シンパサイザー
- スパイ小説 (146)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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南ヴェトナムが崩壊した1975年に4歳で難民として渡米したヴェトナム系アメリカ人作家の長編デビュー作。MWA賞最優秀新人賞とピュリッツアー賞を受賞し、アメリカでは大ヒットした作品である。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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北ベトナムのスパイをしている語り手の告白という形式で進む、ベトナム戦争の悲惨さを小説にした作品。サイゴン陥落など史実を元に語り手がどのように戦争を乗り越えていくのか描かれており、なかなか凄惨である。1ページに占める文字量が多く、文字の洪水のように語り手の告白を読むことになる。私が知っているベトナム戦争はアメリカからの視点だったことに気づかされた。本書はベトナム側の視点でのベトナム戦争であり、新しい気づきがある。また、日本人よりはベトナム戦争当事者であるアメリカ人に刺さる作品になるだろう。 | ||||
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主人公は、ベトナム人であるが、戦争終結前にアメリカの大学で優秀な成績を上げている。私の知人に日本の大学を卒業した人がいるが、知的で静かだ。 でも戦争の中では、そんなことには無関係だ。米国内で知人をナイフで殺すし、拷問するし、友人から拷問を受ける。 「ゲームの王国」「チャイナタウンの女武者」も暴力にあふれているが、その感じとは大きく違う。この本の主人公はずっと冷静で、知的だが、殺人はあふれている。 活字がつまっているせいか、主人公の内省的な記述が多く、ページ単位でのストーリ展開が読めないせいか、読み進みが遅い。それがまた主人公の行き詰まりと心的な複雑さを感じさせてくれる。 | ||||
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テーマの面白さ、原文英語の言葉遣いの妙、日本語への翻訳も非常に優秀で素晴らしかった。 | ||||
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この作品はピュリッツァー賞とアメリカ探偵作家クラブ賞を同時受賞している。だが、私にとってこれは推理小説でも サスペンスでもない。ヴェトナム人の目から見たヴェトナム戦争の真実を描いた凄まじいまでのドキュメンタリーである。 仏人の父と13歳のヴェトナム人の母から生まれた私生児の「私」は南ヴェトナム秘密警察の大尉でありながら、 北から送り込まれたスリーパーである。この「私」の「司令官」への告白の形で、「私」の半生が描かれて 行く。スパイでありながら、ものの考え方はかなりアメリカナイズされているこの大尉の体験を通して、ヴェトナム戦争が 終わる前の腐敗した南ヴェトナムと北が勝利した後のヴェトナムの実態が明らかにされる。狂気ともいえる 戦争場面や拷問のシーンは、全編を通じて観念的であると言っていいこの作品の中では、極めて写実的で グロテスクである。結局、この戦争の意味は「何もない」ことを見つけたというくだりの虚無的なまでの 「私」の告白も米国、フランスそして共産主義者に蹂躙されるヴェトナム人民の声として読者の心に残るであろう。 なかなか読めないし、決して映画にもならないであろうヴェトナム人から見たヴェトナム戦争史である。 | ||||
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原文がそうなのか訳のせいなのかわからないが、ひたすら読みにくかった。 わざと下手に書くのが持ち味なのだろうか。 舞台は興味をそそるのに、もったいない。 | ||||
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