戦場のコックたち



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初公開日(参考)2015年08月
分類

長編小説

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戦場のコックたち (創元推理文庫)

2019年08月09日 戦場のコックたち (創元推理文庫)

1944年6月6日、ノルマンディーが僕らの初陣だった。コックでも銃は持つが、主な武器はナイフとフライパンだ――料理人だった祖母の影響でコック兵となったティム。冷静沈着なリーダーのエド、陽気で気の置けないディエゴ、口の悪い衛生兵スパークなど、個性豊かな仲間たちとともに、過酷な戦場の片隅に小さな「謎」をみつけることを心の慰めとしていたが……『ベルリンは晴れているか』で話題の気鋭による初長編が待望の文庫化。直木賞・本屋大賞候補作(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.40pt

戦場のコックたちの総合評価:7.75/10点レビュー 83件。Aランク


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全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(8pt)

調べながら

タイトルからして好みではないのかなと思っていましたが、文庫本で販売されていたので購入。最初は時代背景や地名や登場人物の名前が頭で整理できず苦戦しましたが、ウィキペディアで作戦名や地名など調べながら読むとダンケルクなどのような戦争映画を見ているような気持ちになりました。あとがきによると昔のドラマを参考にしているようでした。戦争と青春、余韻の残る素晴らしい作品でした。

部長
SGEH53OQ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

戦争の中で成長する少年の物語

2015年に書き下ろしで刊行された、著者の初長編。同年のミステリーランキングで上位に入り、各種の賞の候補作ともなった、意欲的なミステリー風の青春小説である。
アメリカ陸軍空挺師団に所属するティムは、生まれながらの食いしん坊で祖母の料理が大好きな少年だったが、周りの友人たちの空気に流されて17歳で陸軍に志願したものの、あまり兵士には向いていないと自覚し、特技兵(コック)になる。ティムたちの初陣はノルマンディー上陸作戦で、それから終戦まで、ヨーロッパ戦線で様々な体験をすることになる。兵隊仲間からは軽く見られるコックだが、いざ戦闘が始まれば武器を取って戦うため、常に死と隣り合わせの過酷な日々だった。そんな中、コック仲間をはじめ、同年代の兵士たちとの交流、敵との遭遇、戦場となった街や村の人々との出会いを通して、ティムは人生の意味を深く考えるようになった。
物語は主に5章に分けられ、それぞれの章でミステリーというか「謎解き」のエピソードがあるのだが、物語の本筋は人間性への信頼、人間同士の憎悪、絶望からの再生にある。あまり知的とは言えない19歳の少年が極限状況を経験することで、どのように変化していくのか。本書のメインテーマは、そこに置かれている。
日本人の女性がヨーロッパ戦線の物語をここまでリアリティを持って書けたことに驚愕した。ミステリーとしてはやや完成度が低いかもしれないが、少年の成長物語、戦争とは何かを追求した作品として一級品である。
ジャンル分けにはこだわらず、多くの人にオススメしたい傑作と言える。

iisan
927253Y1
No.3:
(6pt)

静かに感動

あまりドラマチックではありませんでした。

わたろう
0BCEGGR4
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

戦場のコックたちの感想

戦場における若い兵士たちのイキイキした様子が大変好ましく感じました。
逆に、文章の平易さやセリフの軽さが影響しているのか、戦争の悲惨さがイマイチ伝わってこなかった
のも事実。戦死した兵士たちの目を覆いたくなる状況が描かれている部分もあるにもかかわらず。
でも、女性にして戦争をテーマにした小説でここまで描けるのはさすがのひとこと。
今後の活躍が期待されます。

本好き!
ZQI5NTBU
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

戦場のコックたちの感想

なんというか粗がなく完成度が高い作品。点数はジャンル的な好みから。

第二次世界大戦中のアメリカ後方支援部隊の視点で描く日常の謎。
戦争という非日常が舞台なので、戦火の中では当たり前の出来事が盲点的に刺激となりました。
読書前はミステリと料理が絡むのかな?と思ってましたが料理の話は少な目。というか他の戦場の様子の密度が濃いゆえの感覚。ミステリというより青春小説の印象です。
戦争中の悲惨な様子も描かれていますが、陰鬱な気持ちにならなず冒険物として読める文章の爽やかさは良かったです。

日常の謎ジャンルのミステリは刺激が弱くあまり好みではないのが影響して本作もミステリを読んでいる気分ではありませんでした。ここは好みの問題です。ですが終盤のまとめ方は、ミステリ、青春物、戦争の社会的メッセージなどがうまくまとまった瞬間で楽しめました。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.78:
(4pt)

帰ってこられた喜びは、帰れなかった者たちへの罪悪感を生む。p509

たまたま本屋で手に取った。

この小説以上に戦争の悲惨さ、無情さ、異常さを伝える書籍は多いが、

こういう本のおかげで、全く戦争に興味のない若者たちに少しでも

戦争を知らしめられたらいいと思う。

主人公雑貨屋の息子19歳が志願兵となる。戦火を掻い潜り、周りの死や、自分の負傷などを経て

軍人らしい精神を帯びてくる。そこが印象に残った。

(民間人への爆撃のニュースを聞いて)

「世間じゃ問題になってるそうですよ。ナチスの降伏は間近なのに、これは過剰な攻撃だと。」

「そんなの戦ってもいない奴らの戯言だ。」

「でも死んだのは罪もない一般人ですよ。」

「罪もないだと?独裁者を選んだのは誰だ?軍国主義と侵略に賛同したのは誰だ?

