終着点



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    終着点 (創元推理文庫)
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    初公開日(参考)2024年08月
    分類

    長編小説

    閲覧回数1,439回
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    終着点 (創元推理文庫)

    2024年08月22日 終着点 (創元推理文庫)

    ここはロンドンの集合住宅の一室。女性がひとり。死体がひとつ。見知らぬ男に襲われ、身を守ろうとして殺してしまったと女性は語る。死体は名も明かされぬまま、古びたエレベーターシャフトに隠された……謎に満ちた事件が冒頭で描かれたのち、過去へ遡(さかのぼ)る章と未来へ進む章が交互し、物語はその「始まり」と「終わり」に向けて疾走する! 英国ミステリ界の俊英が放つ衝撃的傑作。解説=三橋暁(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    終着点の総合評価:7.67/10点レビュー 6件。Bランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
    (8pt)

    技巧を凝らした倒叙ミステリーであり、優れた社会派ミステリーでもある

    警察小説で人気を得ている英国女性作家の日本初登場作。殺人事件の謎解きを、事件前に遡って行くパートと事件後の経過をたどるパートを交互に並べて展開するという、不思議な構成の倒叙ミステリーである。
    再開発の波が押し寄せ退去を強いられている、ロンドン中心部の貧しい地域の集合住宅で殺人が起きた。殺したのは、苦境にある住民を支援しているエラで、パニックになったエラが助けを求めたのが社会活動家でエラの母親代わりとも言えるモリーだった。見知らぬ男に襲われて殺してしまったというエラのために、モリーは男の死体を隠すことにした。という発端から謎だらけだが、そこから物語は事件の背景を探って行くエラの語りと事件発覚を阻止しようとするモリーの語りが交互に繰り返され、スリリングな展開を見せる。そして最後には…。
    まず第一に極めて大胆な物語構成に驚かされ、さらに現在のロンドン、英国社会が抱える行き過ぎた新自由主義、経済格差、性差別などの課題にしっかり向き合った社会派のストーリーに唸らされる。重厚なイギリス・ミステリー界に期待の新鋭が登場した予感がする。
    アイデア勝負の倒叙ミステリーとだけ判断するのは間違いで、読み応えある社会派ミステリーとして多くの読者にオススメしたい。

    iisan
    927253Y1
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    No.5:
    (5pt)

    企みに満ちた意欲的な倒叙もの

    最初に注意書きしておくが、本書はとても読み進めづらい。
    それは文章に起因するものではなく(翻訳はとてもハイレベル!)、キャラクターによるもの。
    倒叙ものというと、普通は視点キャラが犯罪者でありながらも読者に「露見してしまうのか?隠し通せるのか?」とどきどきさせてサスペンスを維持させるのが常套手段なのだが、この小説は主人公格であるエラとモリーの二人の女性がどちらもまったく応援したくなる要素を持ち合わせておらず、社会運動家でありながらその裏側の虚栄心にまみれた部分や社会にかえって迷惑をかけている部分を避けずにきっちり描いているため、「早く露見して罰を受けてくれ!」と祈りながら読んでしまうのだ。最後まで読めばこれが作者の計算通りだとわかるのだが、とにかくそんなわけで道中はかなり読むのがしんどい。
    作中に出てくる読むのがしんどい要素、そのすべてに意味がある。最後まで読み通す価値あり。脱落者が減ることを祈ってこのレビューを書いた。最後まで読みましょう!
    終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
    448819009X
    No.4:
    (2pt)

    予想通り

    二人の人間の過去と未来の話が交互に展開する。どうしても展開が鈍くなり、冗長な感じになるのではないかと予想しながら読み進めたが、正にその通りで、途中で最後の部分を読みたくなってしまった。残念!
    終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
    448819009X
    No.3:
    (2pt)
    【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

    歩く歩幅が合わなかった

    自分の歩幅と合わなかった。展開が遅すぎるため途中で離脱。よほど読む本がなければ、再度開いて結末を確認すると思う。
    終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
    448819009X
    No.2:
    (5pt)

    何が「始まり」で、どのように「終わり」が来るのか。

    文庫の本邦初訳の海外ミステリーで話題作のようなので、早々と一ヶ月前から予約してしまった。しかし、作者については何も知らず、作品についても、叙述に特徴があるミステリーということしか知らなかった。
    で、本が届くと、数日経ってから読み始めた。読む前に、帯と、カバー裏面の宣伝だけは読んだ。
    ちょっと読みにくい本で、ラストにたどり着くまで、3日かかってしまった。
    以下、ネタバレないように、最大限努力します。帯とカバーの裏面の引用については、ネタバレには入らないとご理解ください。
    私的感想1
    ◯帯の裏面に書かれているように、二人の女性、モリーの視点の章とエラの視点の章が交互に描かれる。モリーの章は時間の経過を順に追って(つまり普通に)叙述されるが、エラの章は時の流れを順に過去へ遡っていく形で叙述される。これが本書の最大の特徴である。
    ◯過去に遡っていく物語というのは、なかなか面倒くさくて、読みにくい。しかし、読者よりも作者のほうが、はるかに面倒くさく、ややこしく、手間ひまかかり、頭の混乱しそうな作業をしていることは間違いない。そのミステリー的意欲と努力にちょっと感動する。
    ◯読みにくい原因のもう一つは、翻訳ミステリーでは恒例の登場人物リストがないことである。登場人物リストを付けられない理由はだんだんわかってくるが、ないのは不自由で、混乱すると、読み返すしかない。それでちょっと時間がかかってしまう。
    ◯このミステリーには大きな謎が3つあると思う。
    ①帯には「あなたはこの事件の「始まり」と「終わり」を見抜けるか?」となる。つまり、何が「始まり」で、どのように「終わり」が来るのか、が第一の謎と思う。
    ②帯には「殺されたのは誰?」とある。これが第二の謎と思う。
    ③そして、本書には帯にもカバー裏にも書かれていない。重大な謎がある。(第一の謎に関連する謎ではあるが・・)。これが第三の謎と思う。
    私的感想2
    ◯全体として、たんへんユニークで面白いミステリーであった。気に入った。
    ◯アクション的には、途中ちょっとおだやかすぎる感もあるが、後半一気に盛り上がる。
    ◯第三の謎の答はよくできていると思うが、日本人の私には、実感としては、ちょっとわかりにくい。
    ◯推理力の低い私は、どの謎の答も、作者(登場人物)が書いて(解いて)くれるまでわからなかった。
    ◯三橋氏の解説によると、作者は警察小説シリーズの作者で、既刊7作のうち、6作がそのシリーズ作品で、本作品(2018年)だけがシリーズ外作品とのこと。
    蛇足
    ◯190頁にリアルな描写で書かれているモリーと愛人との愛の行為のシーンが楽しかった。モリーは60歳である。
    終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
    448819009X
    No.1:
    (5pt)

    巧みなミステリー

    ワクワクして読み始めた「終着点」は、驚きと重く切なく、誰もがどうにかしたかったのに、どうにもならない終着点となっていた。
    事件の被害者は誰、犯人は誰というミステリーの筋も非常に面白いが、登場人物達の心理描写も細かく、印象に残ったセリフ、処世術の術や社会との関わり方など、なかなか深い。
    巧みな小説だと思う。悲しいお話でもある。
    そして何に情熱を傾けるか、来し方を振り返る時間の大切さも教えてくれた本でもある。
    終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
    448819009X



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