白薔薇殺人事件
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✋誤解してはいけません! 確かに”フーダニット”が中心の犯人当て小説であり、タイトルも、本来であれば「あなたの殺人の解き方」とでも訳すべき原題”HOW TO SOLVE YOUR OWN MURDER”を「白薔薇殺人事件」とされていて、いかにも古き良き本格推理小説のような雰囲気なんですが、ロジックの部分はかなり薄く、これはプロットを楽しむ現代的なミステリーだと思います。 小さな村で起きる殺人事件、遺産相続と明かされる遺言書、一族を始め関係する怪しげな登場人物たち、そして”回想の殺人”を思わせる過去の行方不明事件と、クリスティを想起させるモチーフが散りばめられていますが、謎解きの重要なカギとなるのが、殺された大叔母フランシスが残した日記なんですよね。 現代パートに、この日記が過去パートとして挿入されながら進んでいく構成なんで、クリスティというよりも、ケイト・モートンの「忘れられた花園」や「秘密」なんかの読み味に近い感じです。 ただ、この過去パートが意外と面白くて、現代パートの主人公より、読者に生きてる姿を見せないまま殺されてしまった大叔母フランシスの若い頃の姿の方が断然印象的なのです。 自分としては、すごく楽しめたんですが、強い本格臭を匂わす出版側のミスリードに引っ掛からないこと、それがポイントです! | ||||
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一見、本格的な推理小説のように見せかけて、謎解きなんぞ全くない薄っぺらなミステリー風小説になっている。 登場人物たちも、人間的魅力にかける薄っぺらいテンプレートキャラクターたちばかりであり、読んだ後に胸くそが悪くなった。 本格的な推理小説を歌う売り方は見事だが、これではただの詐欺である。 | ||||
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訳の問題なのか、海外作家のミステリーって特徴的な文章だよね。 これは本書の感想には関係ないけど。 クリスティの後継者と評されるように、確かに似ている。 でも、推理がまだ荒削りだなあとも感じた。 フランシスの日記と現在を行きつ戻りつさせる手法が、謎が謎を呼ぶ形で引き寄せられる。 でも、やはり全体感としては「まずまず」といった印象。 今後に期待かな。 きっとまた彼女の作品は読むと思います。 | ||||
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最初のほうは登場人物の多さや過去と現在を行ったりきたりする構成についていけなくて挫折しそうになった。レビューの高評価に我慢して読み進めていき、登場人物相関図をノートに書いたりした。遺言状が公開されて、主人公に1週間で謎解きするという試練が課されるとこらへんから面白くなってきた。若い女性の素人探偵には大体若い男性の助力があるものだが、この作品はパターンを破壊している。相棒は死んだ大叔母の日記とファイルのみ。主人公のアニーは、会ったこともないフランシスに共感していく。周囲がみな敵に見える中、孤独な戦いを続けていく。途中で出生の秘密が明かされ、肉親と判明した人との温かい交流がある。最後はパーティーでしめくくられ、明るく爽やかな余韻を残してくれる。 | ||||
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翻訳本なのに、読みやすかった。伏線回収もよくされていて、わかりやすかった。 また、過去と現在が行き来するのも、物語を理解するのに役立った。 | ||||
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