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邪悪なる大蛇



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【この小説が収録されている参考書籍】
邪悪なる大蛇

邪悪なる大蛇の評価: 4.67/5点 レビュー 9件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

本当に面白い「小説」です!見事!

ルメートルが書く、最後のサスペンス小説だそうです。主人公は、認知症になった高齢女性。その人に暗殺の指示を出してきた、第二次世界大戦からのつきあいの司令官や、殺人事件の捜査をする刑事、その刑事の養父など、いろいろな人物が絡むのですが、話を面白くするためにでしょうか、登場人物があっけなく死んでいきます。明るい暴力です!これこそ、すかっとする「小説」だと思います。
邪悪なる大蛇Amazon書評・レビュー:邪悪なる大蛇より
4163918809
No.8:
(5pt)

凄腕の殺し屋がボケると…

大変面白かった。
凄腕の元美人暗殺者が加齢でボケてきて、司令を忘れたり勘違いしたり、思考の組み立てが雑になったりするのに、殺しの腕は落ちてないので【ものすごく危険】という話だった。

まず司令を勘違いする過程が怖い。
電話ボックスの新聞に紛れ込ませた暗号で対象を指定するのだけど、どの電話ボックスか忘れる。
仕方がないので電話ボックスを順にチェックして、新聞紙を見つけると「あ、この人ね、これで合ってるかしら?多分合ってるわよね」という雑な思考でターゲットを決めてしまう。なんか変だなーと内心思ってるけど「まぁいいわ、今まで間違った事ないし」で何の関係もない人を殺しまくっていく。この雑な思考がリアルすぎて怖い…

捜査側も太って動きの鈍い老女がまさか大口径銃で下半身を吹っ飛ばす殺し屋だとは思わないから、あらゆる面で見逃されてしまう。
でも殺し屋としての勘は時々蘇るので、違和感に気付いた人々は遠慮なく始末されていく。

彼女の上司も異変に気付き、なんとかして始末してしまわないと大変なことになる、と暗殺に動き出すが果たして…
この上司と主人公がお互い口に出せない恋愛感情を互いに持っていて、でも任務が任務なので40年間一度も思いを口にしないまま殺し合うクライマックスがメチャクチャ面白いし、切ない。

無害そうな老女が腕の立つ殺し屋の片鱗を見せて、難敵を次々屠るのも痛快。
退役軍人がミズーリを操船して宇宙人を撃退するあの映画と同じ高揚感。

やー、久々に途中で止められない本を読んだ。
面白かった!
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4163918809
No.7:
(5pt)

認知症の殺し屋なんて面白すぎる

大変面白かったです。
すぐ読んでしまいました。
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No.6:
(4pt)

大絶賛?読みたくなかった?

同年代の女子として、わかる。しかし、ほんとがっかり。本当に人間、行き着く先は悲劇なのか。いいや、真っ当な生き方してればこうはならないよね、と。ひどい話ですが読んでしまいました
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4163918809
No.5:
(4pt)

面白かったです

訳が素晴らしかったと思います
はじめの作品は良く読んでいたと思います
しばらく読んでいなかったのですが
作品の始めから終わりまでスピードにのって読みやすかったです
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No.4:
(5pt)

ルメートル史上一番好き

エスプリの効いた展開、強烈な皮肉、多くはないけど鮮烈なアクションシーン。どれをとってもオススメです。
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No.3:
(5pt)

自制の利かなくなった殺人鬼――認知症にも焦点

すごい内容だった。度肝を抜かれた。この、通常の枠にはまらない、はめない、ルメートル作品。やっぱり彼の作品は好きだ。まず、はずれがない。
作者による序文によると、本書は1985年に書き上げた初めての小説だが、何か事情があって(「人生の最も困難な時期に突入」と記載されている)出版社に送られることがなく引き出しの中に眠っていたものだそう。だが、最近になって読み直したところ、自分のモットーとする要因を多く含んでいることに気づき、出版する決意をしたとのことだ。ほとんど修正することなく。
舞台背景は当時のものなので最近のテクノロジーはない。だが、私の世代ではこの方が自然で受け入れやすい。
主人公のマティルドは63歳の女性。第二次世界大戦時から殺し屋業を請け負っている。肥満になったが銃撃の技量は衰えていない。ところが、早くも健忘症の症状が出てきている。
本人はプラス思考なようで、物忘れを自覚しても嘆いているようすはない。指示されている仕事のルールを守れないだけでなく自制も利かなくなって、壊滅的な行動がどんどんエスカレートしていってしまう。
果たして捜査は進展していくのか―――さらに驚きの展開が待っている。

認知症についてだが、ある別の登場人物が、終盤でわが身の衰えや混乱を自覚して悲しむ場面がある(主人公マティルドとは対照的に)。
現在、私は親の介護をしており、ぐっとくるものがあった。いずれ来る認知機能の衰えは誰もが恐れるものだ。この物語は派手な殺人に目が行きがちだが、「老い」にも焦点を当てていると感じた。
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No.2:
(4pt)

殺人兵器が認知症になると快楽殺人に走るという究極の恐怖

ク・ビョン「破果」という韓国の小説で同じシチュエーションを読みました。暗殺を生業としてきた女性主人公が年齢ともに訪れる身体とこころの衰えのため殺人業から引退すべきなのか、というまっとうな職業の一般人の退職にも当てはまる苦境を描いていました。

けれどもやはり肉食人種、狩猟民族はまったく異次元の強さを見せてくれました。殺人技術の集積、経験は衰えを知らず、もはや仕事以外でも衝動的に殺人を犯すことがむしろ快楽となってしまい警察にも止められないどころか、容疑者リストにさえ載ってきません。

さらに監視カメラ、顔や指紋などの認証技術、携帯電話などいまでは当たり前の「科学」も存在しない時代の犯罪なので捜査も聞き込みが中心となっていてとても彼女に追いつくことができません。

そして、もうひとりの認知症の男性が最後に取った驚きの行動によって最高のクライマックスをむかえることになります。完全な一気読みでした。
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No.1:
(5pt)

面白い!!(原題:LE SERPENT MAJUSCULE)

時は1985年。第二次世界大戦のレジスタンス上がりの老境の暗殺者マディルド。
ハンドラーのアンリとは、ずっと互い惹かれ合うも、親密にはなれない。
組織の指示に従って冷徹に仕事をこなしてきた。彼女に痴呆の影が兆したことから、一気に状況が悪化する。
マディルドの暴走の果てには何が待ち受けるのか、というサスペンス。

LE SERPENT MAJUSCULEという原題は、大蛇、という意味。
先ずこの本は、作者が最初にものした小説であり、最後の犯罪小説となる。
その中身は、冒頭の著者のコメントから明らかなのだが、苛烈を極める。
アクション小説的な要素が強いが、スピーディーなサスペンスとなっている。
まず、犯罪小説好きには間違いなくお勧めできる。
同氏のファンにもお勧めできるが、かなり痺れる内容ではないだろうか。
少なくとも私は度肝を抜かれました。

ク・ビョンモの「破果」にも似た、鮮烈な小説です。
1つ難点を言えば、値段が高い。
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