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終着点



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【この小説が収録されている参考書籍】
終着点 (創元推理文庫)

終着点の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(5pt)

企みに満ちた意欲的な倒叙もの

最初に注意書きしておくが、本書はとても読み進めづらい。
それは文章に起因するものではなく(翻訳はとてもハイレベル!)、キャラクターによるもの。
倒叙ものというと、普通は視点キャラが犯罪者でありながらも読者に「露見してしまうのか?隠し通せるのか?」とどきどきさせてサスペンスを維持させるのが常套手段なのだが、この小説は主人公格であるエラとモリーの二人の女性がどちらもまったく応援したくなる要素を持ち合わせておらず、社会運動家でありながらその裏側の虚栄心にまみれた部分や社会にかえって迷惑をかけている部分を避けずにきっちり描いているため、「早く露見して罰を受けてくれ!」と祈りながら読んでしまうのだ。最後まで読めばこれが作者の計算通りだとわかるのだが、とにかくそんなわけで道中はかなり読むのがしんどい。
作中に出てくる読むのがしんどい要素、そのすべてに意味がある。最後まで読み通す価値あり。脱落者が減ることを祈ってこのレビューを書いた。最後まで読みましょう!
終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
448819009X
No.4:
(2pt)

予想通り

二人の人間の過去と未来の話が交互に展開する。どうしても展開が鈍くなり、冗長な感じになるのではないかと予想しながら読み進めたが、正にその通りで、途中で最後の部分を読みたくなってしまった。残念!
終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
448819009X
No.3:
(2pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

歩く歩幅が合わなかった

自分の歩幅と合わなかった。展開が遅すぎるため途中で離脱。よほど読む本がなければ、再度開いて結末を確認すると思う。
終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
448819009X
No.2:
(5pt)

何が「始まり」で、どのように「終わり」が来るのか。

文庫の本邦初訳の海外ミステリーで話題作のようなので、早々と一ヶ月前から予約してしまった。しかし、作者については何も知らず、作品についても、叙述に特徴があるミステリーということしか知らなかった。
で、本が届くと、数日経ってから読み始めた。読む前に、帯と、カバー裏面の宣伝だけは読んだ。
ちょっと読みにくい本で、ラストにたどり着くまで、3日かかってしまった。
以下、ネタバレないように、最大限努力します。帯とカバーの裏面の引用については、ネタバレには入らないとご理解ください。
私的感想1
◯帯の裏面に書かれているように、二人の女性、モリーの視点の章とエラの視点の章が交互に描かれる。モリーの章は時間の経過を順に追って(つまり普通に)叙述されるが、エラの章は時の流れを順に過去へ遡っていく形で叙述される。これが本書の最大の特徴である。
◯過去に遡っていく物語というのは、なかなか面倒くさくて、読みにくい。しかし、読者よりも作者のほうが、はるかに面倒くさく、ややこしく、手間ひまかかり、頭の混乱しそうな作業をしていることは間違いない。そのミステリー的意欲と努力にちょっと感動する。
◯読みにくい原因のもう一つは、翻訳ミステリーでは恒例の登場人物リストがないことである。登場人物リストを付けられない理由はだんだんわかってくるが、ないのは不自由で、混乱すると、読み返すしかない。それでちょっと時間がかかってしまう。
◯このミステリーには大きな謎が3つあると思う。
①帯には「あなたはこの事件の「始まり」と「終わり」を見抜けるか?」となる。つまり、何が「始まり」で、どのように「終わり」が来るのか、が第一の謎と思う。
②帯には「殺されたのは誰?」とある。これが第二の謎と思う。
③そして、本書には帯にもカバー裏にも書かれていない。重大な謎がある。(第一の謎に関連する謎ではあるが・・)。これが第三の謎と思う。
私的感想2
◯全体として、たんへんユニークで面白いミステリーであった。気に入った。
◯アクション的には、途中ちょっとおだやかすぎる感もあるが、後半一気に盛り上がる。
◯第三の謎の答はよくできていると思うが、日本人の私には、実感としては、ちょっとわかりにくい。
◯推理力の低い私は、どの謎の答も、作者(登場人物)が書いて(解いて)くれるまでわからなかった。
◯三橋氏の解説によると、作者は警察小説シリーズの作者で、既刊7作のうち、6作がそのシリーズ作品で、本作品(2018年)だけがシリーズ外作品とのこと。
蛇足
◯190頁にリアルな描写で書かれているモリーと愛人との愛の行為のシーンが楽しかった。モリーは60歳である。
終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
448819009X
No.1:
(5pt)

巧みなミステリー

ワクワクして読み始めた「終着点」は、驚きと重く切なく、誰もがどうにかしたかったのに、どうにもならない終着点となっていた。
事件の被害者は誰、犯人は誰というミステリーの筋も非常に面白いが、登場人物達の心理描写も細かく、印象に残ったセリフ、処世術の術や社会との関わり方など、なかなか深い。
巧みな小説だと思う。悲しいお話でもある。
そして何に情熱を傾けるか、来し方を振り返る時間の大切さも教えてくれた本でもある。
終着点 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:終着点 (創元推理文庫)より
448819009X

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