誘拐犯
- 虐待 (178)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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イギリスを舞台にしたミステリーで人気のドイツ人作家の「刑事ケント・リンヴィル」シリーズ第2作。ヨークシャーで起きた14歳の少女が連続して行方不明になる不可解な事件に、管轄外のスコットランド・ヤードの女性刑事が単独で挑むミステリー・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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イギリスの女性警察官が不可解な失踪事件に関わり・・・というお話。 最初は誘拐事件に思われた失踪事件が複雑な様相になり・・・という作品でした。前作でも主人公のケイト・リンビルが捜査に当たりますが、なかなか事情が判らずに翻弄される所などが読み所になっております。 そのケイトが、前作でも孤独で哀感のある人物という風に描かれておりますが、今回も地味な感じで、不憫とまではいきませんが、女性の中ではあまり幸せではない感じで、わたくしも孤独な生活を送っておるもので、エンパシーやシンパシーを感じて、同情してしまいます。 著者の方はドイツの作家だそうですが、イギリスの方が好きだそうで、イギリスを舞台にしたミステリを書いてらっしゃるという事です。90年代くらいにもマーサ・グライムスという女流のミステリ作家が人気がありましたが、イギリスの実相と懸け離れた作品世界で、イギリスの作家からは嫌われていたそうですが、この著者の作品はそういう事はないらしいです。 孤独な女性主人公が身に染みるシリーズ第2作。機会があったらシリーズ順に是非。 | ||||
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この作家が好きで引き込まれて読んだが、段落の初めにチェックが書き込まれており、気分が悪かった。ページの耳を折った跡もあり、気になった。中古なので仕方ないとはいえ. | ||||
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ソーンダース(作家の男)が少女をレイプした容疑者になってた過去があると書かれている(P305)が、その後その件については一切触れられていない そもそもそれってケビン・ベントの兄って設定じゃなかったのか? どうもその辺の辻褄が合ってなくてモヤモヤした あとケイトがいくら女性とはいえ警察官の割に無力すぎる | ||||
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「裏切り 上・下」(2022/7月)に続くシャルロッテ・リンクの新しい翻訳を読み終えました。ドイツの作家は、前作同様舞台を英国に設定しています。 2013年11月、十四歳の少女・ハナはスカボロー行きの列車に乗り遅れたため、知り合いの十九歳のケヴィンに車で送ってもらいます。娘の帰りを待っていたハナの父親・ライアンがその話を聞き、警察に通報することになります。 2017年10月。主人公、スコットランド・ヤードの巡査部長、ケイトはスカボロー近郊にある実家が借家人によって荒らされ彼らが失踪したことで実家を訪れます。彼女は荒らされた実家に泊まることができず近くのB&Bに宿泊することになりますが、あろうことか宿を経営するジェイソンとデボラの娘・アメリーがいなくなってしまいます。The Lady Vanishes. 同時期、行方不明だった少女・サスキアの遺体が発見され、アメリーもまた何者かに誘拐されてしまったのか?それらの事件は同一犯による犯罪なのか?混迷を深めます。 「裏切り」同様スカボロー警察の警部・ケイレブも登場。またしてもケイトは管轄外の事件に巻き込まれてしまいます。マスコミに書き立てられる<ムーアの殺人鬼>という呼称。シリアル・キラーは存在するのか?複数の視点から語られる物語は、犯人らしき人物のモノローグが各所にインサートされプロットはうねりながら進行していくことになります。まあ、書けるのはここまででしょう(笑)。 上巻は、伏線を張り巡らせる必要がありますので、少しストーリーがもたついている印象がありますが、下巻に至り或るエピソードの真相が明確になるあたりからページ・ターナーの面目躍如、読者はそのストーリーの進行に沿って前へ、前へと読書を進めることができるようになるでしょう。そのストーリーは反転を繰り返し、ああ、それかと気づく鮮やかなエンディングへと繋がっていきます。正にスリラー。正にサスペンス。 これも前作同様ですが、二人の主人公に与えられた等身大のキャラクタリゼーションもこのシリーズの魅力だと思います。今回は自分の相手を見つけられないケイトが積極的にその機会を作り出そうとしますが、その行方は?アルコール依存に苦しむ警部・ケイレブはその"思い込み"によって事件の周辺をつつきながらも決してその真相に辿り着くことができません。それにしても、作者・シャルロッテ・リンクの作品に於いては魅力的な「男」が一人として登場することがありません。それは、そもそも「男」とはそういうものであり、<幻想の男>の存在に囚われている限り、この世界では何も見えなくなるとでも言っているかのようです。本来自立した男女は、性別を超えた居場所にいて、自分が一方の自立した何者かに成り得たとき、もう一方の自立した何者かを捕まえることができるということになるのかどうか(笑)。似ている作家は我が国の<宮部みゆき>でしょうか?優れた人間洞察に満ちたスリラーをこれからも翻訳し続けてほしいと思います。 舞台は、英国、ヨークシャー。ケイトの故郷、スカボロー。 "Are you going to Scarborough Fair?" □「誘拐犯 上・下 〈ケイト・リンヴィル〉シリーズ」(シャルロッテ・リンク 東京創元社) 2023/10/16。 | ||||
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