ギャングランド
- 潜入捜査 (106)
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内容紹介に主人公ニッキーは「FBIの潜入捜査官」とあるが、捜査官ではなく雇われた捜査員またはせいぜい小スパイといったところ。「組織を瓦解させる」ほどの意気込みは本人からは見受けられず、いやいやFBI捜査官に情報提供させられている印象。 裏社会のことはリアルに描かれていが、人間関係や主人公の葛藤、緊張感が主だ。『ゴッドファーザー』のような派手なシーンは少なく、個人的好みから言えばちょっとがっかりだった。締めくくりもいまいちモヤモヤしているし。 おそらく深い内容で、私のような派手なエンタテイメント好み向けではないのだろう。 期待しただけに残念。内容紹介からイメージしていたものとも違ったし。 読んでいる間は、終盤まではそれなりにおもしろかったが。 | ||||
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時は1975年。アメリカンマフィアの全盛期。 犯罪組織アウトフィットの中でボスの寵愛を受けるニッキーは、あることをきっかけに潜入捜査官としての任務も負うことになる。 しかし、次第に当局やライバル組織との関係もあり、追い詰められていくニッキー。 果たして、突き当りしかない道の行方は、というアメリカでの史実に基づいたサスペンスです。 この本が刊行されたことは素直に嬉しいです。 先ずはこれは派手なアクション小説と思って読むと肩透かしを食らいます。 あくまでサスペンスであり、銃弾が飛び交うような内容ではありません。 ドンドン追い詰められていくニッキーに感情移入する、ボリューム満点の小説です。 個人的には、ヴィレッジブックスより刊行された「流刑の街」がとんでもなく面白かったので、期待していたのですが、そこまでではなかったです。 また、この作家の他の小説「強盗こそ、われらが宿命」は「ザ・タウン」としてベンアフレック主演で映画化されています。 個人的には、エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィーシリーズの第7作目がいつまで経っても刊行されないことは無念で仕方ありません。1日も早く出版されることを祈っています。 また、同作者のマイケル・フォーサイスシリーズも是非刊行して欲しいところです。 | ||||
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舞台は、シカゴ。1975~1992年。禁酒法の時代を経て、アル・カポネが台頭し、大規模犯罪組織<シカゴ・アウトフィット>が確立します。本書は、その内幕としての史実(実)の中にニッキー・パッセロというボーリング場の経営者(虚)を放り込むことによって、読者は常に平安を得ることが稀な、緊張感に満ちた人生の核心に触れることができます。 1957年当時のボス、トニー・アッカルドはその座をサム・ジアンカーナに譲りますが、相談役として組織に留まります。しかしながら二人はやがて対立するようになり、1975年、ジアンカーナはある人物の手によって暗殺されてしまいます。そこから、このシカゴ・アウトフィット・オデッセイアが主にニッキーの視点から語られていきます。 「ゴッドファーザー Part1」に於いて初々しいアル・パチーノが酒場で或る人物を暗殺するシークェンスは忘れ難い。そのシークェンスが、本書の巻頭から3%あたりで再現されます。そのことに読者はショックを味わうことになりますが、反面、このフィクションを成功に導く優れたイントロダクションを生み出していると思います。以降、史実を織り交ぜながら、物語は謀略と裏切りの街角、シカゴを、シカゴ・カブスと冬は極寒のシカゴを静かに点描しながら、悠々と描写しています。米国の暗黒の“Gangland”として。 本作の成功の源は、主人公・ニッキーのキャラクターに負うところが大きいと思えます。家族を気にかけながらも、ゲイという当時であれば特異な性向を与えられたニッキーであるが故に心の「後見人」でもあるアウトフィットのボス、トニー・アッカルドとの関係性がこの物語の要として輝いています。それは、神の領域としての善悪に関わらず自分を挙げてくれる「恩義」に報いるという観点が、その人にとっての喜びであり、哀しみであり、アイデンティティであったことを証明しています。たとえ失うものがいかに多かったとしても。 □「ギャングランド “Gangland”」(チャック・ホーガン 早川書房) 2024/5/23。 | ||||
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