(短編集)
せどり男爵数奇譚
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古いですが知らない世界を知ることができました。 | ||||
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はじめてこの作者の本を読みました。 古い本なので読み進められるか心配していましたが、読みやすく一気に話の中に引き込まれ読んでしまいました。 神保町によく仕事で行くのですが、古本屋さんを見るとあれこれ想像して楽しくなりました。 一部気持ちの悪い話もあり、時々思い出して具合が悪いですが、楽しめました。 | ||||
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「ビブリア古書堂の事件手帳」つながりで本書を知り、夏目書房版ハードカバーで読了、 19.5センチ×11.8センチの変形サイズ・330ページ、 一ページ15行の大きな活字で見やすい、 物語の内容に相応しい装丁が施されており、蔵書するなら夏目書房版をお奨め、 ただし難しい漢字すべてにフリガナされておらず、一部読書のスピードが削がれる箇所あり、 例えば、皮をなめす意味のなめすは鞣すとフリガナなしの漢字表記されるが、犇めいているにはヒシとフリガナがあるのだった、 各章タイトルには麻雀用語が使われており、こちらも麻雀に疎いと読めないし、意味も全く分からないのだった、 梶山で過去読んだのは”小説GHQ”だけと記憶しており、同書は薄味の印象の長編で期待したほどの興趣がなかったが、本書は短編集であり、当時の流行作家の勢いを感じる痛快な面白さがあった、 短編集ではあるが、同じ語り手がせどり男爵の追憶を記録するシャーロック・ホームズ譚の一種のパロディとして、見通しの良い一冊の長編になっているとも感じた、 数奇譚をどのように読むかについて作者はコメントを残していないようで、私はスウキタンと読むものと思い込んでいたが、マニアはサッキダンと読むらしい、 古書取引と古書店業界のバック・ステージものであり、些末な専門用語の解説も繰り返され、面白みは読者の興味次第で激しく上下すると思うが、時代を代表した流行作家の短編上手を堪能できる本として推薦できます、 ジョニー・デップ主演で映画化された「ナインス・ゲート」もせどり師が主人公だったが、同作とまったく似たようなエピソードもあり、せどり師の業界は世界共通らしい、 以下各章の感想、 第一話 色模様一気通貫 登場人物の紹介を兼ねたオープニング・エピソード、 語り手の小説家もせどり男爵と呼称されるせどり師も特異な個性を持つことが詳述される、 男爵は昭和16年に22歳とあるからおそらく大正9年前後の誕生と思われる、 男爵が古書の魅力にハマるのが昭和初期であり、以後戦中戦後の時代を舞台とした物語が紡がれてゆく、 1970年代初期に語られる小説の体裁ながら本書全体に浮かび上がる情緒も風俗も東京オリンピック以前の彩りが濃いのだった、 第二話 半狂乱三色同順 せどり師業の面白みを軽快に語る第二話、 香り立つ時代感と苦々しくも爽快な結末に短編作品を読む醍醐味があり、私的には本書中の白眉、 第三話 春朧夜嶺上開花 同業者と古書漁りの韓国旅行に出かけたせどり男爵、 著者の韓国趣味が全開したうんちくと韓国愛に満ちた好編、 著者は朝鮮戦争とは言わず朝鮮動乱と書いている、 第四話 桜満開十三不搭 GHQ占領末期を舞台に洋書初版本を巡る丁々発止の攻防が楽しい章、 語り手同様に日本人はやはり甘ちゃんだと思い知らされる一編、 第五話 五月晴九連宝燈 昭和34年に起きたBOAC日本人スチュワーデス殺人事件に想を得た一章、 同じ事件を松本清張は長編”黒い福音”として得意の自身の推理をまとめているが、こちらはもちろん高価な古書を巡る事件を男爵が解決する短編、 もはや戦後ではないと言われ独立を回復したGHQ後の時代が舞台とはいえ、まだまだ戦後の混乱期を引きずった時代ならではの闇が垣間見える作品、 第六話 水無月十三 九(シーサンヤオチュー、一文字変換できず) 全話中で突出して猟奇趣味が強く、誰にでもは推薦できない最終章、 第五話もそうだがビブリオマニアのたどり着く終着点の一つをあらゆる種類のマニア全般に反省を促す意味も込めてグロテスクに描いたのかもしれない、 最終章がこの内容ということは著者にはこの後を書き継ぐ意欲はなかったように感じる、 以下メモ、 P.292 ”くじる”という単語がある、 初めて目にしたが、簡単に漢字変換できない、 どこかの方言かとも思うが、当時はそれなりの使用頻度だったが死語になったのかもしれない、 意味を調べてみると、なるほどとうなずけるが、ひどく下品な言葉だと思う、 著者世代で、玄人相手に色事修行を積んだ人物ならではのことばのようにも感じるのだが、 荷風は根が生まれ育ちの良い人物だからけして使わない言葉のようにも思う、 断腸亭にあったかどうか、要調査、 他にも初めて目にしたのが、 人の牛蒡で法事をする 垂涎三千条 P.187 九州で黒人兵の集団脱走があった、 → 朝鮮戦争に派兵されたくないために脱走、 朝鮮戦争から初めて黒人兵も大規模に前線に投入されるようになったから起きた事件、 何度か店名が登場する熱海の洋食スコットは現在も営業中、 P.9 月一回くらい顔を見せる常連のお客 → 毎月来店する客なら常連と呼ばれたのが昭和、 バブル景気時期に月一では常連と呼ばれなくなり、週一がさらには週二に、と どんどん回数多い客を常連と呼ぶようになってしまったのが平成、 それだけ商売に余裕がなくなり、せちがらくなってしまったことになる、 今後生活品質を国を挙げて上昇させようとするなら、月一来店を常連と呼べる状態に戻す必要がある、 | ||||
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きれいに包装してご送付いただけました。 本もきれいで、帯付きで広告通りの状態でした。 | ||||
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せどり。聞きなれない言葉だが古本業界の言葉らしい。 掘り出し物を安く買い高く転売する商売だが、そうそう掘り出し物がありとても生計を立てるには程遠い。 それなりには興味があったが面白さには欠けた。 一般文学通算2336作品目の感想。2019/10/12 17:00 | ||||
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