虹を待つ彼女



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初公開日(参考)2016年09月
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長編小説

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虹を待つ彼女 (角川文庫)

2019年05月24日 虹を待つ彼女 (角川文庫)

2020年、研究者の工藤賢は死者を人工知能化するプロジェクトに参加する。モデルは美貌のゲームクリエイター、水科晴。晴は“ゾンビを撃ち殺す”ゲームのなかで、自らを標的にすることで自殺していた。人工知能の完成に向け調べていくうちに、工藤は彼女に共鳴し、惹かれていく。晴に“雨”という恋人がいたことを突き止めるが、何者かから調査を止めなければ殺す、という脅迫を受けて―。第36回横溝正史ミステリ大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.67pt

虹を待つ彼女の総合評価:7.11/10点レビュー 35件。Cランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

虹を待つ彼女の感想

人工知能による死者の再現を軸に、何故彼女は自殺したのか?という謎を追いかける物語。

横溝正史ミステリ大賞受賞を受賞した本書。作品雰囲気は"横溝正史"から連想する古くアナログ的なミステリとは違い、人工知能を始めとしたプログラム要素となる機械学習や音声合成のワードもでる近未来風な作品。過去の受賞作品群と比べても少し毛色が違う為、受賞作品の審査時では新しく感じたのではないかと思う内容でした。

本書の主人公はかなりクセがあり読者に嫌悪感を与えやすい為、その感覚が本書の物語自体の評価に繋がりそうな危険を孕んでいると感じました。冒頭から主人公の特性付けとして紹介される内容は、勉強もスポーツも恋愛も何でも予想通りで人生が退屈であり自分の真の性格を表に出さないように仮面を被って生きている。みたいな流れでとても痛々しい。ただその痛々しさも最後まで貫いていけば一本筋で通る気がしますが、死者の水科晴に酔狂していく辺りから心境の変化と前向きに感じる良さもあれば、弱弱しくぶれていくと感じる面もある為に魅力を感じずでした。1番がっかりした所は頭の良い人工知能のエンジニアという設定で尖がっていたのに、写真のExif情報を知らないエピソードが出た時。をい!と思わずツッコミたくなってしまいました。一般人も知られてますし、エンジニアでは基礎知識であり人工知能学習ならそもそもExifも学習パラメータで使うでしょ。という感じでして所々設定が浅く感じてしまうのが残念に思いました。

主人公の癖が強いだけで物語の展開は面白く読めました。
水科晴の自殺の謎、それを調査していく流れ、人工知能開発の現場、調査していく内に不穏な流れとなる緊迫感、、、etc.
物語の起伏要素が多く飽きずに最後まで読めました。文章も読みやすかったです。

結末や真相についてはあまり納得できるものでなく、なんとなく当事者達で収束してしまった感が強くて好みに合わなかったです。横溝正史ミステリ大賞作品というのも違う気がしますが1つの作品としては面白く読めたので、あまりミステリを気にせず"人工知能で死者を再現する者達の物語"として捉えると、とてもよいドラマかと思いました。

egut
T4OQ1KM0
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

全体的に浅くて面白味に欠ける作品。

人工知能をテーマとした近未来ミステリー小説ということで、横溝正史賞というイメージとはかなりかけ離れたものになっています。それでいながらこのような賞を取ったからにはよほど面白いのだろうと期待しましたが、読んでみるとあまり面白いものではなかったというのが正直な感想です。

主人公は人工知能の開発に関わる研究者の工藤という若いという男です。ある時彼の所属する会社が新しいソフトを開発することになりました。そのソフトとは、今は亡き謎の美少女ゲームクリエイター水科晴の人工知能を作ること、そしてそのソフトを会社として売り出すのが目的です。 人工知能とはご存知のように自ら学習して賢くなっていくそんなソフトのことを言います。この本を読んで納得がいかないのはこの工藤という男が人工知能というものをあまり信用していないということです。 人工知能は人間を超えるような知性でもなんでもなく時には予想を超える行動をすることがあるが、それはあくまでも説明可能な範囲での行動であり、単なる道具に過ぎない。そんな考えを彼は人工知能に対して持っているわけです。言ってみれば人工知能を否定しているという、そんな感じすらします。その彼が会社としての開発が中止になった後も、水科晴の人工知能を個人的に作ろうとするということ自体非常に矛盾した感じがいたします。しかもその人工知能を作るモチベーションとなるのが晴に対する恋愛感情だということなのです。この工藤という男は恋愛というものに関しても非常に否定的な考えを持っている男で、そんな男がすでにこの地球上に存在しない晴に対して恋心を抱くというのも非常に矛盾した感じがします。

一言で言うと全体的に浅い、そんな印象を受ける小説なのです。ミステリー小説としても謎が非常に浅いという感じがします。ドキドキするような展開もなく大きなスリルもサスペンスもなく、淡々と話は進んでいきます。そして終わってみればあーやっぱりそうか やっぱり着地点はそういうことか、というがっかり感がハンパないのです。ミステリーとして非常に底が浅いし、近未来のSF小説というそんな感じもない,また恋愛小説としてみたとしても中途半端な感じがいたします.とにかくどのような読み方をしても基本的に全てが浅い,それがこの小説だという気がします。本の最後に載っている選評を読むと、他の作品を圧倒した内容で、短時間で選考が終わったという有栖川有栖氏のコメントが載っていますが、果たしてそうなのでしょうか。これが他を圧倒していたというのであれば他はよほどひどかったとしか、言いようがないのではないでしょうか 。もっとちゃんと選んで欲しかったと思います。

