(アンソロジー)
古書ミステリー倶楽部
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「ミステリー文学資料館」の一冊。 江戸川乱歩「口絵」、松本清張「二冊の同じ本」、城昌幸「怪奇製造人」、甲賀三郎「焦げた聖書」、戸板康二「はんにん」、石沢英太郎「献本」、梶山季之「水無月十三么九」、出久根達郎「神かくし」、早見裕司「終夜図書館」、都筑道夫「書名本が死につながる」、野呂邦暢「若い沙漠」、紀田順一郎「展覧会の客」、仁木悦子「倉の中の実験」が収められている。 いずれも一捻りあり、癖の強い作品に仕上がっている。古書ならではの執念が滲み出てくるような怖さを感じた。 ミステリとしてよくできているのは、石沢英太郎「献本」。 戸板康二「はんにん」はよく知られたジョークを逆手にとったもの。 仁木悦子「倉の中の実験」は本を大切に扱わないものへの天罰。 | ||||
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内容紹介文に「江戸川乱歩の名作『D坂の殺人事件』は―」とあるのでてっきり本書に収録してあると思いこみ購入したのだが、乱歩の作品は「三人書房」の自筆の絵1枚のみ。勘違いと言われればそうなのだが、十分ご注意を。(勘違いしたのは私だけ?) 収録作の中には昭和30年代などかなり古い時代のものもあり、さすがに現代のミステリの基準では読めないのだが、それらの作品はミステリの資料的側面と、純粋に読み物としての味わいを堪能すべきだろう。 もっとも印象深いのは紀田順一郎/「展覧会の客」である。古書の悪魔的な魅力に取りつかれた男、と言っていいのだろうか?こんなことにならないように気をつけなければ。 | ||||
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古書にお世話になっており、この種の本も見つければ読むということで楽しんでいます。 一つ一つの話を自分で集めるのはとても大変なかなり古い作品が詰まっており大いに楽しませてもらいました。 | ||||
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新保博久氏編纂によるビブリオミステリ・アンソロジー。 「二冊の同じ本」はいかにも松本清張らしいさりげない発端から暴かれる愛憎劇。錯綜する展開の巧みさは清張短編中でも上位に入る。 「焦げた聖書」は複雑な理化学トリック短編で知られる甲賀三郎としては異色作。強引な筋立てに古風な探偵小説らしさを見出すのであれば面白いだろう。 演劇評論家であり中村雅楽シリーズで知られる戸板康二の「はんにん」は北村薫の初期作品などを思わせる日常の謎を解いて鮮やか。陰惨な話が目立つ本書の清涼剤的存在で最大の発見。 「献本」は殺意の萌芽する瞬間を描いて慄然とさせ、石沢英太郎短編では「視線」と並ぶ代表作だろう。 「水無月十三公九」は御馴染み梶山季之『せどり男爵数奇譚』連作中屈指の不気味な物語。今は亡き九龍城の魔窟的な描写が克明。 「署名本が死につながる」は詩人探偵キリオン・スレイ物。傑作揃いの都筑道夫短編としては水準作の出来。 早世がいつまでも惜しまれる野呂邦暢の「若い砂漠」は決してミステリではないが、失われ行く青春を描いてほろ苦く切ない。さらに復刻されるべき作家だという思いを強くさせる。 古書ミステリといえば紀田順一郎の右に出る者はいないが「展覧会の客」も鬼気迫る書痴の世界を描いて圧倒的。長編『鹿の幻影』や『魔術的な急斜面』も是非お読みいただきたい。 そして仁木悦子の「蔵の中の実験」はジュニア物かと思わせて実は本書随一の怪奇譚であり改めて短編の名手ぶりを堪能できる傑作。超自然的な要素は全く無いが心底恐ろしい結末には息を呑む。 | ||||
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