終わりなき夜に少女は
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(本書の内容とは一切関連ありませんが、奥付け後の版権表示が(私がダウンロードしたヴァージョンは)、”Gangland”のものでした。重箱の隅をつつくようで恐縮ですが、お知らせしておきます。) 前作「われら闇より天を見る」を読んだのは、2022年8月。無私の力の源へと繋がる良作でした。 時代は、1995年。アラバマ州の架空の町、ブライアー郡グレイス。十五歳の少女、サマー・ライアンが失踪し、サマーの双子の妹・レインが二人の少年、ノアとパーヴィスの助力を得ながらサマーを探し出そうとします。一方、グレイスの警察署長、ブラックの(警察捜査としての)視点が加わり、尚且つ失踪した本人、サマーの視点を通して「それまで」の経緯がレッド・ヘリングの撒き餌のように語られていきます。この事件の数年前、このブライアー郡では連続少女誘拐事件が発生していて、犯人と目される<鳥男>が目撃されていたにも関わらず、犯人逮捕に至らないまま時が経過していました。<鳥男>に連れ去られたと思しき少女たちは、<ブライアー・ガールズ>と呼ばれています。いつものようにスリラーですので、これ以上詳細を語ることはできません。 バイブル・ベルトの一廓、アラバマ州。キリスト教と悪魔崇拝主義。信心深い人間のプラカードには”空が落ち、世の終わりが来る”とあり、数多くの涙が流され、その涙のほとんどが「哀しみ」の涙だとしたら、それでも尚ページを捲ろうとする私たちに去来する思いは一体どこから来ているのでしょうか? 例えば、こんな一文がそこに存在しているからでしょう。 「人はいったん道を見失ったからって、もう一度見つけられないわけじゃないんだな」(p.490) 私にとってのこの小説の白眉は、二人の少女と二人の少年の決して幸せとは呼べない環境の中、それでも力を尽くして生き抜こうとするそれぞれの姿にあり、 特に夜の闇がおりてきて星が降っても、透析を続けるノアをいつまでも見つめるレインの眼差しの中にありました。そこには「この世の良きものの全て」が表現されています。 □「終わりなき夜に少女は “All The Wicked girls”」(クリス・ウィタカー 早川書房) 2024/5/27。 | ||||
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