ツィス
- パニック小説 (68)
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近所の古本市で本書を見かけ、前に読んだ同じ作者の『マイナス・ゼロ』が好印象だったので購入しました(私のは2008年8月の改訂新版第1刷).まず神奈川県C市で聴力の鋭い人にツィスの純音(577Hz(ほぼド#))が聴え始め、段々音が大きくなってやがて人が住めない状態(レベル7)までエスカレートし、東京都民が疎開するに至る.人がいない、もぬけの殻となった東京都の情景はシュールですね.本書の刊行は1971年(昭和46年)であり、その昭和レトロな社会風俗がいかにもで、懐かしいような恥ずかしいような感じです.普通に想像すれば大惨事のはずだが、事態の推移の描写が妙に丁寧でパニック感がほとんど無い(テレビの報道番組も視聴率に一喜一憂している).また記述の中心人物が、病院に訪れた患者→精神科医師→患者の娘→大学教授→テレビ局のスタッフ→イラストレータとその恋人・・と次々に移り、かつそれらの人物像が全て表層的なので小説を読む没入感・ドライブ感を得られず、400頁を超える本書を読み進めるのは私にとって少々苦痛でした.ただ、ラスト40頁ほどでの結末の付け方にはちょっとびっくり.それまでの描写が平面的だっただけにかえって人間心理の底知れなさが感じられ、不気味な読後感があります.爽やかなノスタルジーに満ちた『マイナス・ゼロ』ほど万人向けとは思いませんが、著者の作品をもっと読みたい、という方は是非どうぞ. (追記)本書の解説は司馬遼太郎氏であり、作者の精神に「透明度の高いナルシシズム」を感じた、という文章には流石、上手く抽象したものだなあ、と感心しました.その見立てに私も賛成です.東京の厄災で地方に疎開しながら、疎開してきた東京人が地方人からどう見られるか、という視点が全くなかったのには、特に悪気がないだけにちょっと引っ掛かります. | ||||
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50年近く昔、高校生の頃に読んで印象に残った作品。ずっと忘れてましたが、コロナパニックでふと思い出して読み直し、やはり改めていい作品だと思った次第。 | ||||
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神奈川県で発生した異音騒ぎが発端で日本中が非常事態に陥りました。報道、政治、そして市民の反応、昭和の小説ですが、古さがないところに衝撃を受けました。令和と違うのは、市民が、太平洋戦争時の生活と比較しているところで、明確な比較対象物があることでパニックに対応していけるのは昭和の強みであると思いました。 この非常時に立ち向かう男女が格好良いです。アーティストとモデルだが、それぞれ事情があって、普通ではなくなった二人が、互いに補完しあって真実に迫り、幸せをつかんでいく様子に共感できました。 色あせない小説とはこういう作品を指すのだと思いました。 | ||||
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世論というものの恐ろしさを思い知らされる。為政者やマスコミは世論形成を行える強大な力を持っていることを肝に銘じなければならない。そんな事を改めて教えてくれる社会フィクションの秀作である。 | ||||
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中古ですが、とてもよい状態でした。先日、広瀬正をちょっとしたきっかけで思い出し、早速アマゾンでチェック。全作を購入しました。かつてハマッた広瀬作品を数十年ぶりに読めるのが楽しみです。 | ||||
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