Ank: a mirroring ape



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初公開日(参考)2017年08月
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長編小説

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Ank : a mirroring ape (講談社文庫)

2019年09月13日 Ank : a mirroring ape (講談社文庫)

2026年、京都で大暴動が起きる。「京都暴動=キョート・ライオット」だ。人々は自分の目の前にいる人間を殺し合い、未曽有の大惨劇が繰り広げられた。事件の発端になったのは、「鏡=アンク」という名のたった1頭のチンパンジーだった。霊長類研究施設に勤める研究者・鈴木望は、世界に広がらんとする災厄にたった1人で立ち向かった……。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

Ank: a mirroring apeの総合評価:7.41/10点レビュー 51件。Aランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

Ank: a mirroring apeの感想

圧巻の作品でした。
単純なパニック小説かと思いきや、人類の進化論に関する著者なりの説を描いた作品。
デビュー作の『QJKJQ』は好みに合わなくて著者の作品を敬遠してしまっていたのですが、その後数々の賞を受賞している事から改めて作品に触れた次第。著者の作品イメージが変わりました。凄く面白かったです。

ジャンルはSF+パニック小説から始まり、その原因に触れる一端として、チンパンジーの霊長類研究やAIの研究まで範囲を広げていく流れ。知識的欲求が降り注いでくる物語なので文庫600ページの厚い本ですが飽きさせない読書でした。ただ万人向けではなく人により好みが分れるかと思います。人によっては論文に近しい固い物語を読まされているように感じてしまうかもしれません。

ざっくり傾向を他作品で例えると、軽いライト向けの鯨統一郎『邪馬台国はどこですか?』のような著者なりの新説を伝える中、描き方はジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』の様に帰結するイメージ。ちょっと誇大かもしれませんが、少しでも興味を持ってもらえればと。そんな新説をミステリとして体験できた内容でした。

人類の進化はこのように起きたのではないか。今のなお人間の無意識に起きている反応はこういう事でないか。神話の物語は実はこういう事ではないのか。などなど、著者なりの説とそれを面白く体験できる物語が素晴らしかったです。
読んだら誰かに話したくなる。そんなエピソードでした。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

Ank: a mirroring apeの感想

SFパニック小説。
読み手は選ぶ作品だろうと思います。

複数の時間軸を行き来する構成はスピード感もあったし魅せ方が上手いな、って思ってました。
前半は面白かったんですけど・・・って感じですかね。
上手く表現できないのですが、フィクションとノンフィクションの境界線がかけ離れていて間がすっぽり抜け落ちている感じ。
ノンフィクションのパートはすごく説得力あるんですけどね。
ラストはSFにありがちな独りよがりな回収になってる気がしました。
で、どうせ独りよがりなんだったらもっと派手にすればよかったんじゃないですかね。
もっとスケールの大きなストーリーに出来たはずです。

梁山泊
MTNH2G0O
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

あぁ、我が故郷が…

前作に引き続き、ひと味違うミステリを味わわせてもらった。
人類の進化という壮大なテーマに則った今までとは違う、著者ならではの文体が心地よかった。また、「鏡」に関する類人猿などの自己認識は特に惹かれるものがあったし、人類と猿の間に引かれている線がある程度、はっきりとしたものであることが改めて気付かされたような気がします。
鈴木望はそのキャラクターがどうも感情のないロボットのような印象で、もう少し人間的であってもよかったと思う。(彼の生い立ちを際だたせるため?)

