友情よここで終われ
- 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ (10)
- 警察小説 (526)
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ドイツ警察ミステリーの大ヒット作「刑事オリヴァー&ピア」シリーズの第10作。出版業界の人間関係から生じた複雑で難解な殺人事件を追う、重厚長大な謎解きミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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相変わらず登場人物が多すぎて、ドイツ名もなじめず、誰が誰だか覚えられない。 途中までは人物把握を努力するが、最後のほうはもう、 誰が誰か分からなくてもどうでもよくなってしまう。 誰が誰か分からないのに読み進めてしまう面白さ。 10作目ともなるとキャラクターへの愛着もひとしおなので、なおさら面白く感じる。 相変わらずのピアの安定感とオリヴァーの女難… オリヴァー、結婚してようやく幸せになると思っていたのに、 ここまで女運がないともはや笑うべきかもしれない。 捜査十一課の面々、クレーガー、署長、ヘニングなどお馴染みのメンバーも楽しい。 前回登場した可愛い犬もレギュラーへ昇格したもよう。 とにかく嫌な人間とエグい裏切りを書かせたら一流のこのシリーズ。 今作は出版業界や作家の話。海外の出版事情が書かれていてとっても面白かった。 でも、作家って有名になるとこんなに尊大になれるものなの? 何人かの作家が登場しますが、その中のひとりのキャラが立っていて、お気に入りです。 登場人物の一人となんだかいい感じなので、次回も登場するかもですね。 次作も楽しみです! | ||||
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このシリーズでずっと思っているのは、ピアはパートナーと幸せなのに、オリヴァーの私生活が不幸すぎるということ。女運が悪すぎて気の毒になってきました。オリヴァーの私生活に幸せが訪れますように…。 | ||||
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どこから本当の推理に入れるのか?もうそろそろ進展して欲しいと思う間に、一気に最終章に。今までなんだったの・?と思う展開。 | ||||
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退屈な本でした | ||||
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. 出版編集者のハイケ・ヴェルシュが行方不明となる。自宅にはわずかに血痕があり、事件性が疑われる。彼女は勤務先の出版社ヴィンターシャイトを解雇されて間がなく、元雇用主を訴えていた。捜査が始まると、ハイケを撲殺したと自白する作家が現れる。果たしてこの作家は真実を語っているのか……。 ---------------------------------- ドイツのホーフハイム刑事警察署のオリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン第一主席警部とピア・キルヒホフ主席警部たちの活躍を描くミステリ・シリーズ第10弾です。ドイツ本国の出版順で並べると、『 悪女は自殺しない 』、『 死体は笑みを招く 』、『 深い疵 』、『 白雪姫には死んでもらう 』、『 穢れた風 』、『 悪しき狼 』、『 生者と死者に告ぐ 』、『 森の中に埋めた 』、『 母の日に死んだ 』そして今回の『 友情よここで終われ 』となります。 作者ネレ・ノイハウスが勝手知ったる出版業界を舞台に描く『友情よここで終われ』では、1980年代から続く大勢の友人たちが、40年の歳月を経て澱のように積み重なった感情のもつれを爆発させていくことになります。登場人物たちの年齢・年代が私に近いこともあり、身につまされる思いと共に読みました。 と同時に、オリヴァーの結婚生活が再びほころびを見せ始める様子にも苦い思いを噛み締めながら頁を繰ることになりました。長年月に渡るシリーズものだからこそ、刑事たちの私生活の細やかな喜怒哀楽が読めるのは楽しみですが、現在の妻カロリーネとその連れ子グレータとオリヴァーとの修復不可能なまでに破綻してしまった暮らしには暗澹たる思いが残るばかり。その一方で前妻コージマとの間でかわされる、一筋縄ではいかない大人の心の機微にも大いに思うところがありました。時の経過によって赦される思いもあれば、時の経過によって苦い形で募る思いもあるという対比を私は見ました。 そして、現地ドイツの習俗文化――1980年代のドイツではヘルマン・ヘッセの『荒野の狼』がカルト的人気を誇った――だの食文化――ミュースリの朝食など――についての話が出てくるのは、ドイツ好きの私としては大いに興味をそそられます。 ユーリアが〈モシュモシュ〉でピーナッツ・カレー丼をテイクアウトする場面(332-334頁)が出てきて、ドイツで丼物? と首を傾げましたが、ネットで検索したらMoschMoschは実在するドイツの日本食レストランチェーンで、メニューにもPinatsu Karê Don (ピーナツカレー丼)11ユーロ95セントとちゃんと表示がありました。 ただ、ユーリアはこれを食べる場面で「箸」を使っていると書かれています。いくら丼物でもカレーは箸で食べられないだろうなと思いますが。 ある登場人物がオリヴァーは「俳優のティム・ベルクマンにそっくり」(265頁)と言う場面があって苦笑しました。オリヴァーとピアのコンビが活躍するテレビシリーズでオリヴァーを演じている俳優がティム・ベルクマン。つまりここは楽屋落ちとして笑うところです。 ただし、ベルクマンは1972年生まれですから、1960年代生まれのオリヴァーよりは一回り若い俳優さんです。ドラマ版『生者と死者に告ぐ』は見ましたが、私が抱いているオリヴァーのイメージにベルクマンは当てはまらないと思っているので、苦笑した次第です。 さて、今回も600頁を超える大部の著ですが、あまりの面白さにわずか4日で読了してしまいました。ネレ・ノイハウスの物語構成が巧みであることに加え、なんといっても手練れの翻訳者・酒寄進一氏の見事な訳文に読書を大いに助けられたと言えるでしょう。 捜査に携わるホームハイム刑事警察署の面々だけでも相当な数にのぼる上、容疑者となる出版関係者も数え上げればきりがないほど。それほどまでに多岐にわたる複雑な人間関係を読者が見失うことがないよう、原文ではer(彼)とかsie(彼女)と人称代名詞で表現されている人物たちを、邦訳文ではそのまま「彼」「彼女」とすることは極力避け、可能な限り具体的な人物名に置き換えてくれています。日本人読者が読み誤らないようにと、優しさに満ちた訳文を紡いでくれていて、そのことに頭が下がります。そもそも「彼」「彼女」が続くと、日本語はバタ臭くなってしまうところですが、酒寄氏の邦文が自然で流麗に感じられるのは、こうした心配りがあるからでしょう。 2023年、本国ドイツではシリーズ第11作『 Monster 』が出来(しゅったい)しています。酒寄氏の邦訳で読める日が待ち遠しく感じられます。 ------------------------ 校正・校閲の漏れの箇所がありました。 *22頁(10行目):主人公の名前「オリヴァー」が一箇所だけ「オーリヴァー」と表記されています。 *32頁(最終行):「ペーパーブックのベストセラー一位」とあり、ドイツ語原文のTaschenbuchが「ペーパーブック」と和訳されています。ですがこれは「ペーパーバック」のことです。 ドイツでは、このようにハードカバー本(Hardcover)のベストセラーリストとペーパーバック本(Taschenbuch)のベストセラーリストが別立てでメディアに掲載されます。 . | ||||
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