■スポンサードリンク
用心棒
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
用心棒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストリップクラブの用心棒がある強盗計画に加担するが・・・というお話。 導入部はよくある流れですが、その後はミステリらしく意外な展開に・・・という風な作品でした。 その展開の仕方が割と現代的で、あまり書くと勘のいい人が判ってしまうので、書きにくいですが、やはり今の社会情勢、国際情勢を意識した物となっており、リアリティがあって好感を持てました。 この著者の方の一番最初の作品が日本でも高評価で、映画化されたりしましたが、個人的には著者の潜在能力は感じましたが、そこまでの作品かなぁ、とか思ったので、今回この作品を読んで明らかにスキルが向上しているみたいで、私の評価がマチガイだったかなぁとか反省しております。いずれ読み返してみたいと思います。 ともあれ、推理小説としては及第点を差し上げられる作品でした。機会があったら是非。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
解説にかかれているような、三船敏郎を連想させるものは、私には感じられませんでした。個人的に請け負った仕事が、いつのまにやら裏社会全体の依頼を受けた仕事に変わってしまっているし、登場人物は(ボスの性癖を除いて)かなり定型的でした。特殊部隊上がりの戦闘能力抜群の主人公というのは食傷気味です。今時、後頭部を強く殴って気絶させるという場面(昔安部譲二氏が重傷を与えるか下手したら殺してしまうだけと言ってました)を何度も使ったりするのも興ざめ。二冊まとめて買っちゃったのを少し後悔しています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ジョーの経歴に興味を抱き、読んでみた。 なんてチャーミング(文中の表現に同意)! 強くて賢くて誠実でハンサムで愛嬌あり。ちょっとしたことで微笑むところは西欧人らしい。そして悪人は容赦なく消す。…期待以上だった。 内容もテンポがよくておもしろい。止まらず、あっという間に読み終えた。 バイオテロに関しては、現在進行形の新型コロナウイルスを彷彿させる。編み出した国は違うが。 ひとつ思ったのは、ジョーが鎮痛目的で、錠剤をただの水に溶かして静脈注射すること。これはあり得ない。死んでしまう。真似したらたいへん。 …まあ、ここは見逃して、次作『続・用心棒』へ突入! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ただし、これは好意的に見た場合で、実際は行き当たりばったりのストーリー展開に、薄っぺらで魅力のないキャラ、それどころかそもそも全く不要なキャラ描写が多くてウンザリ。あのギャングのボスと奥さんのキャラとエピソードなんて全く無駄。 ところどころノリのいいところはあったけど、概して退屈なB級アクション映画の様な仕上がり。 ビックリするくらい古い訳が出てくるのも不自然 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
デイヴィッド・ゴードンと言えば、あの『二流小説家』で騒然たるデビューを果たした、あの作家。そう思っただけで、この本はポケミスであるにも関わらず、買い控えてしまっていた。当時はこの作家は、賛否両論で読者層を分断していたように思う。純文学への偏向が諸所に見られつつ、娯楽小説としても面白いということで、作品のミステリ部分だけが、何と日本で映画化された。ぼくはどちらも味わってみて、この手の小説は苦手なので、映画の方が面白かったかな、でもそちらも大したことはないか、などと正直うなされていたものだ。 それでも性懲りもなく、第二作『ミステリガール』も読んでしまったが、これまた苦行と言うべき読書体験であった。果てしもなく長く、くどく、脱線を繰り返す作品を、よく途中で投げ出さなかったと自分を褒めたいくらいだった。だから、6年ぶりくらいにこの忘れていた作家が戻ってきた、と知った時も、見て見ぬようにしていたのが正直なところである。 そして半年が経過して、ぼくはなぜかこの本を買っている。タイトルが『用心棒』と珍しいこと、そして300ページ程度の作品で、最近のポケミスにしては薄くて軽いということ、更に、どうやらデイヴィッド・ゴードンは悔い改めて出直したらしいぞ、ということ。我流で押し通すことをやめて、エンターテインメントに徹することにしたらしい、作風が全く変わった、新デイヴィッド・ゴードンだ、などの風評が聞こえてきたからだ。 かくして、本作の主人公ジョー・ブロディとのご対面となる。作品名は、そう『用心棒』。ゴードンという作家は、実は大の日本映画好きで座頭市シリーズや東映マークが大好きなんだそうだ。クロサワの『用心棒』は、マカロニ・ウエスタンで『荒野の用心棒』に書き換えられたことで更に有名になった。主人公は、これが映画デビューとなるクリント・イーストウッド扮するジョー(姓は無し、その後のセルジオ・レオーネ+エンニオ・モリコーネ音楽コンビの『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』併せた大ヒット3部作でもイーストウッドは常にジョーという名で通す)。