邪悪なる大蛇



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初公開日(参考)2024年07月
分類

長編小説

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邪悪なる大蛇

2024年07月22日 邪悪なる大蛇

鬼才ルメートル、最後のミステリー。 意地悪に、ブラックに、酷薄に、 最・悪・の・事・態が加速する! 『その女アレックス』『悲しみのイレーヌ』『死のドレスを花婿に』…… ミステリーランキングを制覇し、フランス最大の文学賞ゴンクール賞も獲得。 鬼才ルメートル、最後のミステリー。 夫を亡くして独りで暮らすマティルド、63歳。殺し屋。戦争中は冷血の闘士として知られ、戦後は凄腕の殺し屋として仕事を請けてきた。だが彼女には認知症が少しずつ忍び寄りつつあった。それに気づいたのは、彼女に殺しを依頼している戦中からの同志アンリ。マティルドの殺しが必要以上に過激になっていたのだ。一方マティルドの中では、かつて抱いていたアンリへの恋心が甦り、暴走は加速してゆく! 最悪の事態が雪ダルマ式にふくれあがる! マティルドを愛していたアンリは、そして事件を追う真面目な刑事ヴァシリエフは、彼女を止められるのか? アタマからラストまで、ひたすら加速する「最悪と意地悪のスパイラル」。その果てに待つラストのサプライズは、笑ってしまいそうに衝撃的で電撃的で残酷で、まるで私たちの運命のようなのだ。 「多くの読者は気に入った登場人物がひどい目に遭うことに抵抗を感じる。だが現実の人生はどうだろうか。恋人が突然心筋梗塞で命を落としたり、友人が脳卒中で倒れたり、近親者が交通事故に遭ったりと、理不尽なことが次々起こる。なぜ小説家は現実の人生よりも手加減しなければならないのだろうか?」――ピエール・ルメートル(「BOOK」データベースより)




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邪悪なる大蛇の総合評価:9.13/10点レビュー 8件。Aランク


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No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

冷酷非情とブラックユーモア。ルメートルの原点がここに

ルメートルの12作目の長編で本人の弁によると「最後の犯罪小説」だという。一人暮らしの裕福な老婦人が実は腕利きの殺し屋なのだが認知症が現れはじめ、依頼された任務以上の残酷な殺害を繰り返すようになり、ついには衝撃的な事態を招くというノワール・サスペンスである。
医師だった夫の遺産で優雅に暮らす63歳のマティルド。その正体は冷血な対ナチスのレジスタンス兵士で、戦後はレジスタンス時代の「司令官」アンリを窓口に殺し屋稼業を楽しむプロフェッショナルだった。だが、自覚のないまま認知症が進行し、次第に短気で非情な一面が現れるようになった。時々、物忘れがあることには気付くのだが、それもすぐに忘れてしまう。しかし、マティルドの行動が荒っぽくなりもはやコントロールできなくなったことに気付いたアンリは組織のルールに従って、マティルドを排除する苦悩の決断をする。レジスタンス時代からお互いに淡い恋心を抱いてきた二人は過酷な運命に導かれ、ついに破滅的なラストに突き進んでいった・・・。
殺し屋が主役のノワールでありながら、全編に認知症が引き起こすブラック・ユーモアが散りばめられ、さらに読者を驚かす冷酷非情な展開が繰り広げられ、最初から最後まで目が離せない。本人の序文によると「1985年に書いたまま出版社に送りもしなかった小説」でほとんど書き直していないという。作家の全ては処女作にあることの典型的な証というべきか。ルメートルの世界がここに見事に現れている。
作品誕生の経緯など関係なく、面白いノワール・ミステリーとして多くのミステリーファンにオススメしたい。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.7:
(5pt)

認知症の殺し屋なんて面白すぎる

大変面白かったです。
すぐ読んでしまいました。
邪悪なる大蛇Amazon書評・レビュー:邪悪なる大蛇より
4163918809
No.6:
(4pt)

大絶賛?読みたくなかった?

同年代の女子として、わかる。しかし、ほんとがっかり。本当に人間、行き着く先は悲劇なのか。いいや、真っ当な生き方してればこうはならないよね、と。ひどい話ですが読んでしまいました
邪悪なる大蛇Amazon書評・レビュー:邪悪なる大蛇より
4163918809
No.5:
(4pt)

面白かったです

訳が素晴らしかったと思います
はじめの作品は良く読んでいたと思います
しばらく読んでいなかったのですが
作品の始めから終わりまでスピードにのって読みやすかったです
邪悪なる大蛇Amazon書評・レビュー:邪悪なる大蛇より
4163918809
No.4:
(5pt)

ルメートル史上一番好き

エスプリの効いた展開、強烈な皮肉、多くはないけど鮮烈なアクションシーン。どれをとってもオススメです。
邪悪なる大蛇Amazon書評・レビュー:邪悪なる大蛇より
4163918809
No.3:
(5pt)

自制の利かなくなった殺人鬼――認知症にも焦点

すごい内容だった。度肝を抜かれた。この、通常の枠にはまらない、はめない、ルメートル作品。やっぱり彼の作品は好きだ。まず、はずれがない。
作者による序文によると、本書は1985年に書き上げた初めての小説だが、何か事情があって(「人生の最も困難な時期に突入」と記載されている)出版社に送られることがなく引き出しの中に眠っていたものだそう。だが、最近になって読み直したところ、自分のモットーとする要因を多く含んでいることに気づき、出版する決意をしたとのことだ。ほとんど修正することなく。
舞台背景は当時のものなので最近のテクノロジーはない。だが、私の世代ではこの方が自然で受け入れやすい。
主人公のマティルドは63歳の女性。第二次世界大戦時から殺し屋業を請け負っている。肥満になったが銃撃の技量は衰えていない。ところが、早くも健忘症の症状が出てきている。
本人はプラス思考なようで、物忘れを自覚しても嘆いているようすはない。指示されている仕事のルールを守れないだけでなく自制も利かなくなって、壊滅的な行動がどんどんエスカレートしていってしまう。
果たして捜査は進展していくのか―――さらに驚きの展開が待っている。

認知症についてだが、ある別の登場人物が、終盤でわが身の衰えや混乱を自覚して悲しむ場面がある(主人公マティルドとは対照的に)。
現在、私は親の介護をしており、ぐっとくるものがあった。いずれ来る認知機能の衰えは誰もが恐れるものだ。この物語は派手な殺人に目が行きがちだが、「老い」にも焦点を当てていると感じた。
邪悪なる大蛇Amazon書評・レビュー:邪悪なる大蛇より
4163918809



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