受験生は謎解きに向かない
- 犯人当て (60)
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受験生は謎解きに向かないの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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大人気になったピップ三部作が終わった後に登場した、「自由研究には向かない殺人」の前日譚。試験が終わった週末に高校生の友だちが集まり、犯人当てゲームを開催するのだが、読者にも同時進行で情報やヒントが与えられる犯人探しミステリーである。 | ||||
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マーダーミステリは最近の流行りなのかな? ゲームだからってピップはいつも真剣! | ||||
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昨年読んだピッパ三部作の後に、すべての前日譚とも言える本書が書かれるとは、さすがに想像外である。解決していない事件を夏休みの自由研究課題の題材として選んでしまったところから始まる三部作と、そのヒロインである推理能力に抜群のセンスを発揮する若きヒロインの女子高生ピッパの物語は、始まったところから話題性に富む外連味たっぷりの小説であったように思う。 その後の三部作はいずれも連続して読むべき物語であり、途中参加はあまりオススメできない。それぞれの作品を通して人間関係がいろいろ変化を遂げたり、その間のやりとりが前後の関係性をけっこう重要視すべき内容となっているため、一部分だけ読んだとしても、このピッパ・シリーズの持つ全体像のディープさ、小さな町であれそのなかでも人間関係の緻密さ、時系列スケール、さらにノワールな運命という影の側の物語などは味わい尽くせないと思うからだ。 それら人間関係の葛藤にまみれたストーリーと、そこに蠢く病的過ぎる悪意や、捩れた心に病み尽くしたようなキャラクターの闇の深さが、巻を追う毎に増してくるのがこの三部作であり、最終作は特に圧倒的なノワール感に打ちのめされるものだった。高校生ピッパが大人になってゆく成長物語であると同時に、それゆえ身に着けてゆくサバイバル技術と、磨きがかけられる知性などが圧倒的なのである。 殺人や増殖する事件によって小さなイギリスの田舎町が沸騰するようなシリーズに見えるが、ピッパの最後まで貫かれる知性を支える正義感の確かさや、信頼すべき人への敬意や親しき友への友情の想いは何とも言い難いホットさを感じさせられるものである。 さて本書は、その読後に読むべき前日譚。劇中劇とも言えるこれまでの出演者たちのミステリー芝居なのだが、その設定が、いかにもこの作者らしく練りに練られたものであり、リアリティは感じられないものの読み物としての小道具がたっぷりの一冊である。孤島にある無人屋敷で展開する殺人事件への招待状という設定の事件を仮想芝居として、ミステリー好きの同級生たちがクラスメイトの一人により召喚されるという中編小説である。 真の事件を模したミステリーを描いた小説というどこかアクロバティックなものすら感じられる書きっぷりで、この中で既に起きた過去の実際の事件の謎を抱えたピッパは、そのままピッパ三部作『自由研究には向かない殺人』の冒頭に時系列としても繋がる構造になっており、三部作の読者に向けたサービス精神を存分に感じることができる。 本書だけでの独立した面白さも併せ読みながら、完結した三部作を追想させられる作者の遊び心たっぷりのプレゼントのようにも思える不思議な一冊である。三部作読破者に限らず単体でも楽しめると思うが、できれば本書をきっかけにこのまま三部作に突入して頂きたいものである。まさにそのような接続プラグを最終ページに仕掛けた形で本書は終わっているはずである。そう、あのわくわくした三部作を再読したくなるような。 | ||||
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ピップが仲間たちと、マーダーミステリー(ゲーム)を行う。 賢く推理力に長け行動力もあるスーパー高校生のピップ(既刊シリーズ3部作)が、このゲームにおいても犯人解明に繋がる天才的な推理力を発揮するというストーリー。 ―――率直に言っていまひとつ。 あくまでもゲームであるため殺人は架空のものだし(途中若干ドキッとするシーンはあるが)、役柄と登場人物の名前が入り乱れてわかりにくい。 興味深く丁寧に読めばおもしろいのかもしれないが、私は本書に没頭することができなかった。 残念! | ||||
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ピップ3部作(又は『自由研究には向かない殺人』3部作)の前日譚とのことである。原題はKILL JOY、訳すると「興ざまし」。当然、ピップ第三作のあとで書かれている。 ファンは後日譚のほうを読みたかったと思うが、後日譚が出るのはずいぶん先になりそうで、出ないかもしれないので、ファンの皆さん、この本でピップロスを癒やしてくださいというところかな。 本書は独立した1編ではあるが、ピップ3部作、特に第ニ作まで読んでいたほうが、登場人物に馴染みがあり、読みやすいと思う。 新しい事件が起きるわけではなく、ヒップと友人、同級生の全7人が、1924年の孤島という設定で、週末のレノルズ邸で殺人事件犯人あてゲームを演じる。登場人物たちはブックレットの指示に従い各人のパートを演じていくが、真相はブックレットの最後を見るまでわからない。ピップは仕入れた情報から鮮やかな推理を組み立て・・。 劇の中で本物の殺人が起き・・というありふれた設定ではなく、殺人事件はあくまで劇中のできごとというのがかえって新鮮であった。ピップの演じるシーモアの複雑な役柄設定も面白く、そのシーモアが披露する事件の真相についての推理もよくできている。 また、ラストが3部作第一作につながっていくのも巧みであった。 原書のアマゾンレビューにも、高評価レビューが並んでいる。 それで評価は★★★★★でもよいのだが、この本に★★★★★をつけると、偉大な3部作に失礼な感もあり、★★★★とさせていただいた。 | ||||
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