宝島



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    初公開日(参考)2018年06月
    分類

    長編小説

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    宝島

    2018年06月21日 宝島

    英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり―同じ夢に向かった。超弩級の才能が放つ、青春と革命の一大叙事詩!!(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    宝島の総合評価:8.10/10点レビュー 157件。Bランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全2件 1~2 1/1ページ
    No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
    (8pt)

    嵐のような沖縄戦後史を、若者の物語として

    2018年の直木賞受賞作。圧倒的な米軍基地の存在に我が身一つで挑戦して行く若者たちの熱情を描いた、沖縄の現代史的ノワール・エンターテイメント作品である。
    1950年代の沖縄には米軍から様々な物資を盗み出して周辺住民に分け与える、現代義賊のような「戦果アギヤー」と呼ばれる者たちがいた。中でもコザで英雄と称えられるのがオンちゃんだった。ある日、親友のグスク、弟のレイたちを引き連れ、恋人のヤマコを金網の外に残して侵入した嘉手納基地で、オンちゃんがリードするグループは米軍に追いかけられ、散り散りになって逃げ出した。以来、オンちゃんの消息は不明で、グスク、レイ、アヤコたちはそれぞれの道を歩まざるを得なくなった。それから20年、基地を巡る様々な問題、本土復帰の戦い、沖縄のアイデンティティーを求める情熱で身を焦がしながら、3人は3様の人生を送るのだが、そこには常にオンちゃんの影が差していた。そして1972年の沖縄返還を前にした70年のコザ暴動で4人の運命が交差することになった。
    敗戦後の沖縄現代史を不良少年のような若者たちの成長と挫折の物語として描いていて、単なるノワール作品ではない。米軍基地を押し付けられた沖縄の苦悩、それが現在まで続いている、さらにより過酷になっている状況を意識しながら読まなくてはいけない。そういう意味では、読む者の覚悟を問う作品だが、直木賞受賞の実績が示すように、エンターテイメントとして楽しめる作品でもある。
    沖縄の歴史や現状に関心を持つ人はもちろん、無関心な人にこそ読ませたい、オススメ作品だ。

    iisan
    927253Y1
    No.1:
    (8pt)

    面白かった。

    作家が東京生まれと知って驚いた。

    わたろう
    0BCEGGR4
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.155:
    (5pt)

    感動!

    前知識なし、沖縄ってだけで手に取った本だけど、感動と、感慨深い思い。戦争が終わっても尚、なんだなと。。観光地だけではない島を知った一冊。流石、芥川賞!
    宝島(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:宝島(下) (講談社文庫)より
    4065243742
    No.154:
    (5pt)

    作者の表現力

    自分が知っているつもりで知らなかった沖縄がそこに描かれ、沖縄人の視点での戦後に新たに気づかされることが多かった。魅力的な3人の主要人物のストーリーにもグイグイ引き込まれ一気に読み終えてしまった。最近こんなに続きを楽しみに読めた作品は久しぶり。語り部の合いの手のような沖縄言葉に始めは慣れなかったが、扱うテーマが深刻なだけに逆にそれも救いとなっているのであろう。
    場面が変わる際の情景を表現するのに時折ハッと衝撃を受けるような詩的な美しい言葉が綴られ、くっきりと頭の中に景色の色、空気、音、声が感じられた。その部分だけでも何度も読み返す価値のある作品であり、作者の真価はそこにあるのではないだろうかと感じた。直木賞満場一致も納得である。
    宝島Amazon書評・レビュー:宝島より
    4065118638
    No.153:
    (5pt)

    読後も思いに耽ってしまうほどでした。

    映画化を機に知り、手に取りました。
    方言などで若干読みづらさはあったけれど、想像力を掻き立てる文章で、下巻からはあっという間に読み終わりました。
    アメリカ占領時代から本土返還までの時代で、「オンちゃん」という戦果アギヤーが行方不明になるところから始まります。
    親友グスク、実弟のレイ、そして恋人のヤマコ三人の視点で構成されていて、それぞれが悩み、もがきながら強く生きていく姿に胸が熱くなりました。
    その中でも「やるせなさ」が感情の多くを占めながら話が進んでいくのですが、中盤からクライマックスにかけて「戦果」の真実に辿り着いたときにはなぜか安堵と希望をもらった気がしました。
    作者は東京の方のようですが、それを思わせない程の熱気や太陽の日差し、人々の息遣いまで想像できました。

    ちょうど読み終わるころテレビで米軍基地問題のニュースを見て、沖縄が抱える問題はまだ最中なのだと身につまされました。
    私は沖縄県の人にはなれないけれど、文章を通して沖縄の目線に立つことはできる。
    文字によって織りなされる臨場感やそのメッセージ性の強さを再確認しました。
    宝島Amazon書評・レビュー:宝島より
    4065118638
    No.152:
    (4pt)

    沖縄がつむいできた壮絶な歴史のめくるめく叙事詩

    現代沖縄の民衆史小説化です。自分たちではどうすることもできな歴史の大きな流れの中でもとにかく今自分ができることを合法、非合法を問わずに動き出す主人公たちの姿は哀しくもあり、頼もしくもあり、神々しい限りです。

    「この島の海浜地帯の魔力だ。そこに流れるたぐいまれな時間はすっかり骨抜きになる危険とも諸刃の剣なのさ。」「理不尽な運命にあらがう処世術を、身のよじれるような悲嘆や憎悪からの自衛手段を教えられて、いまもそれを次の世代へと引き継いでいる。」「過去をふっきろうとして、そのうえ出てきた『なんくるないさ』はただの『なんくるないさ』じゃないんだよ。」など主人公たちの台詞はある意味哲学的であり箴言でした。

    そしてラストは、ほんのわずかながら光が見えます。やはり直木賞受賞作ならではの希望がそこにはありました。
    宝島(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:宝島(下) (講談社文庫)より
    4065243742
    No.151:
    (4pt)

    戦果アギヤーたちが躍動するエンタテインメント小説

    米軍物資である食糧、薬、衣料などとにかくなんでも基地から略奪する若者たちは奪った品を惜しげも無く地元のひとびとに分け与える「義賊」であり「英雄」であった。

    「星条旗に怖じけとったらなにもできん」が「どんな局面であっても先の戦争で日本軍がとった玉砕であってはならん」が沖縄独特の「ふところが深いというか、いいかげんというか」という風土のなかで何度も事件に遭遇しながら不死身の男女が苦悩しながら何度も正面突破(もちろんほぼ非合法の闘いです)してゆくノンストップ・アクション巨編小説です。

    「日和見のようで命知らずで、飄々としながらもいざとなると主張を譲らない、予測不能な沖縄人そのものの男」たちの躍動が下巻でどう収束するのか楽しみです。
    宝島(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:宝島(上) (講談社文庫)より
    4065243734



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