まさに同名のジョー(但し姓はある、往年のプロレス・ファンなら亡きブルーザー・ブロディを想起するはずの姓が)。ヒーローが、ここに蘇る。それも、何とデイヴィッド・ゴードンによって。信じられるか? スピーディでバイオレンスな序盤の展開から、映画のような強奪シーン、裏切り、また裏切り、個性的な強盗チームとFBI、CIA、テロリスト、マフィア(チャイニーズ、アフロアフリカン等々何でもござれ)を巻き込んで、国際紛争の様相をも帯びてくるフルスケール感。火薬と硝煙と血煙(Waaoh! どうしたんだろう、この作家。別人? ではないよね)そんな混乱の中で、このB級娯楽映画的チープ感と、溢れんばかりのサービス精神は、間違いなく本物なのである。とにかく面白いし、ページを繰る手が止まらない。 これほど一方の端からもう一方の端へと変貌した作家を、ぼくは知らない。しかも何と、このヒーローでの次作も用意されているようだ。でも、この作家の好みである純文学趣味は、ぎりぎりのところで残したようだ。主人公の設定である。ジョー・ブロディ。ハーバード大学を問題を起こして中退。特殊部隊をやはり問題を起こして除隊。愛読書はドストエフスキー。 現在は、読み過ぎ、擦り切れた『白痴』を再読中。相棒のロシア系ヒロインのエリーナを、君はどこかナスターシャに似ていると言うが、彼女自身は、あなたこそ、どこかムイシュキン侯爵に似ているわね、でも私は『悪霊』が一番が好きだわ、スタヴローギンの虚無主義に共鳴しているわけではないけど、とのたまう。ぼくの中のドストエフスキー・フリークが思わず再燃する瞬間であった。ううむ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近読んだサスペンス・ノワールと言えばサイコパス系のシリアルキラーが登場するようなものばかりで正直食傷気味だったこともあり、たのしく読めた。 主人公が裏切り者を処刑するような場面もあるのだが残酷趣味はなく、物語の基本的なトーンが明るいのでTVドラマかアニメを見ている感覚です。あとがきでも触れられているが、迫り来る危険をチーム戦で切り抜けるあたり、ウェストレイクのドートマンダー物が一番近いですね。文章や登場人物の会話のテンポも快調で、ストレスなく読めます。 逆に言うと正統派ノワールの重厚感やダークテイストを求める方には不向き。主人公ジョーはストリップクラブのバウンサーだが肉体言語専門のマッチョではなく基本インテリ系の「すごくイイ人」だし、周囲の人物-マフィアのドンなども家庭人としての顔や人間的な弱さを強調しているので、PTSDやドラッグ、テロなどの要素も味付け程度になっています。 グリーニーのグレイマンもそうだったし、「悪党だけどイイ人」というのは最近のアメリカの出版傾向の一つの流行なのでしょうか? 少し弱いな、と思ったのは主人公に惹かれながらも追いかけるヒロイン、FBI捜査官ドナの動きが「主人公の暗闘の裏ではこんなことがありました」程度で本筋に正面からぶつからないこと。 シリーズ化するための伏線という感じが強すぎる気がしますね。 このあたりはシリーズ次作以降の展開に期待かな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公ジョー・ブロディ。ニューヨークのストリップクラブのしがない用心棒。 1頁目から大乱闘のシーンで目を奪われる。アメフト選手が泥酔しストリッパーの ひとり(キンバリー)をお持ち帰りしようと肩にかついでのし歩き始める。 そこに主人公ジョーがあらわれる。 ・・大男は唸り声をあげながら、アジア人観光客のテーブルの上にキンバリーを 放りだし、ジョーをめがけて突進した。・・ あっという間に大男はジョーにねじ伏せられるのだが、私はアジア観光客の中に ありし日の私の姿を見出す。業界団体は例年、視察と称して会社の金でメンバーを 「お約束」の観光旅行に連れだす。親睦だとか、新しいビジネスの勉強だとか 鋭気を養うとかいろいろ言い訳はできるが要するに遊びである。 そんなときにはそれぞれの行き先で「お約束」のように駐在員があらわれ接待して くれる。ニューヨークでは高級レストランの夕食のあと、「お約束」のように 「ちょっと軽く寄っていきますか」とタイムズスクエア近くのストリップクラブに 連れていかれるのである。一番前のかぶりつきのテーブルに陣取った私たちは 踊り子を見ながら、「お約束」のようにドル紙幣を縦に折って彼女のバタフライ パンティやG-ストリングの紐に差しはさむ。そうすると彼女たちは「お約束」の ように私たちのひざの上にお尻をのっけてくねくねと踊ってくれる。このとき 私たちから触ってはいけない。「お約束」である。もしそんなことをしたらこわい 用心棒がやってきてたたきのめされてしまう。ああ、この世はなんて「お約束」に 満ちているんだろう。 ジョーはそんな仕事をしているのである。ドストエフスキーを読みながら。 ゴードンの小説を読むのはこれで2冊目。最初は『二流小説家』で、これは 血の滴るステーキのようで胃もたれした。それに較べると『用心棒』は、 マクドナルドのビッグマックセット(クーポン付きで600円)のように軽快。 サイドメニューはポテトとコーラでいかにもアメリカン。