我が故郷、京都が大変なことになっているが、昨今の過剰な観光地化に警鐘を鳴らしているようで、胸のすく思いがしたのは確かです(笑)

本好き!
ZQI5NTBU
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.48:
(5pt)

歴史の鏡から目を背けるな

佐藤究『ank』読了。

まず冒頭に、本書内で事実と異なる可能性のある記述について、指摘しておきたい。
• ゾウの祖先がデイノテリウムであるという記述が見られるが、正確にはデイノテリウムはゾウの祖先ではない。
ゾウに似た姿を持つ近縁グループであり、これは収斂進化の一例にすぎない。
• また、「太陽の光が地球に届くまで8分20秒」とあるが、(※ある人物が8分19秒に修正したことが、ある意味で象徴的な場面となるが、ここではネタバレを避けておく)この数値も厳密には一定ではない。
地球は楕円軌道を公転しており、太陽との距離は日々変動している。
最も近い近日点:約1億4700万km → 約8分10秒前の光
最も遠い遠日点:約1億5200万km → 約8分30秒前の光
→ 年間で約10秒の誤差が生じている。

…と、こうした蛇足めいた科学的注釈はさておき、本書の主題はそこではない。
本作の核心は、“鏡”という象徴を軸に展開される深遠な物語である。

思い返せば『テスカトリポカ』でも、“水”や“鏡”は象徴的に扱われていた。
おそらく、これらは佐藤究の中核的なテーマであり、「自己とは何か」を問うための装置=メタファーとして位置づけられているのだろう。

本作で描かれる「自己鏡像認識能力」とは、社会的・心理的には共感・同調・集団行動・高次のメタ認知へとつながる進化のステップである。
そしてそれは、人類が“他者の心”を映すために獲得してきた認知機構=ミラリングに通じていく。

作中では、特定の類人猿がこの能力を獲得するに至るまでの経緯が、本能・遺伝子・歴史・科学・進化論の視点から重層的に描かれる。
それはまるで、暗闇の中で一筋の光が真実を照らしていくかのようだ。

だが、読み進めた先にあるものは、決して純粋な希望ではない。
光に照らされるのは、人工的な不安の影であり、読後には静かに揺れる疑念が残る。

それでも、読み応えは確かにある。歯ごたえがある。
鏡が自己を映すように、人類もまた歴史の鏡に自己を映し続けている。
だが、その鏡は真実を映すだろうか? 歴史は繰り返すが、決してそのままの姿ではない。

ミラリングとは、他者を見ることで自分を知ろうとする過程だ。
けれど、最後に立ち戻るべきはやはり、自分の内側だ。
「過去に縛られるな。しかし未来を恐れすぎるな。歴史の鏡を見続けろ」——そう書き残しておきたい。
Ank: a mirroring apeAmazon書評・レビュー:Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.47:
(2pt)

もうウィルスでもいいじゃん

特殊な猿の鳴き声を聞いた人間は凶暴性が呼び覚まされ、お互いを殺し合うという話なのですが
作中で何度も何度もウィルス感染ではない事が強調されます。しかしやってることはあさやけやなげとかパンデミック物と同じなので、強調される度に嫌になります サブタイトルがmirroring apeになってますがイルカやシャチでさえ鏡の中の自分を仲間ではなく自分だと認識できるらしいですね。調査不足でしょうか
Ank: a mirroring apeAmazon書評・レビュー:Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.46:
(3pt)

単純なパニック物ではない作品

作者の特徴である暴力描写の上手さは十分に発揮されているが、傑作「テスカトリポカ」に比べて全体的なストーリー展開が少し緩やかに感じられた。
Ank: a mirroring apeAmazon書評・レビュー:Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.45:
(5pt)

不思議な小説

暴動シーンで「眼球」って単語が出てくるたびにひえーって感じだったし(まつ毛が一本入っただけでめっちゃ痛いのに)、結局なんだかよくわかんなかったとこも多々あったけれど、個人的に好きなポイントがいくつかあって、
①パルクール使いの少年←めっちゃカッコいい
②神話(ナルキッソスとエコー)の中に残されている失われた人類の記憶ってとこ
③小道具(ガルウィングのスーパーカーとロレックスの腕時計)の使い方
そこの部分だけで、なんかもう全てが許せる気分になる不思議な小説でした。
Ank: a mirroring apeAmazon書評・レビュー:Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.44:
(4pt)

ホモサピエンスとエイプの違いとは

面白いです。
人類の進化に興味がある人は思いと思います。
Ank: a mirroring apeAmazon書評・レビュー:Ank: a mirroring apeより
4062207133



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