野村絹枝の背中に蠢く大蛇の刺青。

武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇。瀕死の被害者は「テン」と呟いて息を引き取った。

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。

明治二十六年、杉山潤之助は、旧知の月輪龍太郎が始めた探偵事務所を訪れる。

盆市で大工が拾った迷子の男の子。

内田洋一を乗せたヨットは、11カ月間の単独無寄港世界一周を終え、油壺に凱旋した。

最愛の妹が偽装を施され殺害された。

「極道は身代金とるには最高の獲物やで」。大胆不敵な発想でヤクザの幹部を誘拐した三人組。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

深夜、十六歳の少女の部屋に男が侵入、母親に猟銃で撃たれた。男は十七年前に少女と結ばれる夢を見たと言う。

近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。

雨の夜、いきなり車に飛び込んで重傷を負った女が、病院から失踪、謎めいた言葉を残して茅ヶ崎の海に消えた。

「ええな、抜け駆けと裏切りはなしやぞ」便利屋を生業とする長尾のもとに、ある社長令嬢の不輪現場を隠し撮りしたビデオが持ち込まれた。

本所深川をあずかる回向院の旦那こと、岡っ引きの茂七が、下っ引きの糸吉、権三とともに摩訶不思議な事件の数々に立ち向かう。

大学の同窓会で七人の旧友が館に集まった。

悲劇なんかじゃない。これが私の人生。

衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。

古美術でひと儲けをたくらむ男たちの騙しあいに容赦はない。

埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。

民俗学が、世界に名高い浮世絵師の秘密に迫る――! 世界に名高い浮世絵師ながら、正体が謎に包まれている東洲斎写楽――。

就職しアパートで一人暮らしを始めた清水真弓は、絶えず隣家からの視線に晒されている感じに悩まされる。

映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。

昭和9年春、函館の潜水夫・泊(とまり)敬介は、時化(しけ)る海と吹き荒れる風に妙な胸騒ぎを感じていた。

古物、骨董品を専門に扱う旗師・冬狐堂こと宇佐美陶子は、銀座の画廊で見たタペストリーに魅せられ、現金で全作品を買う約束をする。

もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

91歳の耕造は妻に先立たれ、69歳の小夜子を後妻に迎えていた。

わずか十ヶ月間の活躍、突然の消息不明。写楽を知る同時代の絵師、板元の不可解な沈黙。

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。

少年犯罪の過去を持つ、「悪辣弁護士」御子柴礼司が甦った! 岬検事との法廷対決の行方は? 豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する“悪辣弁護士”御子柴礼司(みこしばれいじ)は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。

孤児院育ちの美女から生家を探してほしいとの依頼を受けた弁護士・川路。

秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。

「一気に最後まで読んでしまった! これぞリアルの中のファンタジー!」真島ヒロ氏もこう絶賛した傑作長編。

競馬評論家・大友隆一が東北の牧場で銃殺された。ともに撃たれたのは、牧場長とサラブレッドの母子・モンパレットとパステル。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

待望の新ヒーロー誕生！　極上の長編ミステリ 都内で起きた不可解な連続殺人事件。

北海道の最北端・宗谷岬に傾いて建つ館―通称「斜め屋敷」。

大学の夏休み、先輩の手伝いで福岡県の門司でたこ焼き屋台のバイトをしていた樽井翔太郎は、ひょんなことからセーラー服の美少女、花園絵里香をヤクザ二人組から助け出してしまう。

福岡市の香椎海岸で発見された男女の死体。汚職事件渦中の某省課長補佐と愛人の心中と誰もが思ったが…。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。

研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

妹の春佳から突然かかってきた電話。それは殺人の告白だった。

友人の雅人がヤクザから1260万円の借金を! そんな大金、あるわけない。おれは偽札を作ることにした。

結城中佐率いる異能のスパイ組織“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの諜報組織“風機関”が設立された。

資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには八年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。

ホテル・コルテシア東京のフロントクラーク山岸尚美と、警視庁捜査一課の新田浩介。

妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。