ビリー・サマーズ



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初公開日(参考)2024年04月
分類

長編小説

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ビリー・サマーズ 上

2024年04月08日 ビリー・サマーズ 上

作家デビュー50周年に放つ、至高のクライム・ノヴェル 狙いは決して外さない凄腕の殺し屋、ビリー・サマーズ。依頼人たちには、銃撃しか能がないちょっと抜けた男を装っているが、真の顔はエミール・ゾラを愛読する思慮深い人間であり、標的が悪人である殺ししか請け負わない。 そんなビリーが、引退を決意して「最後の仕事」を受けた。収監されているターゲットを狙撃するには、やつが裁判所へ移送される一瞬を待つしかない。狙撃地点となる街に潜伏するための偽装身分は、なんと小説家。街に溶け込むべくご近所づきあいをし、事務所に通って執筆用パソコンに向かううち、ビリーは本当に小説を書き始めてしまう。 だが、この仕事は何かがおかしい……。ビリーは安全策として、依頼人にも知られぬようさらに別の身分を用意し、奇妙な三重生活をはじめた。そしてついに、運命の実行日が訪れる――。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

ビリー・サマーズの総合評価:8.71/10点レビュー 21件。Aランク


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(9pt)

ホラー、オカルトではないキング、最高傑作!

ホラー、オカルトが好きではないため敬遠していたキングだが、これは人間を中心に置いたノワールで罪と罰、愛することと憎むことという永遠のテーマに正面から挑んだ、力強い大傑作である。
イラク戦争の帰還兵で、犯罪組織から凄腕のスナイパーとして信頼されてきたビリーは引退を決意し、最後の仕事として200万ドルという破格の報酬の仕事を受けた。ターゲットは収監中の男で、狙撃のチャンスは男が裁判所に移送される瞬間を待つしかないという。移送先の街に潜伏するためにビリーは依頼人のニックの手配で小説家を偽装し、事務所を構え、近所付き合いも怠らず、待つ間に自伝的作品を描き始めた。だが、依頼人を信用し切れないビリーはニックには知られない別の身分を用意し三重生活を送ることにした。そして狙撃を成功させたのだが、ビリーが危惧した通りニックはビリーを消すための殺し屋たちを送り込んできた。犯罪組織、警察の両方から追われることになったビリーは第三の身分で潜伏生活を送っていたのだが、ひょんなことからアリスという若い女性を助け、潜伏先に住まわせることになった。ニックは誰の指示で動いているのか、ニックの上にいる人物の目的は何か? ビリーは逃亡しながら真相を探り出そうとするのだが、アリスを放っては置けず・・・。
イラク戦争のトラウマを抱えた凄腕スナイパーで、悪人の始末しか受けない殺し屋というビリーのキャラクターが秀逸。悪人たちが悪人らしく、途中から絡んでくるアリスのキャラも複雑かつユニークで、人間が中心になったパワフルな犯罪ドラマが展開される。
従来作品とは全く異なる傑作ミステリーとして、キング嫌いの方にもオススメしたい。キングのイメージが一新されること、間違いなし!

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.20:
(2pt)

キングはミステリー向きじゃないなあ

なんと言おうか、グレイマンの劣化版? 悪人しか殺さないって暗殺者はまあよしとしよう。そう言う主義の暗殺者がいてもいい。街に溶け込むために小説家と偽り地域の住民と交流する、それもいい。だが、襲われた女性を助ける? 911に匿名で掛ければ十分なはず。裏切った仲介者を助ける? 自分が倒した男が昏睡状態で見舞金を出す? そんな甘々な暗殺者が生き残れるわけはない。自伝的な小説を書くってさ、そもそも、キングだって小説を書くにはそれなりの技量が必要なのはわかっているはずだし、読み込んでいるから同じような文体で続きを書けるって? そんなバカな。それが可能ならばミステリーファンはことごとく小説家として大成するww
高評価の方々はキングファンであってミステリーファンではないのかしらん。Kindle版でポイントが半額くらいだった時に買ったのでまあいいけど、定価ベースだったら「金返せ!」くらいです orz それでも読み通したから星一つおまけ。
ビリー・サマーズ 下Amazon書評・レビュー:ビリー・サマーズ 下より
4163918329
No.19:
(4pt)

ロードムービー

上巻の主人公が地域に溶け込んでいく状況も面白いけど、下巻になってから最重要人物アリスとのロードムービー的要素はなお面白かった。
ラストもいいと思います。
ある種の爽快感が残るラストでした。
ビリー・サマーズ 下Amazon書評・レビュー:ビリー・サマーズ 下より
4163918329
No.18:
(5pt)

イッツアメリカンライフ

いやーアメリカンライフがよーくわかる小説である。ご近所さんとの付き合い方。アメリカでの車での旅の仕方。はたまたドラッグの買い方。トランプはでてくるわ、ウォルマートはでてくるわ、アメリカンライフ満載な小説である。犯罪社会がよーく描かれているB級ハリウッド犯罪映画な感じである。特筆なのはラストシィーン。そしてスティーブンキングの小説を書くことがなぜ楽しいかの告白。上巻は退屈だが、下巻はスピード感がすごい。上巻で退屈だからもういいやと読むのあきらめないで!下巻はB級クライムストーリー映画のようなスピード感が待っている。そして感動のラストシーン。読んでよかったと思う犯罪小説である。
ビリー・サマーズ 上Amazon書評・レビュー:ビリー・サマーズ 上より
4163918310
No.17:
(5pt)

物語を書くということ

私は、クライムノベルズは苦手だと思っていたのですが、この作品を読んで、意見が変わりました。最も、キングの筆のなせる技だと思っています。
特に、最後では、「物語を書くということ」に対する、キングの正直な気持ちが表れていると思いました。
私も、実際に起こったことだけでは無く、縦横無尽に物語を書いてみたいという気持ちにさせられました。
ビリー・サマーズ 下Amazon書評・レビュー:ビリー・サマーズ 下より
4163918329
No.16:
(5pt)

2024年のナンバーワン決定!

もう76歳だそうだけど、全く衰えを感じさせません。 とにかく凄いの一言。 第一級のエンタテイメントでした。

特にアリスのキャラクターが良かった。 主人公に助けてもらうだけのヒロインではなく、知性と行動力を兼ね備えた自らの意思で動く女性で、主人公のやり残した仕事を継ぐ存在として描かれています。

新しい考えを取り入れつつも、決して自分の信念を曲げず、超がつくほどの面白い小説を発表し続けるスティーブンキングにただただ脱帽です。
ビリー・サマーズ 上Amazon書評・レビュー:ビリー・サマーズ 上より
4163918310



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