁。後半は、なぜかシャツキ自身が巻き込まれてゆくことで物語に疾走感が生まれる。ページターナー。予断を許さぬ展開。予測を超える真相。シャツキの物語の終焉はどうなるのか? やはりこの三部作は順番に読まなくてはいけない。日本の読者にとって如何に不幸な出版順序であっただろうか? 順番通りに読むことのできた幸福が、この本を閉じるときにしっかりと胸を満たしたのは言うまでもない。
怒り 上 (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:怒り 上 (小学館文庫)より
4094063722



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