奇妙な絵



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    初公開日(参考)2023年11月
    分類

    長編小説

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    奇妙な絵

    2023年11月21日 奇妙な絵

    優しくて内気な少年テディ。その面倒を見るベビーシッターのマロリーはある日、テディが奇妙な絵を描いていることに気がつく。森の中で、女の死体を引きずっている男の絵だ。テディが何かに取り憑かれたように描き続ける、不気味な絵に隠された真相とは――?(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    奇妙な絵の総合評価:7.33/10点レビュー 3件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
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    (8pt)

    ホラー風味とイラスト挿入のアイデアが奏功した傑作

    本邦初訳となるアメリカの新進作家の長編ミステリー。オカルト、ホラーかと思わせておいてきちんとミステリーになっている巧妙な構成のページターナーである。
    薬物依存症から回復し、社会復帰を目指していたマロリーは高級住宅街に住む裕福な夫妻の一人息子・テディのベビーシッターとなる。自分に懐いてくれる5歳の男の子・テディは可愛いし、良く気がつく夫妻から邸宅の離れを専用の住まいとして提供され大満足のマロリーだったが、ある日、テディが奇妙な絵を描いていることに気が付いた。森の中で男が女性の死体を引きずっているという絵は、昔、マロリーが住む部屋をアトリエにしていた女性画家にまつわる殺人事件を暗示しているようだった。さらに日を追うごとにテディが描く絵はリアルさを増し、何かを訴えているようになる…。
    タイトルが示すように、テディが描く奇妙な絵から隠された事件が解明されるというストーリーは謎解きミステリーとして完成されている。そこに味付けされるのが、奇妙な絵のゴッシックとホラー要素で、折々に挿入された絵がサスペンスを盛り上げて行く。物語の構成に加えて装丁(これも構成の一部だが)の仕掛けの上手さが成功した作品である。最後のどんでん返しには賛否両論がありそうだが、そこまではどんどん積み重ねられる謎の渦に読者を引き摺り込む強力な引力をもっており、謎解き、ホラー、オカルト、サスペンスと、様々な楽しみ方ができる。
    巻末の解説にもあるように、読む前には絶対に挿入されている絵を見ないことをオススメする。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.2:
    (3pt)

    読後感は(ホラー+推理小説)÷2

    Goodreadsという海外の読者レビューサイトで第1位だったので、さっそく読んでみた。ストーリーはホラー(超自然)から徐々にミステリー(推理小説)の要素も加わっていく。(ホラー+推理小説)÷2といった印象。徹頭徹尾、ゴーストストーリーを期待して読むとやや物足りないかもしれない。
    奇妙な絵Amazon書評・レビュー:奇妙な絵より
    4152102799
    No.1:
    (4pt)

    「奇妙な絵」という名の技巧としなやかなマロリー

    舞台は、ニュージャージー州、スプリング・ブルック。
     主人公は或る理由をきっかけにアルコールとドラッグに依存するようになり、その回復途上、十八ヶ月のリハビリに努める二十一歳のマロリー・クイン。彼女は12ステップ・プログラムを学び、NAのミーティングにも通いながら、ハイヤーパワーに身を委ね、日々祈りを続けています。(因みに、依存症者は完治することはありません。認め、信じ、委ね、生涯その回復途上を歩み続けます)
     マロリーはスポンサーのラッセルから新しい環境、新しい仕事を紹介されます。最近、スプリング・ブルックに引っ越してきたばかりの夫婦が五歳の子供のベビーシッターを探しており、マロリーはテッドとキャロラインの夫婦と面談し、彼らの子供・テディのベビーシッターとして働き始めます。マロリーは敷地内にあるコテージで新生活を開始しますが、優しい夫婦と素直なテディのお陰で次第にその家族と打ち解けていきます。しかし、やがてその生活に奇妙な出来事が起こり始めます。子供らしい絵を描いていたテディが、突然不気味な絵を描き始め、その絵には森の中で誰かが死体らしきものを引きずっている姿が描かれていました。
     このスリラーはいつもに比べてファイルが大きいと感じていましたが、他愛無い子供が描いた絵がインサートされるようになり、その効果を上げながら、それらが次第にそれなりの意味を伝えるように繰り返されていきます。どおりで。少し遠回しな言い方になってしまいましたが、これ以上この<仕掛け>について語ることができません。
     スプリング・ブルックという米国らしい土地の描写(商品名が多発するあたりはスティーヴン・キングの影響も垣間見られます)。過去の出来事に苦しみ、依存症に苛まれたマロリーは、しかしながら最後まで薬物に手を出すことなく、しなやかなキャラクターのまま読者を魅了し続けます。回復への道筋を辿るマロリーに乾杯。
     一方、ページ・ターナーとしては申し分ありませんが、私にとってはどうしてもすんなりと受け入れられない要素も含まれています。それは本書の中、テッドとキャロラインのマックスウェル家のわが家のルール・10、「宗教や迷信は持ち込まない。教えるのは科学」に私もまた囚われているからに他なりません。
     しかし、そうは言っても私も無駄に歳を重ねてしまったのか、この技巧的なエンディングに不覚にも心を動かされてしまいました。嗚呼、これはずるい。
     □「奇妙な絵 “Hidden Pictures”」(ジェイソン・レクーラック 早川書房) 2023/11/24。
    奇妙な絵Amazon書評・レビュー:奇妙な絵より
    4152102799



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