許されざる者



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

8.00pt (10max) / 2件

7.45pt (10max) / 11件

Amazon平均点

4.05pt ( 5max) / 43件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
1pt
サイト内ランク []B総合:239位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

63.00pt

30.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2018年02月
分類

長編小説

閲覧回数3,918回
お気に入りにされた回数1
読書済みに登録された回数11

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

許されざる者 (創元推理文庫)

2018年02月13日 許されざる者 (創元推理文庫)

国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。そんな彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だった元刑事らを手足に、事件を調べ直す。スウェーデンミステリの重鎮による、CWA賞インターナショナルダガー、ガラスの鍵賞等五冠に輝く究極の警察小説。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

許されざる者の総合評価:8.09/10点レビュー 45件。Bランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

物語として面白く読めた

時効になった事件を警察を退いた男が個人的に調べ直す。このような設定は他にもいろいろあるでしょう。
それほど斬新な設定でもないのだけれど、これが読ませます。それだけ物語が面白いということです。登場人物もみんなキャラクターが立っており魅力的です。
だからこそ読み進められます。時効になって手が出せない事件にどう立ち向かうのかそこがキモでしょう。この解決の仕方は凡庸といえばそうですがしかし納得は出来ます。
事件に携わるきっかけとなる部分も上手く考えてあり、そこに意外な関係も用意してある周到さです。
些細な手掛かりから徐々に犯人に近づいていく過程はミステリとして大事なところですが甘さも都合のよさも感じられません。
当時とても大きな事件があり国民すべてがその事件に注目していたことで、この少女殺害事件の捜査が手薄になったという経緯が作用しているからです。
確かなツボを押さえた構成というところはベテラン作家の所以でしょう。主人公と周りに係わる人たちも許せない犯人という一点でまとまっており
主人公のキャリアに敬服しながら手足となって動くところは読んでいて気持ちの良さを感じます。
小児性愛者という異常者に断罪をもって挑むというのはある意味強引だとも思いますが(結局こういった人物は病気でしょう、それらを全部抹殺するという思想はどうかなと)
単純に罪のない少女の無念を晴らすという思いで調べを進める彼らの様子がミステリとして面白く読めるということです。
主人公ひとりではジグゾーパズルの一片をぴたりと収めることが出来ない、そういったところがこの物語の面白さです。
みんなとても気持ちのいい奴らです。読後感の良さはそういったところでしょう。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(8pt)

退職警官もので時効捜査もの

スウェーデンを代表するベテラン作家だが、これまで日本では翻訳されておらず、本邦初訳という作品。脳梗塞で倒れ麻痺が残る元犯罪捜査局長官が、時効を過ぎた未解決事件を解決するという、骨太でスリリングな警察ミステリーである。
脳梗塞で入院した元長官ヨハンソンは、主治医である女性から「牧師だった父が、25年前の少女惨殺事件の犯人を知っているという懺悔を聞き、悩んでいた。犯人を見つけ出せないだろうか」という相談を受ける。だが、事件は数ヶ月前に時効を迎えており、公に捜査をすることはできなかった。そこでヨハンソンは、麻痺が残った体に不満を覚えながらも、信頼する元同僚、外見とは裏腹に頭が良い個人介護士、大金持ちの長兄から派遣されてきた頭脳も肉体も優秀な若者などの手を借り、鋭い推理力で犯人をあぶり出すのだった。そしてついに犯人を発見したのだが、時効の壁があって裁判にかけることはできなかった。そこで罪を償わせるためにヨハンソンが選択した手段は・・・。
老いた警官や探偵が主役という点では「もう年はとれない」などと同系列で、さらに法で裁けない罪をどう償わせるかという時効捜査もののテイストも加えられている。主人公をはじめ主要な人物のキャラクターがきちんと立ち上がっているし、ひたすら未解決事件の犯人を追うというストーリーも明確で、560ページを越える長編だがとても読みやすい。
本作はヨハンソンを主人公にしたシリーズの最終作とのこと。次は、シリーズの前作になるのか、他のシリーズになるのか、いずれにしても今後の翻訳が期待できる作家といえる。
北欧の警察ミステリーファン、老人が主人公のミステリーファンには絶対のオススメ。のみならず、事件捜査ものが好きな読者には自信を持ってオススメしたい。

iisan
927253Y1
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.43:
(5pt)

