夜間旅行者
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2023/10月前半の三日間、雨の中乗鞍・上高地方面を散策していたため(笑)、読書はしばし忘れていました。 韓国の作家、ユン・ゴウンによる初めての翻訳作品。 主人公は、コ・ヨナ。彼女は旅行会社“ジャングル“の首席トラベル・プログラマーであり、数多くの「災害ツアー」商品を扱っています。災害が商品価値であり、より刺激的な災害オプションを探ってきました。彼女は或る時から自分は会社の中で降格したのでは?という囚われを抱き、上司の提案で自社の災害ツアーの査定のためベトナムの砂漠に存在するシンクホールを有する“ムイ“を訪れることになります。スリラーとしては30%を過ぎたあたり、ヨナにとって或る致命的な出来事が起きたことをキッカケにして物語が動き始めます。よって、ストーリーについては詳述することができません(笑)。 ハヤカワ・ミステリとは言えオーソドックスなミステリとは呼べず、訳者あとがきを読むと「エコ・スリラー」と表現されていたりもしますが、どうでしょうか? 伏線と呼ぶより仕掛けられた文学的符牒がスリラーのように回収されていく手際に唸りながら、もはや“Japan As No.1“がひと時の幻想であり、「観光立国」として生き延びる以外に未来を見出せない我が国(日本)へのアンチテーゼとも言えるような不思議な物語に仕上がっていると感じられました。 旅の行程がうまく行かなければ行かないほど、そこに旅の面白さが感じられたりもします。そこに旅行者の夢を串刺しするような作者のイメージが被ってくることによってフィクションが「現実」を凌駕する瞬間が確かに存在しています。それは「才能」によるものだと思います。 □「夜間旅行者」(ユン・ゴウン 早川書房) 2023/10/10。 | ||||
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