ターングラス 鏡映しの殺人
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2つの話が一冊に収められていて、本の真ん中で継ぎ合わされています。前から読むと1800年代後半のイギリス(エセックス)を舞台にしたミステリ、本をひっくり返して後ろから読むと1900年代前半のカリフォルニア編です。 エセックス編を読むとシャーロック・ホームズの雰囲気が漂っている訳ですが、それもそのはず、この作者はホームズが登場する小説も書いていてコナン・ドイル財団から公式認定を受けているそうです。 さて、エセックス編は主人公が医者で、孤島の館に出向きます。過去におぞましい事件が起きたようなのですが、皆が口をつぐんでいるため謎が謎を呼びます。ガラスの監獄に閉じ込められてた妖艶な美女が鍵を握っているようです。 カリフォルニア編の最初は青春小説のようで、主人公は若くて売れない俳優なので滑稽で笑えるところもありました。お金持ちの友達ができて束の間の幸せを満喫しますが、この友人が謎の死を遂げてからはハードボイルドになります。 主人公は絶世の美女を従えてイギリスに渡ります。乱闘騒ぎがあり、車が爆発し、クールな美女との恋があり、名門一族の謎が暴かれます。 エセックス編とカリフォルニア編に繋がりはあるのですが、驚きの展開でもないので、それぞれを中編小説として楽しめば良いと思いました。ページに制限があらため両編ともに最後はあっけない気がしました。 | ||||
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英国編から読むほうが想像力が膨らみ面白い。 | ||||
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この本は、2話が同じ長さになっていますが、本では1話ずつ上下逆に編集されており、結果、それぞれ左右逆から読むような形になっています(道尾秀介さんの「N」を読んだ方は、大体想像つくかと思います)。 どちらから読んでもいいようになっているようですが、私はイギリス エセックス編から読み始めました。 エセックス編の主人公は医師シメオン。ターングラスという館に住むオリバー・ホーズ司祭の診るため、その館でしばらく過ごすことになります。 「黄金の地」という本をもとに謎を解いていくわけですが、館には夫を殺害したという女性が幽閉されており、この女性がシメオンの謎解きに一役買う形になります。 次々と明らかになる事実や人間関係。 後半では拳銃が火を噴く場面もあり、ハードボイルドな一面も。 最後は、オリバーの死因も分かり、結構濃い内容だと分かります。 続けてアメリカ カリフォルニア編も読みましたが、予想していたほどエセックス編とは深い関連があるようには思えませんでした(同じく「黄金の地」という本が出てきますが、場所も異なるし、50年以上も時間的ズレがあるので、どうにも別件というイメージが。。。) 個人的には、エセックス編を読むだけでも面白いと思いました。 | ||||
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本書は二つの物語から構成されています。 「エセックス篇」。1881年、ロンドン。医師のシメオン・リーは或る理由からエセックス沿岸のレイ島にある<ターングラス館>で暮らすオリヴァー・ホーズ司祭を訪ねます。彼はシメオンの父親のいとこですが、五日前から体調不良で伏せっており、誰かが自分に毒を盛っていると語ります。そして、複数の変死体が発見されていきます。その真相はいかに? 「カリフォルニア篇」。1939年、LA。映画俳優を目指しているケン・コウリアンは作家オリヴァー・トゥックが主催するビーチ・パーティに参加しますが、その屋敷は<ターングラス館>と呼ばれ、ほぼ全体がガラスでできていました。オリヴァーの父親は現在のカリフォルニア知事であり、ケンは二十五年ほど前にオリヴァーの弟・アレグザンダーが誘拐されて殺されたことを知ります。そして、その後オリヴァーが<ターングラス館>の書斎塔で死体となって発見されることになります。その後の経過はいかに? <テート・ベーシュ>をどう理解するか?或いは、メビウスの環のようにいかに二つのストーリーが循環するのか?いわく言い難いアーキテクチャが施されていますので、これ以上語ることができません。 完成度という点では「エセックス篇」が優れていると言えますが、「エセックス篇」は「カリフォルニア篇」があってはじめてその輝きを得ていますので、どちらがいいか?という問いかけはやはり無意味なのでしょう。 そして、最大の美点は、「エセックス篇」から「カリフォルニア篇」を読み終えた後、読者は再度「エセックス篇」へと舞い戻ることになります。 この物語はいつまでも断ち切れない"女衒"のように私に付きまとう(笑)。 ◾️「ターングラス 鏡映しの殺人 "The Turnglass"」(ガレス・ルービン 早川書房) 2024/9/23。 | ||||
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