壁から死体? 〈秘密の階段建築社〉の事件簿
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最近の英語圏ミステリは、時代を反映して多民族&多文化傾向が進んでいます。本ミステリも例外では無く、インド系にルーツを持つマジシャンの女性が主人公です。 アガサ然り、ミステリは背景や風俗を読むのが醍醐味と思っている私にとっては、主人公の過去の出来事へのトラウマが延々と描かれる中盤まで、本筋にはあまり興味を持てなかったのですが、主人公の祖父が作るインド系の料理がとにかく美味しそうなのと、インド系家族の描かれ方にもっぱら食指が動きました。 巻末にレシピも付いていて(多分自分では作らないと思いますが)ちょっと嬉しい気分になりました。後味の良い一冊だったので、続編も出たら読むと思います。 | ||||
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以下、ミステリーのネタバレは一切ありません。 父が南インド出身の中堅女性作家の病気療養10年後の新シリーズ第一作(2022年)。原書はすでに第三作まで出ているよう。 シリーズ主人公と周囲人物の紹介をさせていただこう。 主人公はインド人にも白人にもみえる顔貌の26歳女性テンペスト・ラージ。ラスペガスの大人気イリュージョニストであったが、替え玉女性(ステージ・ダブル))の陰謀により、ステージを大失敗させられ、首になり、ペットのラビットのアブラカタブラを連れて、父親のダリウス・メンデスの住むサンフランシスコの実家に戻ってきていた。 父の仕事は、隠し部屋造りを引き受ける零細会社〈秘密の階段建築社〉の経営で、この実家にもいろいろ秘密の仕掛けがあった。ここに住んでいるのは、父と祖父(元医師現料理人)のアッシュ・ラージと祖母(音楽美術家)モー・ラージの3人。ラージ家は南インドのマジックの名門家で、テンペストの母のエマ・ラージも、伯母のエルスペス・ラージもイリュージョニストであったが、エルスペスは10年前ステージで事故死し、エマは5年前に失踪していた。 テンペストの昔の親友が赤毛のアイヴィで、今は〈秘密の階段建築社〉の従業員となっている。テンペストとアイヴィは16歳以来絶好状態だったが、テンペストが帰省すると、アイヴィが和平提案を持って現れ、親友関係は整復されていく。テンペストとアイヴィは昔古典少女探偵ものや古典ミステリに夢中になった仲間で、アイヴィはその後カーを全巻読破し、読書範囲を広げ、島田荘司『占星術殺人事件』アルテ『第四の扉』なども読み、不可能犯罪・密室マニアとなっていた。 アイヴィの家には姉夫婦が住んでおり、姉のダリアは昔はふっくらとした体形を嫌がっていたが、今は受け入れたようで体の線を美しく引き立てるチュニックを着ている。ダリアの妻がヴァネッサで、夫婦の間には6歳の娘のナタリーがいて、ナタリーは両親のことを、ヴァネッサママ、ダリアママと呼んでいる。 で、新たな仕事の見付からないテンペストが、父親の会社で、働き始めた初日、不可能犯罪の密室殺人が起き・・・あとはネタバレ防止で略。 私的感想 ○主人公と周囲人物の設定はなかなか面白いが、ちょっと複雑で、これを理解するのに時間がかかってしまった。評価は⭐️⭐️⭐️⭐️。第二作からはもう少しスムーズに読めると思う。 ○事件の犯人、トリック、動機、解明についてはネタバレ防止で略。これらの私的評価は⭐️⭐️⭐️。(無知な読者の評価にて、ご容赦) ○イリュージョンの舞台シーンがもっとあるとよかったのだが・・無い物ねだりかもしれない。 私的結論 ○全体としては⭐️⭐️⭐️⭐️に近い⭐️⭐️⭐️(すみません)。第二作翻訳も読みたい。 | ||||
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