主人公の魅力

スウェーデン発クライムノベルです。社会の暗部を抉る北欧ミステリの例にもれず、この作品もまたチャイルド・マレスター(児童性虐待者)、ペドフィリア(児童性愛)の犯罪者による忌わしい事件を題材としています。

国家犯罪捜査局の元長官ヨハンソンが脳梗塞で倒れる場面から物語ははじまります。ヨハンソンは現役時代、曲がり角の向こうが見通せる男として同僚や部下の尊敬を集めていました。一命はとりとめたものの右半身に麻痺が残った彼に主治医がある相談を持ちかけます。それは、神父だった彼女の父親がいまわの際に残した話で、ある女性信者が告解の際、25年前の未解決殺人事件ー警察の初動の遅れから迷宮入りしていた当時9歳の少女の強姦殺害事件ーの犯人について語っていたというものでした。告解の守秘義務から犯人の名前は明かされておらず、事件もすでに時効になっていたのですが、ヨハンソンは元同僚で親友のヤーネブリングらの力をかりて事件を洗いなおします。

主人公ヨハンソンは頭が切れ、言葉は荒いけれど心の優しい正義感溢れる魅力的な男で、周囲の人間もそのことをよく理解し彼を慕っています。物語の主眼は、時効が成立している犯罪に対しどう落とし前をつけるかという点にあります。実際、犯人は全体の六分あたりで明らかになり、残りの四分の興味は犯人にどのようにその罪を償わせるかにかかってくるのです。文章は短く簡潔で、軽口は叩くがムダ口を嫌うヨハンソンの男性的な性格とよくマッチしています。文庫で約570頁ですが読みやすく長さを感じさせません。スウェーデン推理作家アカデミー最優秀長編賞、ガラスの鍵賞、CWAインターナショナル・ダガー賞受賞。
許されざる者 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:許されざる者 (創元推理文庫)より
448819205X
No.42:
(5pt)

大往生!!

脳梗塞から立ち上がり、25年前のゲスの極みの犯人を追い詰めるが、帰る事の出来ない時を迎える。
特捜部Qとは違った面白さを味わえます。
許されざる者 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:許されざる者 (創元推理文庫)より
448819205X
No.41:
(5pt)

静かな愛に満ちた話

クソのような犯人以外は、登場人物が皆クセが強くても愛すべき人達。過去からの長い友情、兄弟愛、同僚・部下としての信頼、または最近知り合った登場人物との短くともしっかりとした繫がり。死を見つめながら静かな愛に満ちた話だった。
彼の作品の中では一番好き。
許されざる者 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:許されざる者 (創元推理文庫)より
448819205X
No.40:
(5pt)

読みやすい

スピード感も良いし、文章も簡明で読みやすかった。
ただし、なじみのない北欧系の名前に多少手こずったのは事実。
これがシリーズ最終作になったのは残念です。
許されざる者 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:許されざる者 (創元推理文庫)より
448819205X
No.39:
(3pt)

ミステリではないし、社会派でもない

読んでいる間、それなりに面白かった、むしろスイスイ読めてしまう
ただ、なにか響くか、残るかといえば、全く残らなかったかな
・・・割と重めの題材、サブストーリーが書かれてた気もするが
 
まず主人公は冒頭で身体障碍者となる。不自由ない生活から一変。
ただ最後まで自分と今と折り合えないんだな。せっかく登場人物に、社会の冷酷さ、残酷さを語らせているのに、当の主人公が自分に起こった不自由さ、理不尽さを結局受け入れず、現状を意味のない人生とまで言い切ってしまっているのよね。ここの違和感がすさまじく残るし、主人公が拒否してしまったので、語られた話も本当にただの枝葉としかならなかった気がする。彼らの話、主人公はどう感じたんだろうな
と。
 
そして事件
犯人捜しは読者にはできず、ポイントは冒頭からある通り、時効成立した極悪犯にどう立ち向かうかが本題。これも驚きのある結末にはなっていない。主人公は元警察官、しかも一介のではなく長官と呼ばれ尊敬を集める人物、しかも上記の通り相当な強情。変節する訳もなくそこは安心というか、どう決着するんだ?とは露にも感じずに読み進めてしまう。むしろあの決着方法以外を選んでいたら、どんでん返しだったと思うほどに真っ当な選択
 
ま、肌に合わないんだろうなぁ、残念だけれど
許されざる者 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:許されざる者 (創元推理文庫)より
448819205X



その他、Amazon書評・レビューが 43件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク