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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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ロジカルなタイムトラベルものでは日本の最高峰の作品です、ですが厳密にはミステリーではありません。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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初めて読んだのは河出書房新社版の単行本。定価580円。奥付を見ると昭和47年四版となっている。高校生のころである。既に無くしてしまったが赤い帯が付いていて、司馬遼太郎の推薦の言葉が書かれていた。 年を取るにつれ小さい活字に付いていけなくなり、文庫版を購入、その後さらにkindle版で再度読みました。今回再読。何十年経ても色褪せない面白さである。 最初読んだ時と、この小説の現代の年代がきわめて近いので懐かしい感覚はなかったが、当時横綱北の富士が小説ではまだ十両だったのが「アア、そうだったのか」と思ったぐらいです。(その北の富士さん、先頃お亡くなりになりました、ご冥福をお祈りいたします) わたしは戦前の東京の風景、風俗描写に興味があり、よく調べてあるなと感心します。一度だけ用事あり梅が丘へ行きました。当然予想はしてはいましたが、小説に描写された風景と全く違っています、あまりにも混み合って家が立ち並んでいるのにビックリしました。 今から100年前の東京から2025年現在まで、時代の変化を感じることができます。 | ||||
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今となっては若干古臭く、先の展開も読めてしまうのは仕方ないところ。 しかしながら、プロットの構成力や、昭和初期の風俗が眼前に浮かぶような綿密な調査に基づく描写力には目を見張るものがあり、それだけでも一読の価値がある。 タイムマシンものとして過度の期待を抱かすに、肩の力を抜いて読むくらいでちょうど良いのでは。 | ||||
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久し振りに再読(私のは2008年7月の改訂新版第1刷).私が昔の日本SFをよく読んでいた'80年代、本書は歴代の傑作の一つに挙げられていたものの現物を手にできず興味があったので、この復刊を店頭で見て即買いしたのを覚えています.昭和20年5月の東京空襲に始まり(主人公は13歳)、次は昭和38年5月、31歳の主人公がレトロなタイムマシンに乗って昭和7年に遡り、そのまま昭和38年5月まで人生を生き直すという、懐かしい感じのおとぎ話です(つまり同じ時代に自分が二人いる).文体がとても平易でわかりやすい.昭和を描いた小説というと私は独特の濃さや熱っぽさ、一種異様な高揚感やその裏腹の虚無感を感じたりするのですが、本書にはそうした脂っぽい体臭が無く、とても清潔でスマート.といって星新一さん作品ほど時代感や地域性が抹消されているわけではなく、著者の分身っぽい主人公を通して、洒脱で品が良いが華美ではなく、家業(自営業)を親から引き継いで平穏に営み、節度ある社交性を備え、時代の最先端の車や服飾や音楽、映画やラジオといった趣味に熱中し自足した、いかにも銀座界隈に生息していそうな都会人の姿が伺えます.昭和7年の銀座の賑わい、のんびりした雰囲気の世田谷区の描写もその爽やかな空気感が良いですね.主人公が生涯を通して付き合うことになるカシラ一家の人間味溢れる家族模様が愛おしい.最初の方にさりげなく埋め込まれた謎が、予想外のストーリー展開を経て、最後で綺麗に解かれる構成も洗練されています.令和の現在からみればややマイナーな知る人ぞ知る小説ですが、このまま消え去ってしまうにはちょっと惜しい、愛されるべき小説だと思います. | ||||
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過去何回も読み直しています。今回KINDLEを購入したのを機会にKINDLE版を購入しました。 とにかく傑作です。 | ||||
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昔の小説とは思えない、偶然見かけて一気に引き込まれて最後まで見てしまった映画のような、なんとなく文章の感じが北杜夫さんぽいというか、かわいくてノスタルジックで、ユーモラスで幸せな読書でした。 ストーリーは読んでのお楽しみということで伏せますが、個人的には主人公のいつの「時代」もその時代に合わせて楽しく生きるというか「過去(未来?)」に拘らず生きていく姿が非常に頼もしく可愛らしく感じました。気持ちの良い本でした。オススメ! | ||||
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