鹿狩りの季節
- 女子高生 (151)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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2022年のエドガー賞最優秀新人賞に輝いた作品。1985年11月、冬を迎えるネブラスカ州の田舎町で起きた女子高校生失踪事件が巻き起こした町の人々の動揺、疑心暗鬼、摩擦や衝突、許しや受容をシビアに描いたヒューマン・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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内容についてはまだ読み終えていないのでコメントしませんが、本の装丁がユニークです。使われている紙が黄色で、透明なビニールカバーがついていました。特に透明なビニールカバーは、持ち歩いても汚れがつかず綺麗な状態を保つことができて良いと思います。 | ||||
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ミステリ色は強くないものの、人々の心の機微のよいところも悪いところも描いて、とてもしっとりとしたよい作品。 | ||||
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「鹿狩りの季節 "Deer Season"」(エリン・フラナガン 早川書房)を読み終えました。 ネブラスカ州。田舎町、ガンスラム。1985年11月。吹雪の週末、十六歳のペギー・アハーンが自宅からいなくなります。失踪?誘拐?事故?或いはそんなことをしでかす年頃なのか?鹿狩りに出かけ、血の付いたトラックで帰宅した知的障害のある青年・ハル。小さく閉鎖的な町の人たちはペギーにふられたハルにその疑いを向け始めます。 物語は主に三つの視点から語られていきます。ハルが働く農場を営む夫婦、クライルとアルマの視点。彼らは或る意味生まれることのなかった子供の代わりにハルを雇い、見守り続けています。そこに、ペギーの十二歳の弟・マイロの視点が加わります。町の皆がお互いを知り尽くしている小さな町で起きた事件は、それぞれの家族、多くの住人の疑心暗鬼を呼び起こし、重苦しい記述の中で進行していきます。 ミステリ的興趣は薄いと感じました。どちらかと言うときめ細かな普通小説を読んでいるようで、特にハルの保護者でもあるアルマのダイアローグが、シカゴから都落ちした?こと、子供を産まなかったことへの劣等感に苛まれながら綴られていきますので、私にとっては苦しい読書が続いたと述べておきたいと思います。しかしながら、類型的に思える知的障害者・ハルの描写に比べて、そのリアリティ溢れるアルマの中にこそ現代を生きる女性たちが抱えるであろう「病」を感じさせてくれることにもなりました。 繰り返しアルマは、「男たち」をくさします。「すべての問題の原因は男にある、と彼女は信じていた」 (p.115)とすら言わせてます。しかしながら、私もまたすべての男たち同様どうしようもない愚かさを内包しているが故にあまりにも繰り返しそう言われてばかりいると少し読むのが躊躇われるようなそんな瞬間もあったと思います。でも、アルマの夫・クライルのことを忘れてはいけなかった。クライルのような男だけが、深い「病」からの回復を導き手助けしてくれるのかもしれません。 | ||||
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