いわし雲
78XRDN1A
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

「虹を待つ彼女」の感想

第36回横溝正史ミステリ大賞を受賞した作品です。
表紙の絵が、何とも言えないほど良い感じです。裏表紙も良いですね。
ミステリと言うよりは、甘い恋愛小説をイメージさせる表紙になって居ますが、手に取られた方は、帯を取って、裏もしっかり見て欲しいと思います。

さて、本書ですが、いくつかのエピソードが書かれていますが、それがラストにどう繋がって行くのかがわからないまま終わってしまいました。
話としては面白いのですが、なにか取って付けたようなエピソードになって居ます。

また、舞台が2020年という、近未来に設定されていますが、数年後という近未来を話の舞台に設定する理由がイマイチわかりませんでした。
「現在(いま)」と言う事でも、全然違和感が無いような気がしました。

一つのエピソードとして、囲碁のプロと人工知能との対決という場面が登場します。
人工知能については、グーグルが開発した囲碁ソフトが韓国のプロ棋士に勝つなど、チェスや将棋の世界でも、人工知能がその道の最高峰の人間に勝利すると言う時代になってきました。
これからは逆に、人工知能を使ったトレーニングで、人間の能力を高めていくというような、共存の時代になっていくと思うのですが、それにしても、最新の人工知能に囲碁で勝てる棋士って、2020年にはホントに現れるのでしょうか?

本書では、この人工知能についての解説があり、中盤にサスペンス風の展開になり、最後には恋愛小説になってしまうという感じの流れです。
「横溝正史ミステリ大賞」を受賞したと言う冠を考えると、肩すかしを食いそうです。

いろんな人の書評を読むと、本書はそれなりに評判が良さそうですが、ミステリとしてはいろんな疑問点が残ってしまい、未消化の部分が多いような気がします。
まぁ、退屈しないで読めたのは良かったですが、人間と人工知能の恋愛物と考えれば良いのかも知れないですね。

トラ
WFY887SY
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.32:
(2pt)

ミステリー?

百歩譲って、お金はいいから、
時間を返してほしい…。
虹を待つ彼女Amazon書評・レビュー:虹を待つ彼女より
4041047528
No.31:
(4pt)

綺麗にまとまった良作だと思う

性別の違いによる叙述トリックというのかな。とても良かった
最後のオチ的に主人公が嫌なやつに描いていたと思う。囲碁のAIをうまくミスリードに使いつつ、虹を深掘りできていたのは良かった
虹を待つ彼女Amazon書評・レビュー:虹を待つ彼女より
4041047528
No.30:
(4pt)

一気に読んだ

感動。新鮮。
キャラクターの設定とか、トリックとかがもう少し練られてると、より素晴らしい作品になったと思いました。
虹を待つ彼女Amazon書評・レビュー:虹を待つ彼女より
4041047528
No.29:
(5pt)

この本からファンになりました

新刊-空想クラブへと,つづく作者のデビュー作。
今までに,無い物語,ミステリー。
この本から作者のファンになりました。
虹を待つ彼女Amazon書評・レビュー:虹を待つ彼女より
4041047528
No.28:
(4pt)

晴に惚れるSF恋愛ミステリー

横溝正史ミステリー大賞、事実上最後の大賞受賞作なだけあって、デビュー作とは思えない完成度の高さだった。魅力的なキャラクター。魅力的な設定。魅力的な展開。謎解き。サスペンス。サプライズ。特に、有無を言わさずに引き込む冒頭が素晴らしい。
欠点は、文章や台詞回しが洗練されてない印象を受けるくらいか。

横溝正史賞としては珍しいSFミステリー。殺人事件も起きない。斬新なトリックも、意外な犯人もいない。それでも本作は間違いなく、ミステリーだった。分類するならワットダニットのミステリー。いい意味で、話がどこに向かっているのかわからない。
いや正確にはフーダニットやハウダニットの要素もあったんだけど、そっちはすぐにわかってしまったので……HALが〇だということも、雨が×だということも、晴が△△だということも……

さらに本作は上質なSFミステリーでありながら、極上のSFラブストーリーでもある。
魅力的なラブストーリーに必須の要素は、魅力的なヒロインに尽きる。その点で最初は晴にまったく興味を持ってなかった主人公がどんどん惹かれていくのにシンクロするように、晴のトリコになった。いや、ただタイプのキャラだっただけかもしれない。綾波系というよりかは両儀式を彷彿とさせる無感情キャラ。クーデレ。最高。でも柳家さんや栗田さんが終盤ドン引きしてたのには笑った。
あと、目黒8段ね。サイドストーリーのキャラクターなのに、彼を主人公に外伝が作れそうなくらいのいいキャラしてた。

とにかくエンターテイメントとしてすげーハイレベルで、続きが気になるしで一気読み必死なんだけど、終盤はもっとこの世界に浸っていたいと思わせるだけの力を持つ一冊だった。横溝正史大賞の中でもトップクラスの出来栄えなのでは?
虹を待つ彼女Amazon書評・レビュー:虹を待つ彼女より
4041047528



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