テスカトリポカ



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初公開日(参考)2021年02月
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長編小説

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テスカトリポカ (角川文庫)

2024年06月13日 テスカトリポカ (角川文庫)

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

テスカトリポカの総合評価:7.70/10点レビュー 244件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

テスカトリポカの感想

ひさびさに、すさまじい読書体験でした。

メキシコ、麻薬密売人、バイオレンス、臓器ブローカー、アステカの歴史、生贄、という具合に刺激の強いテーマが次々と押し寄せる内容で、苦手な人には薦め辛い作品となりますが、言い換えれば、読書の醍醐味である日常では想像もつかない非日常に触れられるという作品であるため、大変素晴らしい読書体験となります。
一文一文が無駄なく、知的好奇心を容赦なく刺激してくるのも圧巻です。麻薬に絡む犯罪模様、麻薬単体の良し悪しではなく、何故世界に大きなマーケットとして広がり犯罪が連鎖しているのか、ITが絡んだ世界の犯罪、という具合に世界の体験が刺激的でした。

文章表現も独特で印象に残ります。たとえば漢字に振られたルビがスペイン語やナワトル語になっており、「心臓」には〈コラソン〉や〈ヨリョトル〉といった語があてられています。場面の空気に合わせてルビを変えることで、読者を巧みに物語世界へ引き込み、リアリティと臨場感を生み出していました。そして何より暴力描写の迫力がすさまじい。目を背けたくなるような残酷さがある一方で、緊張感から目を離すことができず、ページをめくる手が止まりませんでした。

この物語がどのような結末を迎えるのか――読んでいる間はまったく想像がつきませんでした。しかし、あまりにも刺激的な展開の連続に慣れてしまったせいか、ラストはややあっさりと終わったようにも感じました。それでも読後には、アステカの歴史や神話への関心が強く湧き、自分なりに調べてみました。するとバルミロの4人兄弟の設定とか、アステカ神話を下敷きにしたモチーフで描かれている事に気づき、髄所の設定の緻密さに驚かされます。物語としての刺激だけでなく、背景にある文化や神話の奥深さに触れられるなど、多方面から刺激を受けた一冊でした。

egut
T4OQ1KM0
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

テスカトリポカの感想

なかなかハードで強烈な作品ですね。
かなり面白いです。どのように展開していくのか予想しづらいので、ゾクゾクしながら読み進めることができます。
特にⅡ章・Ⅲ章当たりの中盤は、秀逸な面白さです。
このペースなら、アマゾン5点なんだけど、Ⅳ章以降がちょっとショボかったかな。

▼以下、ネタバレ感想

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マッチマッチ
L6YVSIUN
No.2:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

この書は

これまでに世界で起こったことであり、これから起こりうることであり、起こってほしくないことでもあります。
例えば、暴対法のため、ヤクザのしのぎがきつくなり、若者が半グレに流れ込み、裏社会が更に無秩序に、混沌とする日本。
多くの児童虐待が明らかになる中、未だに虐待から逃れられない子供たちがいる日本。
現代の日本で実際に起こっている、社会の歪みが、作品中でもかなり極端に、残虐な形で示されています。もちろん、本書に描かれているように、他国でも。

弱きものは暴力の連鎖から逃れられず、強きものも暴力の果てに滅びてゆく。
人間は所詮一人一人ばらばらの存在で、暴力=テスカポリトカの支配のもと、「われらは彼の奴隷」として、つかの間の生にひたり、いつの間にか死んでいく。
私たち人間の持つ残酷性、自己保全のために他者を切り捨てる酷薄さが、目を覆いたくなるような描写で、かつ淡々と叙述されていきます。


▼以下、ネタバレ感想

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tacu
GWKVNW0Y
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

テスカトリポカの感想

麻薬密売や臓器売買といえばミステリには今や定番化しているだろうが、佐藤氏の手にかかれば一筋縄ではいかない重厚な物語になる。
残虐なシーンがたびたび現れるが、独特な文体で淡々と進んでいくとページをめくる手が止まらないというのもわかる気がする。
登場人物が人間的なようでいて、なんだか残虐なだけの殺戮マシンになっているようで、怖さが募る。でもかといって残念さはない。
特に印象に残っているのは、コシモのいろんな意味での異常さと、リベルタのやさしさかな。
本作を読んでいる最中に直木賞受賞の朗報。とにもかくにも、いろいろ意見が取りざたされているようですが、受賞おめでとうございます。
初ノミネートで受賞も勲章です。

本好き!
ZQI5NTBU
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.240:
(2pt)

深みや奥行きを求める人には不向き

作者の趣味思考のオナニーに付き合わされるだけの内容。ひたすらに要素を積み重ねただけで、深みや奥行きはない。
テスカトリポカ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:テスカトリポカ (角川文庫)より
4041146186
No.239:
(4pt)

楽しめました

物語に引き込まれ一気読みしました。
テスカトリポカ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:テスカトリポカ (角川文庫)より
4041146186
No.238:
(1pt)

良いとのレビューだったので

ハードボイルド好きの私にはいまいち入り込めませんでした。
またの機会に期待します。
テスカトリポカ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:テスカトリポカ (角川文庫)より
4041146186
No.237:
(5pt)

圧倒的な非現実をリアルな描写で描く

アステカもドラッグも臓器密売もましてや心臓の密売なんで、多くの日本人にはなじみがないだろう。
だからこそ、その日常とかの乖離に引き込まれてグイグイ読んでしまう。
登場人物もみな尖っているのだが、なぜかリアルな存在として感じてしまう。
テスカトリポカ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:テスカトリポカ (角川文庫)より
4041146186
No.236:
(1pt)

内容が良くない

惨たらしい話で直木賞受賞作ということで購入したが、読後感が悪い。がっかりでした。
テスカトリポカ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:テスカトリポカ (角川文庫)より
4041146186



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