地下道の少女
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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こういう社会派的ミステリーは難しいですね。 | ||||
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毎回、スウェーデン社会に隠された病理を暴いて強烈な印象を残すグレーンス警部シリーズの第4作。今回はストックホルムの地下に張り巡らされた地下道網を舞台に、社会から忘れ去られるホームレスの子供たちをテーマにした重厚な警察ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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この作品は、ミステリー小説という範疇ではなく、国家の抱える問題や貧困といった現実に基づいて書かれたルポルタージュという方が近いんだと思う。なので、娯楽作品としての起承転結や、それなりの結末を求めて読んでしまったら、不満が残るかもしれないけれど、人々の経緯や状況と、そして感情をとても冷静に、克明に、描いているので、どんどん魅了されて、私も終いには舞台となった地下道から出たくなくなる。この著者の作品を初めて読んだので、他の作品も読んでみようと思う。 | ||||
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作者の作品としては「熊と踊れ」に次いで本作を読んだ(共に共作)。「熊と踊れ」はスウェーデンで実際に起こった事件をモデルにした由だが、本作も幾つかの事実を基にしてはいるものの、社会の歪みを扱った典型的な北欧ミステリである。すると、「地下道の少女=(under)street girl」の人権・社会復帰を扱った作品という事が理解出来る。 まず、地下道で暮らす少女の姿が無記名で描写される。そして、発端となる事件はバスから放り出された43名の外国人少年・少女。素直に読めば、これらの少年・少女は人身売買された<street children>(予備軍?)である。続いて、地下通路(ストックホルムでも地下街が拡がっている)でドブネズミに顔を喰われた女性の惨殺死体が発見される。この女性の身元や<street children>との関係がミステリとしての焦点だろう。また、主人公のエーヴェルト警部の恋人アンニへの思慕は作品に寂寥感・哀切感を与えているとも言えるし、単に物語の進行を妨げているとも言える。これらと並行して、ヒロインの少女がレオという躁鬱病の男に庇護されている事、少女売春をしている事と同時に、レオが巨大ネズミを収集している事が語られる(最後はフェイクだろう、犯人の目星は付いた)。案に反して被害者女性の身元はアッサリ判明するが、その娘ヤニケは父親の性的虐待から逃れるために失踪していた(生きていれば現在16歳)。これで全体が繋がった感がある。裏表紙にある程の衝撃的結末ではないが。 「熊と踊れ」と同様、ミステリとしての回りくどい構成、捜査手法の杜撰さ、推理の切れ味の無さという欠点はあるものの、これらは眼目ではないのだろう。代りに、<street girl>の悲哀・人権、人身売買という卑劣な犯罪を中心として社会の暗部を多彩な角度で重厚に抉った秀作だと思った。 | ||||
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福祉国家で名を挙げているスウェーデンの実情がこうだったとは…。 日本は決して偉そうに批判できないが。 東ヨーロッパのルーマニアについては、事実に遠からず、なのだろうと察する。 主人公のグレーンス警部には特に好感をもてない。不幸な背景もちでこの人の人生もひとつのドラマではあるが、まともで有能なふたりの部下との対比で、暗さやしばしば見受けられるクソ野郎ぶりが際立ち、つい、警察よりも地下世界の人たちを応援してしまう。 最底辺の人たち…。互いに干渉せず、知恵があり良識も持ち合わせている。 警察が一般社会の常識でかき回すことによって、終盤不幸な結果が起こった時には、怒りともの悲しさを感じた。 殺人事件の動機やその思いについては理解できる。 結末は余韻を残す終わり方で、その後については読み手に任せるのだろう。個々の価値観や感情があるのでこの終わり方でいい。 独特なストーリーで引き込まれたが、個人的には主人公にもう少し魅力があってもよかったように思う。 | ||||
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毎回、投げ出したくなる嫌なハナシ。だけれども、やめられない。 | ||||
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地下に人が住んでいるって日本では考えられないと思いますが、実在する状況のようです。 舞台は北欧ですが、いろいろな国のことがうまく混ぜ込まれて、ミステリアスな空間が形成されていました。 | ||||
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