終わりなき夜に少女は



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    初公開日(参考)2024年05月
    分類

    長編小説

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    終わりなき夜に少女は

    2024年05月22日 終わりなき夜に少女は

    アラバマ州グレイス。連続少女失踪事件が解決されないまま、サマーという少女が失踪した。双子の妹レインは、姉の失踪に疑念を抱く。サマーが私を置いていくはずがない。だが、レインが姉の足取りを追うにつれ見えてきたのは、彼女の知らないサマーの姿だった。(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    終わりなき夜に少女はの総合評価:7.50/10点レビュー 2件。Cランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
    (7pt)

    信仰の救いと狂信。一神教の呪縛の恐ろしさ。

    「われら闇より天を見る」で話題を呼んだ著者の邦訳第二弾、作品としては前作の前の第2作。信仰厚い閉鎖的な田舎町で起きた15歳の少女失踪事件をメインにアメリカの宗教、倫理、抑圧、暴力の絡み合いを描き出す社会派ミステリーである。
    1995年のアラバマ州の小さな町で「ごめんなさい」とだけ書き残して15歳の美少女・サマーが失踪した。警察は家出事案として取り扱うのだが、サマーの双子の妹・レインは同級生で遊び仲間のノア、パーブとともに姉を探そうとする。というのも、数年前に連続少女誘拐事件があり、犯人「鳥男」が目撃されたものの逃亡し、未解決のままだったのだ。当時から捜査にあたったブラック署長はその事件を機にアルコール依存になり、町民からは必要最低限の努力しかしないと目されていた。一方、サマーとレインの父親で暴力的なジョーは弟のトミーや仲間を集めて捜索隊を指揮し、結果を得られない日々に不満を募らせていた。そんな一触触発の町の上空に巨大な嵐雲が居座り、住民は不安と恐怖に怯え切っていた…。
    行方不明の姉を探すレインと仲間たち、平穏に問題解決したいブラック署長の視点でのエピソードが交互に繰り返され、そこにサマーの独白が挿入される。そこで明らかになるのはいまだに尾を引く「鳥男」であり、抑圧的な宗教の呪縛であり、陰謀論的な悪魔騒ぎで、アメリカの宗教ベルト地帯におけるキリスト教の功罪が露わにされる。物語の展開スピードが遅く、最初は人間関係やキャラの把握に時間を要するが中途からは分かりやすくなる。
    前作「われら闇より天を見る」を想定すると期待外れだが、アメリカ人の宗教と人間の理解を知るミステリーとして、一読の価値あり。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.1:
    (4pt)

    ノアを見つめるレインの眼差しは、「この世の良きものの全て」だった

    (本書の内容とは一切関連ありませんが、奥付け後の版権表示が(私がダウンロードしたヴァージョンは)、”Gangland”のものでした。重箱の隅をつつくようで恐縮ですが、お知らせしておきます。)
     前作「われら闇より天を見る」を読んだのは、2022年8月。無私の力の源へと繋がる良作でした。
     時代は、1995年。アラバマ州の架空の町、ブライアー郡グレイス。十五歳の少女、サマー・ライアンが失踪し、サマーの双子の妹・レインが二人の少年、ノアとパーヴィスの助力を得ながらサマーを探し出そうとします。一方、グレイスの警察署長、ブラックの(警察捜査としての)視点が加わり、尚且つ失踪した本人、サマーの視点を通して「それまで」の経緯がレッド・ヘリングの撒き餌のように語られていきます。この事件の数年前、このブライアー郡では連続少女誘拐事件が発生していて、犯人と目される<鳥男>が目撃されていたにも関わらず、犯人逮捕に至らないまま時が経過していました。<鳥男>に連れ去られたと思しき少女たちは、<ブライアー・ガールズ>と呼ばれています。いつものようにスリラーですので、これ以上詳細を語ることはできません。
     バイブル・ベルトの一廓、アラバマ州。キリスト教と悪魔崇拝主義。信心深い人間のプラカードには”空が落ち、世の終わりが来る”とあり、数多くの涙が流され、その涙のほとんどが「哀しみ」の涙だとしたら、それでも尚ページを捲ろうとする私たちに去来する思いは一体どこから来ているのでしょうか?
     例えば、こんな一文がそこに存在しているからでしょう。
     「人はいったん道を見失ったからって、もう一度見つけられないわけじゃないんだな」(p.490)
     私にとってのこの小説の白眉は、二人の少女と二人の少年の決して幸せとは呼べない環境の中、それでも力を尽くして生き抜こうとするそれぞれの姿にあり、
    特に夜の闇がおりてきて星が降っても、透析を続けるノアをいつまでも見つめるレインの眼差しの中にありました。そこには「この世の良きものの全て」が表現されています。
     □「終わりなき夜に少女は “All The Wicked girls”」(クリス・ウィタカー 早川書房) 2024/5/27。
    終わりなき夜に少女はAmazon書評・レビュー:終わりなき夜に少女はより
    4152103302



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