RANK
- ポプラ社小説大賞特別賞受賞 (1)
- 監視カメラ (5)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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著者の初長編で「第3回ポプラ社小説大賞特別賞の受賞作。監視カメラ等による言動監視によって大衆をランク付けして管理するシステムに支配される2019年の悪夢を描いた、近未来ディストピア小説である。 | ||||
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思ったより読みやすく、今後も作者の作品をチェックしたいと思わせる物語だった。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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国民のすべてが常時監視され、ランクされ、下位者は処分されるという近未来小説である。 近未来といっても、2019年のことであるから、書かれた際には近未来であっても、今年が舞台ということになる。 ランク社会の逼塞感と破壊衝動というのがテーマだろうか。 ぼくにはビッグブラザーの登場しない、ジョージ・オーウェルの『1984年』のような感じがした。 ビッグブラザーの代わりに、このランク社会を司っているものがRANK中位層であるというところに、現代的な救いのなさが描き出されているような気がしたのである。 それはともかくとして、本書の中に、鳩山カントリークラブでのシーンが描かれている。 キャディを始めて2か月の男で、時給が良いから続けている、というような設定で、客から「ドライバーを取ってくれ」と言われて頭にきて、それを振り下ろして撲殺する、というシーンなのである。 鳩山カントリークラブはうちからも比較的近い、実在のゴルフ場だが、キャディがゴルフバッグを担いで徒歩移動は今どきあり得ない。 カートである。 しかも、キャディはパットのラインを読むことが重要な仕事なのに、ただバッグを担いで、言われたままにクラブを手渡す仕事のように描かれている。 これもあり得ない。 まして、ティーショットなら、客が「ドライバーを取ってくれ」と言う前にドライバーを準備しているのが、ごく当たり前だ。 さらに、一番おかしいのは、ドライバーはクラブの中でも最も軽い部類である。 チタン合金のヘッドが重そうに見えるかもしれないが、中は中空なのである。 いくら力を込めて殴っても、撲殺するのは難しい。 シャフトはしなるカーボンだし。 それに続いて、バフィー(4番ウッド)やクリーク(5番ウッド)で撲殺するシーンが出てくるが、これも同様だ。 本当にそうするのであれば、パターやサンドウェッジなどのヘッドが重くて固いものを使うはずである。 全くゴルフのことを知らないで書いているのが、わずか30行ほどの間にこれほど露見してしまう。 知らないなら調べるか、ゴルフの話にしなければいいのに、と思ってしまった。 今年、ぼく的には最も注目する作家の一人であるだけに、残念だ。 | ||||
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2014年から施行された中国の信用スコア制度を予言していたかのような内容。しかし、中国版ランクよりも、とあるアニメとの類似点を指摘する声の方が多い。世の中に出たのは本書の方が先のようです。読んでみて分かったことは、アニメとの類似点も多いけど相違点も多いこと。相違点を挙げるなら、ランクは主に行動しか監視することは出来ず、精神面も〈眼〉で見ることのできる表面的な部分しか測ることができないことです。執行官の一人の「人間を一つの尺度で測るのは無理。高順位層も中間層も低順位層も同じ人間。同じ人間ならどの層にどんな人間が潜んでいるか分からない。だから、ロードローラーかけるのが一番」みたいなセリフを読んで、なるほどなーと思った。確かに警備の究極系を謳っておきながら邪悪な欲求を胸に秘めて生きている人間を見つけることができないシステムには疑問を感じるかも。だからといってロードローラーは豪快過ぎ(笑)でも、一番確実な方法だよね。作中のシステムは〈眼〉と表現されている通り、ただ人々を見ているだけで世話は焼いてくれないし、助けてもくれない。ある意味、究極の傍観者。真藤先生は下積み時代、即席麺のどんぶり返しだけが上達する日々だったそうですが、そのような環境下で書かれたせいか、作品全体からイラついてるというかオラついてるというかギラついてる感じが出てる(笑)厳しい状況で書かれた作品にはどれも当時の魂がこもっていて良い。ランクの方が熱くて泥臭くて好き。キャラクターも魅力的。極悪執行官二人は悪たれ兄弟で、善良執行官二人は父息子のような関係で、この対比がまた良かった。善人よりも悪人の方が印象に残ってます。〈眼〉による監視があろうと無かろうと、極悪執行官が己の価値基準を信じて行動する様は美しい。スピード感のある純度100%のエンタメ作品で大満足です。買って良かった。 | ||||
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現代作家の長編なんて、しかも表紙も題名もラノベかジュブナイルのイメージ、それでも直木賞受賞した? と、読んでみて目が離せなくなった。500頁もある文庫を出張旅行にまで携帯するなんてことはひさしぶり。たしかにここに登場する変態、残虐は他のバイオレンス物に比べたら話題にするほどのものではない。バイオレンスが主題ではないのですね。怒涛のような有無を言わせぬ展開。誰に感情移入しようかなど迷う余地も与えない。監視の是非を考えるなどという分別くささもない。佐伯、どうなるんじゃあ!、篠田、懲りないのう!春日、まだやるかあ!と唸るうちに罠にはまっている。これがエンタ小説本来の姿ではないでしょうか。 | ||||
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もっともっとRANKの世界に浸かっていたかった!この厚さで10冊あっても足りないくらいです!非常に映像的な本ですので、ハリウッド映画で見てみたいです!何よりも佐伯敏鷹特別執行官が大好きです!執行該当者絶対○すマンで人間ターミネーターで生命力がゾンビでパンテラ系チートな佐伯は最高にクール!老若男女関係なく手加減をしない自然災害みたいなところも物凄く好き!冷酷なんだけれど仲間は見捨てないし、己の身を危険にさらしてでも助けに行こうとする優しい(?)一面も。特に相棒である篠田卓哉をサンドバックのように扱うこともあるけれど、篠田が泣くとさりげなく慰めちゃうところが可愛い。佐伯と篠田コンビは極悪人なのにコミカルで惹かれます。この二人と執行該当者や春日嘉明との掛け合いは面白いので永遠に読んでいられる(佐伯は口汚いですが話している内容は物凄くまともなんだよね)。RANKのスピンオフ的な作品がほしいです。佐伯のSAT時代の話や彼と篠田の日常執行業務の話が読みたくて読みたくてウズウズ。それにしても文庫版の表紙にいるのは佐伯でしょうか? | ||||
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娘に頼まれて購入しました。書店ではなかなかみつからなくて購入できてよかったです。 | ||||
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