その犬の歩むところ
- 犬 (51)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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全ての愛犬家へ一読をおすすめする。 | ||||
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「暴力の詩人」ボストン・テランの新作は、意表をつく犬が主人公の現代アメリカ人の再生の物語である。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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かなり前からこの本は私のKindleに入っていたが、ようやく読むことができた。なぜもっと早く読まなかったかと後悔するような、素晴らしい物語だった。 犬と人間との関わりをこれほどに濃密に書いた小説に出会ったのは、中学生の頃に読んだ、戸川幸夫の「高安犬物語」以来だろうか。最近では、馳星周の「少年と犬」が良かったが、この本はそれ以上である。犬を飼っている小学六年生の孫娘が中学生になったら贈ってやろうと思っている。 さて、この本である。一匹の犬、名前はギブ、の一生をそれぞれに関わった人々を周りに配して語っていく。言葉は喋らないが、この犬、ギヴが主人公である。犬を外側から見てその感情を伝えるという手法を取った作者の巧みな描写には驚くばかりである。 ギヴの最初の飼い主は、街の人から魔女と呼ばれる変わり者の動物愛護家のアンナだった。そして、いくつかの転変を経て、ギヴの飼い主はルーシーとなるが、洪水に巻き込まれた猫を助けようとして死んでしまう。その後のギブは、イラク帰還兵のディーン・ヒコックに命を救われ、ヒコックは犬のたどった経歴を遡って、ルーシーが住んでいた家にまでたどり着き、ルーシーを我が子のように思っていた、ミズ・エルの息子の警官・レイファーから、洪水で死んだルーシーや、傷ついたギヴをいたわるミズ・エルや住民たちの話を聞くことができた。レイファーを訪ねているときに、ヒコックはイラク戦争で亡くなった戦友の弟・スリップが、山火事に襲われたことを知る。ヒコックはギヴと一緒にスリップを助け出しに向かい、スリップの救助には成功するのだが、ギヴの行方がわからなくなる。英雄・ヒコックを報じるテレビを見ていた(元飼い主の)アンナは、その犬はギヴに違いないと直感し、入院していたヒコックの元を訪ねて、ギヴを探しに山火事の後の山に捜索に出るのだった。 危険地域を警戒する警官の目を抜けて、ヒコックがギブと一緒にスリップを探しに山の中に入る場面の描写が私には感激的だった。作者、ボストン・テランの心の中を見た思いがした。それは、「アメリカに住む者なら誰もが血の中にもっているものがある。われわれはみなそれから生まれ、それとともに、それのためにこそ、あるいはそれにもかかわらず、死ぬ。中略 われわれはそれをわれわれの名前をたどるぼろぼろの旗と同等に崇める。純然たる反骨心。正しかろうとまちがっていようと、とにかく行く。」この記述から、アメリカを愛する良きアメリカ人魂を見た想いだった。そして、こう言うことを臆さずに記述するボストン・テランが好きになった。 訳者が後書きで言っている、「ギブという犬の持つ善良さと同時に、人の持つ善意が描かれ、その尊さが作中繰り返し訴えられる。」とまさにその通りなのである。ボストン・テランの本を何冊も訳している、訳者・田口俊樹氏に対して、心のこもった翻訳に感謝したい。 | ||||
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この作者の本は3冊読んだが、これが1番愉しめたかなと思う。 内容は良いのにテランの本は比喩がくどいのでサラサラ読めないのが難点。 この人独特の文体に慣れるのに時間がかかる。 訳者も「呼ばわる」と言う何だかあまり聞かない日本語を使ったりするので癖がある。最後まで文を理解しようとじっくり読むと疲労するかも。 深く考えないで雰囲気を感じとりながら文を追って行くのが完読の秘訣かと…。文学的でいい作品なのだけれどなぁ。 映画化されたらもっと感動できると思う。 | ||||
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人に勧められて購入したが、それほど面白くなかった。冗舌で翻訳もいまいちの感がしました。 | ||||
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フランダースの犬といい、忠犬ハチ公といい、救助犬エリーといい、映画『僕のワンダフル・ライフ』のベイリーといい、犬の物語はいつも胸の深いところへ響くから不思議です。 このギヴの物語も、例にもれず愛と感動のお話でした。 書き方がとても独特で、ミステリアスで、なおかつ、大型ハリケーン・カトリーナの洪水被害など生々しいリアルな描写もあり、才能豊かな作家さんだなと思いました。 訳者あとがきに、「いい小説です!」と絶賛されていましたが、 ほんとに、いい話でした。読んで良かったです。 | ||||
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電子書籍で読みました。どうしても、もう一度手に取り読みたくてならない本です。 犬好きにはたまらない、愛おしくてたまらない内容です。 | ||||
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