サヴァナの王国



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    初公開日(参考)2024年07月
    分類

    長編小説

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    サヴァナの王国

    2024年07月29日 サヴァナの王国

    ジョージア州サヴァナの春の夜、常連客の集まるバーを出たホームレスの青年が殺害され、考古学者である連れの黒人女性が拉致された。青年の遺体が発見されたのは全焼した空き家で、所有者の土地開発業者グスマンが殺人と保険金目当ての放火の罪で逮捕。グスマンは、探偵事務所も営みサヴァナ社交界を牛耳る老婦人モルガナに真相解明を依頼することになる。彼女は次男のランサムと孫娘にあたるバーのアルバイト女性ジャクに調査を命じるが、やがて明らかになっていったのは、思いもよらない「歴史の大きな闇」だった――。MWA新人賞受賞作『ケイヴマン』で衝撃のデビューを飾ってから約30年。超寡作の曲者作家による待望の第4作。CWAゴールド・ダガー受賞の南部ゴシック・ミステリーの怪作!(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (5pt)

    キメラ(異種混合体)めいた奇妙な作品

    CWA(英国推理作家協会)ゴールド・ダガー(最優秀長篇賞)受賞という広告だけ見て注文してしまった。
    どういう作家なのか、どういう内容のミステリーなのか、帯とカバー裏の宣伝以外は一切知らない状態で読み始めた。
    なかなか難しい小説で、一気読みからはほど遠く、読了まで12日間要してしまった。その間ほかのミステリーは読めなかったので、やっかいな本ではある。
    まずプロローグで事件が起こるのだが、一回読んだだけでは、何が起きたのかがよくわからない。読み返すと、舞台はジョージア州サヴァナで、ストーニー、本名マティルダという女性嘱託考古学者(?)が、(実質的に)拉致され、止めに入ったルークという男が殺される事件で、ストーニーの誘拐には、[王国]の秘密が関係しているらしい。
    第二章以後は、この事件の複雑な真相、歴史的現代的背景、ストーニーの行方の解明に移っていくが、物語はスムーズには進まない。
    面白くない本ではない。読み終わってみると、たいへんユニークで、楽しい小説であったと思う。ただ、読んでいる途中は、その時々の状況を理解するのに、なかなかの労力を要し、先が見えてこない・・。
    読んでから解説を読むと、巧みに本書にストーリーがまとめられ、賞賛に満ちている。作家についても丁寧に解説され、サヴァナの歴史にも触れられていて、有用な解説である。ちょっと興味深いのは、作者はアメリカの作家であるのに、本書はエドガー賞の候補にもなっていないこと。
    解説の賞賛を読んでもスッキリしない感が残ったので、原書のアマゾンレビューを読んでみた。賞賛・絶賛のレビューが多いが、ポツリポツリと低評価レビューもある。これらの低評価レビューで指摘されている点が面白かった。
    登場人物
    登場人物が漫画的。登場人物がやりすぎ(動きが激しい?複雑?)。登場人物が多すぎるので、何度も戻って確認しなければならない・・。
    物語
    物語がバラバラ。信じがたいプロット。物語のギザギザのターンが多すぎる・・。
    私的感想
    ○上述のように、終わってみると、ユニークで面白い小説であった。アメリカではエドガー賞の候補にもならなかったのに、イギリスではゴールド・ダガーを受賞したというのもなんとなくわかる。本書の重要登場人物で探偵役の一人である黒人女性ジャクは、アメリカ独立戦争で、英国王の忠実な兵士として戦った、自由なる黒人兵士の末裔である。
    ○登場人物は、原書低評価レビュー指摘の通り、やや漫画的で、いろいろやりすぎ傾向はあり、登場人物も多いとは思う。しかし、(漫画的に?)しっかり描き分けられていると思う。
    ○本文庫本の問題としては、登場人物リストがかなり粗っぽく作られていて、読者の役に立ちにくいことである。主要登場人物以外は載っていないし、主要登場人物であっても載っていない人物がいる(たとえばメイドのベティ)。
    ○物語も、原書低評価レビューの通り、バラバラでまとまっていない傾向(作者本人が謝辞で、「キメラめいた奇妙な作品」としている)はある。信じがたい展開もなくはない。ギザギザのターン(?)が多すぎると言われると、そうかもしれない。しかし、バラバラの部分もきちんと書かれているし、後半はまとまってくる。または、信じがたい展開もギザギザのターン(?)もストーリーを引っ張っていく上では貢献している。
    ○女性の登場人物たちが冴えている。探偵役で自転車を乗り回す若きジャク、一家の長のモルガン、従順で優しい白人メイド(?)のベティ、モルガンの娘でジャクの育て親で救急看護師のビービー、ジャクの実母で学校長のロクサーヌ、ビービーの姉で裁判官のウィルー、そして拉致される女性嘱託考古学者(?)ストーニー。
    ○肝心のボスのモルガンの活躍場面がないまま進行していくが、最後にはちゃんと・・それで、心地よい素敵なラストを迎えることになる。
    ○独立戦争後の黒人の歴史と〈王国〉の伝承のメッセージ性については、日本人の私には理解不十分な部分だが、高評価レビューでは高く評価されているように感じた。
    サヴァナの王国Amazon書評・レビュー:サヴァナの王国より
    4102406212



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