戦争を始めるままにさせておいたのは誰だ?」p421

そんな彼も戦死したエドを追悼し、助けられなかったことをいつまでも悔やむ。

そこなんだよね。人間の愚かさの一面は。

自分のよく知ってる人の死は悲しいが、そうでない人の死はなんとも思わない。

もちろん、それは人間が生きる知恵でもあるのだが(知らない人の死や不幸まで自分のことのように

悲しんでたら、生きていけない)、戦争の悲劇を繰り返す源泉でもある。

日本に目を転じてみても、戦争を軍部や政治家のせいにするだけではなく、

マスコミに煽られ、簡単に同調してしまった国民にも大きな責任がある。

そこを自覚した上で、自分以外の意見、他国の意見に真摯に耳を傾けることが

寛容ではないかと思う。

今は2022年3月、未だコロナ禍であるが、コロナだけを恐れることの弊害をマスコミは

一切取り上げない。「鬼畜米英」時代のマスコミと変わってないのか。
戦場のコックたちAmazon書評・レビュー:戦場のコックたちより
4488027504
No.77:
(1pt)

子供のまま戦争に参加してるのか?

全体的に勉強不足。日本人が戦争物を、しかもエンタメとして扱うにはそもそもハードルが高いと常々感じている。
主人公の思考にリアリティが欠けている。
兵站組織の人間といえど、新兵訓練である程度軍人としての精神が確立するものだが、空挺降下した後も主人公の視点、思考は幼児のそれであり、日本人がスカした感じで戦争を描くとこうなるのかと一考。戦争を兵站面から描けないから、下らない「謎」を物語の中核にして逃げているのでは?
これを読むならトムジョーンズを読んだほうがいいです。
戦場のコックたちAmazon書評・レビュー:戦場のコックたちより
4488027504
No.76:
(4pt)

個人的には満足した内容ですが・・・

まず本の状態について商品説明通りの良いものでした
内容については個人的にヨーロッパ戦史に詳しかったので
各戦線のエピソードをうまく取り入れて一つの物語として
うまく作り上げたと感心しました
しかしながらヨーロッパ戦史にそれほど詳しくない方等には
どのように捉えられるのか、そしてこの本を日本で出版する
意味はどのあたりにあるのか考えてしまいます
戦場のコックたちAmazon書評・レビュー:戦場のコックたちより
4488027504
No.75:
(5pt)

【ネタバレ無し】第154回直木賞候補、第18回大藪春彦賞候補、第69回日本推理作家協会賞候補[長編及び連作短編集部門]、第13回本屋大賞第7位

米軍兵士の視点から第二次世界大戦ヨーロッパ戦線を日本人が描いたユニークな小説。この手のストーリーを外国作品の翻訳版ではなく、違和感ない自然な日本語で読めることに不思議な感じがする。
末尾に列挙された多数の参考文献等。多くの時間とマンパワーを経て創作された一冊であることが充分に伝わってくる力作。

文章のみからなる描写や専門用語を理解しきれず戸惑うこともあった。最後の最後に個人的には無い方がよかったと思う不思議エピソードもあった。

しかし、作品の重さや完成度からしたらそんなことは些細なことだろう。
実際に存在しそうな馴染みやすいキャラクターと緻密な描写で描かれてており、違和感なくストーリーに入り込める。
登場人物に共感して一緒に気持ちが揺れる。ワクワクしたり、感傷的になったり、当たり前と思い込んでいたものが、置かれた環境によっては容易にそうでなくなるものかもしれず不安になったり葛藤したり・・・。私自身、安全なところにいて真の共感はできないのはわかっている。それでも、戦時中での惨状や緊張から悪魔的な高揚感や快感に囚われて、平和下で築かれた価値観が壊れていくくだりやその逆に精神的に耐えられず戦争神経症に侵されるくだりはショックだったし、新鮮な学びでもあった。

謎解きを標榜しながら謎のインパクトが弱いという指摘もあるかもしれない。しかし、曲でいうサビに当たる第5章まで読めば不可欠な要素である信頼の醸成にしっかり効いている。戦争を国どうしから人間どうしの視点に落とし込んだエピソードは珍しくないのだろうがやはり感銘を受けた。
どのシーンも印象的で小説を読んで高揚感で鳥肌がたつほとゾワゾワしたのはひさしぶりだった。

最後に解説について。大抵解説は不要なものが多いもの。しかし、本書は最後の解説も作品の秀逸ぶりに相応しくしっかりしていて、私には新たな視点を与えてくれた有益なものだった。

読んで損無しの一冊だと思う。
戦場のコックたちAmazon書評・レビュー:戦場のコックたちより
4488027504
No.74:
(4pt)

良い

本の汚れも無く、良い買い物でした
内容も面白いものです
戦場のコックたちAmazon書評・レビュー:戦場のコックたちより
4488027504



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