ウナギの罠
- 密室 (306)
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不可能犯罪興味のケレン味の愉しさというより、多様な登場人物を丁寧に描写仕分けた地道な筆致が印象的な本格ミステリ。現場の状況が完全に密室だったと判明するのは物語が終盤に入ってからというテンポだが、被害者を中心とした田舎町の人間関係が破綻に至るまでを描いて退屈はしない。探偵役の愛すべきエキセントリックさを含めて、カーというより英国風のカントリー物ミステリに近い味わい。 | ||||
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私が知っている「ウナギの罠」といえば、野球のバットの上半分ぐらいのツトのようなわら細工。なので最初、ウナギの罠の中に死体??? と首をひねりました。図解があって、なーるほど。 何となくからりとした小説と思って読み始めたら、いきなり陰鬱な兄弟の確執が始まりそうで、ああ「北欧ミステリ=暗い重い」だったわ、と思い出しました。 でも名探偵タイプの刑事が早めに登場。ホッとしました。 やっぱ名探偵に限るわ~! 全体を見ると少しばらけている印象もあるけれど、伏線もそこここにちりばめられ、地域色、時代色もあって、楽しめました。 | ||||
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犯人、トリックともにきちんと推理できる論理的構成にフェアな伏線…。まさに掘り出しものと言える傑作。何よりこれほど突飛な密室を構成する必然性があることが素晴らしい。 | ||||
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スエーデンというミステリにとっては極北に地でかつディクスンカーの流れを汲む本格密室もの。 50年以上前の傑作をよくぞ発掘してくれました。うなぎの罠という仕掛けが最初ピンとこずに日本式の筒みたいなものかなと思い、ここで密室殺人?と思いましたが仕掛けが全然違いました、刑事の詳細な見取り図でなるほどこれなら完全な密室だと納得しました。何度も密室の堅牢性を繰り返し不可能犯罪であることを読者に叩き込んだ後での真相暴露。完璧ない密室ものです、このミス上位もいけるんじゃないか。ただ一点北欧の人名は覚えにくい | ||||
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予想通りにおもしろい傑作だった | ||||
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