流刑の街
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ボストンの駐車場で夜間警備員として働く、若きイラク帰還兵メイヴン。ある晩、強盗に襲われた彼は、反撃のすえ相手を殺しかけてしまう。その翌日、メイヴンは一人の美しい女からある人物に連絡するよう伝言を受ける。メイヴンを待っていたのは元軍人だという謎めいた男ロイス。彼はメイヴンに自分のチームで働かないかと言ってきた。除隊後鬱屈した日々を送るメイヴンのような男たちを集め、麻薬組織を襲撃して街を浄化すること―それがロイスの“仕事”だった。戦場を思い起こさせる仲間たちとの絆と多額の報酬、すべては完璧に思えた。ある日歯車が狂いだし、街に血が流れ始めるまでは…。 | ||||
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湾岸戦争の帰還兵メイヴンに、麻薬組織の壊滅を持ちかける謎の男ロイス。 中盤までは麻薬組織壊滅のストーリーが進んでゆく。 ここら辺りまでは、普通のクライムノベル。 特に可もなく不可もなく。 ここでやめずに読み続けましょう。 中盤以降からストーリーは急転。 一気にクライマックスまでは、私好みのアクションと、暴力の連続。 「タクシードライバー」のラストを彷彿とさせた。 初めて読む作家さんでしたが、中々の1冊でした。 ドン・ウインズロウ「犬の力」には及ばずとも、その手の作品がお好きな方にははまるのではないでしょうか。 | ||||
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イラクからの帰還兵メイヴンが元軍人の謎の男ロイスに誘われ、街の浄化のために麻薬組織を次々、襲撃するのだが… ドン・ウィンズロウの『犬の力』やスティーヴン・ハンターの『極大射程』、デイヴィッド・マレルの『一人だけの軍隊』を彷彿させる血と暴力の物語。 『強盗こそ、われらが宿命』よりも断然面白い。また、ギレルモ・デル・トロとの共著『ザ・ストレイン』よりも圧倒的に面白い。今のところは、この作品がチャック・ホーガンの最高傑作であろう。 | ||||
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ウィンズロウの「犬の力」に比較すると、そのスケール・心理描写・社会性いずれを とっても全く及ばない。 特に主人公の行動の心理描写が頂けない。主人公の行動が突飛すぎる場面や、ここまで 行動を過激化させながら何故悩む?という場面が多々ある。 「イラク帰還兵」が主人公であり、戦場経験のあと自分の置かれた現実になじめず、 鬱屈してゆく心理も分からないではないが、「ランボー」もどきの「活劇」に堕している。 活劇なら活劇らしく、もっとスピードがあればいいのだが、これではエンターテインメントと しても失敗している。 初めの部分から、「ご都合主義的」な出会いと、主人公が関わっていく「仕事の中身」に 苦笑したのは事実。偶然の出会いだけで、ことマフィアと対峙する仕事をすることなど ありえない。フィクションだから許される設定も勿論あるだろうが、いくら何でも たった一夜の出来事で、大戦争に巻き込まれていくのは愛嬌にもならない設定。 また、ウィンズロウが政治力学や実際のCIA等の活動を深く調査したことに比較すると この本は純粋なフィクション。フィクションならもう少し描きようがあったのでは ないかと思う。30年以上前に読んだ「マフィアへの挑戦」の方がまだしも「面白み」があった。 うんざりして読み飛ばそうと思ったが … 終盤からは読み応えがあった。 主人公を取り囲む状況がいきなり暗転するシーンは、お馴染みの設定。しかし、主人公の身に 起きた出来事が思った以上に主人公を蝕み、かつ主人公が単なるヒーローでなかったことには、 感心した。「傷を負う」という表現以上の傷を負った主人公の描写は見事といってもいい。 (何か漠然とした表現ですが、これ以上は本書を購入して読んで下さい)。 少なくとも後半部分だけでも読んで損はない。 | ||||
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本書は、映画化もされた第3作『強盗こそ、われらが宿命(さだめ)』(’04年、訳出は’07年)で’05年度「ハメット賞」を受賞したチャック・ホーガンが’10年に上梓した第6作である。 イラク戦争から退役して9ヶ月になるメイヴンに現実社会は厳しかった。社会に馴染めず、鬱屈した心身を抱えながら駐車場の夜間警備員の仕事の見つけた彼は、冷え込むボストンの11月の土曜の夜、強盗に襲われるが、反撃して相手を半殺しにしかかったところを、客の男女に止められる。女の方がハイスクール時代の3年年長でメイヴンにとって憧れの存在だったことから、後日、あるグループにリクルートされる。 「麻薬強盗団」。その男、ロイスが率いるグループは、何十万ドルもの上層部クラスの麻薬取引の現場を襲い、買い手と売り手の両方を痛めつけ、現金だけを奪って麻薬を捨てていた。戦場を喚起させる仲間との連帯と多額の報酬、そしてロイスの情婦であるかつての憧れの女との逢瀬がメイヴンを酔わせる。 順調な仕事のはずだったが、数ヵ月後、大きな失敗が続き、メイヴンにとって最後になるはずだった仕事で仲間ふたりが殺される。メイヴン自身も命の危機に・・・。そして明らかになるチームの全貌とロイスの真の意図。事態はボストンを牛耳る3人の麻薬王をもからめて、満身創痍のメイヴンの自らのための、そして親しくなったガールフレンドの復讐のための壮絶な闘いのクライマックスへとなだれ込む。 この終盤の、彼が“敵”に立ち向かうガン・アクションのシーンは、「たったひとりの麻薬戦争」とでも呼ぶべき凄惨な描写の乱れ打ちで、読むものを驚愕させる。 本書は、ホーガンが『強盗こそ・・・』で見せた若者の屈折と愛情と同じものを、粉々に打ち砕く現代の病巣「麻薬戦争」を鋭く、ハードに描ききったクライム・ノヴェルの逸品である。 | ||||
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