それなりに腹いっぱいに なるし、満足度も高い。 小さな事件が二転三転して、どんどん雪だるまのようにふくれあがって最後には テロリスト対FBIの国家をあげた戦い。手に汗握る冒険活劇で「お約束」の場面の 連続。楽しいのはショッピングモールでの追跡ドタバタ劇。混んだエレベーターの 中での殴り合いとか・・。映画で見てえ。 でも筆が乗りすぎ、滑りすぎ。ここらでひとまず終わらせないととんでもないこと になると反省したのか、とりあえずあっさりと小説『用心棒』は強制終了。 でも物語はぜんぜん終わっていない。例えば、 0 ヘザー(とそのおなかの子)のジョーに対する復讐劇 0 なんとも秘密につつまれたロシアの女スパイエレーナのその後 0 ドナ・ザモーラFBI捜査官とジョーの淡い恋の行方は・・ などなど いくらでも続編が作れる。シリーズ化されるのは間違いない。期待大である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
エリート崩れっぽいけどインテリ臭さが消えない主人公。 FBIからCIA、さらには裏社会まで登場。 ニューヨークを舞台にした派手なドンパチ。 息をもつかせぬアクション。 まさにこれは読むハリウッドです。 映画化されたら、ぜひ観に行きたい。 最後の結末というか終わり方はちょっとお茶目ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
期待したんだ けど,日光手前 (今市),だった。題名の 用心棒 のほかに FBI CIA マフィア各種、三合会まで! 登場人物は 豊富だったが、 最後の最後に、対抗 のテロリストが、登場したが、描写が 半端で、迫力が ない。 価格のわりには、日光手前ジャ! 12345678910ぽんぽこぼん!!! あいうえお… かきくけこ さしすせそ たちむてと!!を! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者は、これまでに「二流小説家」、「ミステリガール」という長編を上梓していますが、今回はスタイルを変えてきましたね。本当にエキサイティングで、うっとりするストーリー展開でした。全体、四部構成ですが、部から次の部へ思いもよらない展開と心憎いユーモアが散りばめられ、「巻を置く能わず」という言葉が相応しい。 主人公ジョーは、ハーバード中退、ドストエフスキーを愛読し、元陸軍特殊部隊出身。ストリップ・クラブの雇われ用心棒。彼は、PTSDからアヘンを愛用することがありますが、元来「うつけもの」だったのだと思います。織田信長も「うつけもの」と呼ばれていました。そう、心優しい「うつけもの」。 イタリア系マフィアのドン、その妻の精神科医、中国系犯罪組織、CIA、出た!(笑)、テロリスト、その妻(笑)、そして武装強盗団にはロシア系の美女。彼女の背には「嬰児を抱いたマリア」の刺青。 次々と登場するキャラクターたちは、それぞれとても魅力的です。本来黒いキャラクターだったはずの人物たちが、グレイで生き生きとしていて、愛らしい。もちろん、真底いい人間は一人としていません。それは、「浮世の習い」ではなかったか。 そして、ジョーの恋愛対象は、FBI捜査官のモナのはずだったのが、何故か二人のその後の展開は「おとなしめ」だった。何故なら、作者は既に次回作を想定しているのでしょうね。だから、今回は、暴動鎮圧用のビーンバック弾だけが、行き場のないまま、唸りながら一直線に飛んでいったままなのです。 一気呵成という言葉どおりの展開を見せる、三部、四部の舞台は、「プロスペクト・パーク」、ニューヨーク、ブルックリンの自然公園、そしてマンハッタンの高架都市公園であるところの「ハイライン」。今まで米国でもあまり描かれることのなかった舞台を得て、作者はオフビート・ハードボイルド・スラプスティック・ユーモア・スリラーとも言うべきジャンルを創造してしまったのだと思います。 これ以上は、ちょっと書けない。でも、(笑) 主人公ジョーは、本来であれば近づいていってはいけないはずのFBI捜査官、モナに惹かれて、屋台のホットドック・スタンドに並ぶモナの後ろに並びます。耳元でささやきかけることもできるほど近くに。 「。。。リスクを伴わない愛などない。。。。。。」 まあ、おおよそ、ジョーもまた、本当に愚か者だと思います。誰かと同様に(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
元軍人の用心棒ジョー。 テロリスト対策の一環で自分の勤めるストリップバーが手入れを受けたことを切っ掛けに多重的な災難に巻き込まれる。 とりわけ、とある施設からあるものを盗み出す仕事に絡んで大きな災厄と銃火が彼を待ち受けることになるのだが、という話。 同作者の「二流小説家」とは全く趣のことなる、ほぼ全編アクション映画。キャラも立っていますし面白いです。 どこかで見たことあるな、とは感じるものの映画のコマ割りのようなスピーディーな展開で飽きません。 続編もあるようなのですが大いに期待できます。伏線もいくつか残っているようですし。 個人的には、ベン・サンダースの「アメリカンブラッド」が最高で、是非続編を期待しているんですがね。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!