スワン
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| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt | ||||||||
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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2020年の吉川英治文学新人賞、日本推理協会を受賞した長編小説。大型ショッピングモールで起きた無差別銃撃事件をめぐり、事件関係者が現場で起きた謎の解明を強制されるという、特異なシチュエーションの心理ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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| 主人公が世間からの批判に晒される中でも事件当日の事を黙してた理由が語られるんですけど、それって加害者が告発する迄の行動としては理解出来るけど、告発された後も黙ってる意味が分からない。 凶行の最中で誰もが全ての面において正しく良い行いを出来た訳で無かったからいじめ犯が事件当日にした事については黙ってようってのは分かります。 だけどいじめ犯の都合の良い所だけを挙げた告発により、主人公は母親も巻き込んでの迫害を受けてもダンマリ継続です。 不幸な偶然により発生した主人公の負い目もそれは事件現場に呼び出したいじめ犯もお互い様で立場は対等しょう。 主人公は、人前ではパニックになって弁明出来ないという訳でもなく、事件での被害やその後の迫害を受けて心的に大きく損耗していますが、現実逃避している訳でなく、夢を絶たれた事もそれでもこの先がある事も理解していて、事件前後での家庭を取り巻く環境の変化、事件後に金銭面での苦労について実感したり、事件前から身を削って夢を応援していてくれた母親が事件後には迫害を受けて目に見えて心身共に衰弱していく様も理解していて、事件前に反発もあったけど母娘の絆や愛を体感出来ていた母親との間に事件後は修復不可能な溝が出来てしまった事も理解していて、被害者家族やいじめ犯の許婚相手から暴力を振るわれ拷問されかけ殺されかけてもいじめ犯の告発に対して公の反論をせずにいつか一緒にバレー出来たら良いなと言う。理解不能としか言いようがない。会話出来るけど話が通じない価値観を根本から異にする生物としか言いようがない。むしろ、惨劇を通じて精神に異常を起した主人公の様子を描くホラー小説だったら意味不明な主人公の言動も理解出来た。 ここまで自分の人生と母親に危害を加えらておいて、黙ってるとか自虐自罰極まってるにも程がある。 普通、事件前にいじめやバレリーナの命ともいえる足に危害を取り巻き使って与えようとしてきた相手で事件後の告発で自身と大事な母親が迫害される原因となったいじめ犯の主観に基づいた一方的な告発をされて、いじめ犯の許嫁相手からも殺されそうになって、なんで黙ってるのか?意味不明すぎる。 最後まで読んでも主人公の行動理念は本当に意味不明だった。 一緒にバレエしたいから黙ってるんだとしても母親を巻き込んでまでやる事か? 私なら、いじめ犯の告発に対して、人生の回復とこの先を生きていく為にも反論として、いじめを受けていた事、取り巻きにより足に危害を加えられバレリーナとして潰されそうになった事、事件当日いじめ犯は、連れて来た子供を自身を守る為の盾にした事、凶悪犯からのいじめ犯に対しての人物評価と幼子を身代わりした際の犯人の感想などの発言の紹介、いじめ犯の許嫁相手から暴力を振われ殺害されそうになった事、いじめ犯の一方的な主張で勘違いした事件被害者家族によって誘拐されて拷問されかけ命の危機があった事、シングルマザーで夢を応援してくれていた母親が心身共に衰弱していってる事などを説明して、告発される迄はいじめ犯も凶悪事件の被害者であり当日の幼子を盾にした事には黙っていたけど、事件後の告発で家族を巻き込んで社会的に被害を与えられた事、許嫁相手による物理的な被害もあり、いじめ犯が幼子を身代わりにした事を見た目撃者である自身に対しての卑劣な口封じに対して断固とした反論をしますね。 反論出来るのに反論せずに、家族を巻き込んでただ被害を受け入れる自虐系主人公ってのは海外受けしそうにはありませんね。 | ||||
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| 最序盤から圧倒されました。その後にその裏側を丁寧に紐解いて行く構成は斬新で、今年読んだ本の中ではトップクラスに楽しめました。 | ||||
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| 呉勝浩氏の作品は初読み。凄い作品だと思った。被害者なのに悪人になってしまう理不尽さ。切羽詰まった時に人間がとる行動。自分ならどうなるだろう。それにしても、スワン、白鳥、バレエ。上手く掛け合わせている。映像で観たい作品だ。 | ||||
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| 近在の老若男女が集まる巨大ショッピングモール「スワン」、よく晴れた春の休日にこの建物内で複数の男による凄惨な無差別殺人事件が起こる。3Dプリンターで模造されたたハンドガンと日本刀によって無意味に殺害されたのは、老人、老婆、若者、子どもを含む21人という悲痛な事件。しかしこの小説においてこの事件は起点に過ぎない。からくも生存した彼女ら彼らのうち数人が事件の謎を解明するべく「お茶会」に招かれる―― とてもいい小説の感想は「とにかく読んで」という短文になりやすいが、これもそんな一冊。 作中にもあるようにモチーフは「悲劇の総括」。犯人は卑劣にも「自決」という手段をとることで、否が応もなくその罪を生存者たちに押しつけることになる。事件の部外者が「生存者に罪人の烙印を押す」心理、そして生存者たちの、あのときの行動は間違っていたのではないか、もっと他にやりようがなかったのか、という自責の念が登場人物たちを苦しめる。これも作中にあるように「すでに起こってしまい、終わってしまった悲劇」すなわち「もはや絶対に解決しないこと」をあえて「乗り越えようとする」という重いテーマにこの小説は真っ向から挑んでいる。 それにしても、事件の描写や文章で、あきらかに作者が映画、映像が好きなタイプだとわかるのに、「ミステリ小説」というトリックに拘泥しているため、却って「映像化不能」になっていることが逆説的でとても興味深い。そして呉勝浩の描く女性主人公はとても魅力的。 | ||||
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| とても良いのですが、なぜか全体では★4つくらいの評価。初見ではいろいろと複雑ですが、最終的な納得感は高いと感じました。この方の作品は初めてでしたが、他のも読んでみたいですね。 | ||||
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