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ビリー・サマーズ



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ビリー・サマーズの評価: 9.00/10点 レビュー 1件。 Aランク
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ホラー、オカルトではないキング、最高傑作!

ホラー、オカルトが好きではないため敬遠していたキングだが、これは人間を中心に置いたノワールで罪と罰、愛することと憎むことという永遠のテーマに正面から挑んだ、力強い大傑作である。
イラク戦争の帰還兵で、犯罪組織から凄腕のスナイパーとして信頼されてきたビリーは引退を決意し、最後の仕事として200万ドルという破格の報酬の仕事を受けた。ターゲットは収監中の男で、狙撃のチャンスは男が裁判所に移送される瞬間を待つしかないという。移送先の街に潜伏するためにビリーは依頼人のニックの手配で小説家を偽装し、事務所を構え、近所付き合いも怠らず、待つ間に自伝的作品を描き始めた。だが、依頼人を信用し切れないビリーはニックには知られない別の身分を用意し三重生活を送ることにした。そして狙撃を成功させたのだが、ビリーが危惧した通りニックはビリーを消すための殺し屋たちを送り込んできた。犯罪組織、警察の両方から追われることになったビリーは第三の身分で潜伏生活を送っていたのだが、ひょんなことからアリスという若い女性を助け、潜伏先に住まわせることになった。ニックは誰の指示で動いているのか、ニックの上にいる人物の目的は何か? ビリーは逃亡しながら真相を探り出そうとするのだが、アリスを放っては置けず・・・。
イラク戦争のトラウマを抱えた凄腕スナイパーで、悪人の始末しか受けない殺し屋というビリーのキャラクターが秀逸。悪人たちが悪人らしく、途中から絡んでくるアリスのキャラも複雑かつユニークで、人間が中心になったパワフルな犯罪ドラマが展開される。
従来作品とは全く異なる傑作ミステリーとして、キング嫌いの方にもオススメしたい。キングのイメージが一新されること、間違いなし!

iisan
927253Y1

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