古書店主
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私の運が悪いのか、近頃読むミステリーはたいてい始めの方は期待させ、中頃から気が抜けて来る。登場人物全て魅力なし、ページ半分過ぎても物語の展開なし、で途中ですが止めにしました。 | ||||
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物語の舞台がパリであり、セーヌ河岸の「ブキニスト」の話だと記してあるから興味を持ち、本書『古書店主』を、Amazonで入手して読むことにした。 主人公であるヒューゴ・マーストンは、駐仏アメリカ大使館外交保安部長という職に就いてパリに暮している。 ヒューゴは、古書の収集が趣味でマックスというブキニストと親しくなり、ある日二冊の稀覯本を買うことにした。 大事そうにマックスがバッグから最初に出した本がアガサ・クリステイのエルキュール・ポアロものの『雲をつかむ死』の初版本であった。 次に出したのがクラウゼヴィッツの『戦争論』だったが、マックスは慌てて「これは売り物じゃない」と隠してしまった。 最後に出した一冊は、アルチュール・ランボーの『地獄の季節』であったが、マックスは初版本ではないと言った。 ヒューゴは、ランボーの『地獄の季節』とクリステイの『雲をつかむ死』を、1000ユーロで買うことにした。 信頼してくれるマックスから本を受けとり、持ちあわせていなかった1000ユーロを用意するため一時間ほどマックスの店からヒューゴは離れた。 マックスのもとに戻って話していると、そこえ見るからに犯罪者風の男が現れ、二人だけで話したいとマックスをセーヌ河畔に連れて行く。 心配になったヒューゴは河岸に下りて伺うと、嫌がるマックスをボートに乗れと脅している。 ヒューゴは、マックスを助けようとしたが、その男は拳銃で脅しながらボートにマックスを乗せて消えてしまった。 ヒューゴはすぐに警察に連絡したが現場に現れた刑事は、捜査する気もなさそうに処理する。 その後『地獄の季節』は、ランボーからヴェルレーヌへ贈った書名入りの初版本だと判明した。 ランボーとヴェルレーヌの関係は有名であり、本をオークションに出すことにしたヒューゴは、落札された価格を知り驚く。 本がマックス誘拐に関係していると思い、オークションから外すよう頼んだが、遅きに失してしまった。 この物語は、麻薬シンジケート組織の対立での殺戮、ヴィシー政権下でナチスのスパイをしていた裏切り者探し、3人ものブキニストがセーヌ河で溺死体で発見される、などなど盛りだくさんであり、すっきり読み進むことができない。 FBIで多くの事件に関わってきたというヒューゴの事件捜査もなんだかプロとして冴えないし、右往左往するストーリー展開はなんだかスッキリ読み進むことが出来ない。 複雑なプロット構成から著者の意気込みだけが空回りしているように感じたのである(著者の処女作だから仕方がないか)。 ヒューゴのFBI時代の友人トムがパリに来てしまうこともなんだか不自然なのである。 まあ、パリの街を多少知っている評者にとって、ヒューゴが歩き回っていた通りなどを懐かしく思えたことが収穫だったかな。 | ||||
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始めの方はおもしろく、これからどうなるこか期待して読んだ。中ほどから、なんとなく結末がネタ割れ気味で、最後の謎解きに行きつく前にちょっとダレてきた。最後は、やっぱりね、となって終わった。ミステリーとしてそれなりにおもしろく読んだが、パリのブキニストの話ということで、変わり者の古本屋や興味深い古本のいろいろな話が出てくるかというと、そのへんのところは物足りなかった。 | ||||
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前半は謎が散りばめられていき、ページを繰る手もなかなか軽快。そして、後半に入ると、散りばめられた謎がぽつり、ぽつり、ととかれていく。別に辻褄が合わないということはない。が、その謎解きは全て「おお、なんと!」というような驚きをもたらすのではなく、「なるほどね」という容認。前半は面白いが、終わりに向かっていくにつれ、だんだんと興味がなくなってくるという最近のミステリにありがちなパターン。鳴り物で引いた風呂敷が段々小さくまとまっていき、最後には何もなくなる(笑)。正直、最後の方はもう読まなくてもいいか、って感じた。 そして、何よりもとにかく登場人物があまりにも典型的すぎるというか、まるで面白みがない。ご都合主義というのも憚られるように主人公側の人物はできすぎな人達ばかり。で、犯人側は極悪なやつばっかり、と。小説というよりは作者の願望を書いたようで。 そもそもダニングのクリフ・ジェーンウェイシリーズみたいなのを少し期待していたが、この期待は完全に裏切られた。 パリの描写は、行ったことある人にとっては知ってる通りの名前なんかが出て来てニヤニヤできるのかもしれないが、行ったことない自分にとっては、別に特にエキゾチックな風景が浮ぶわけでもない。 含蓄のある台詞も示唆に富むような文章もない。 高い評価をつけたくなる理由が見つけられない。 | ||||
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妻に逃げられた駐仏アメリカ大使館員のヒューゴー CIAで引退を勧められ一線から遠ざけられているトム 一人一人ではそれほど目新しいキャラクターではないかもしれませんが コンビになるとホントにいい味出してます。 謎また謎、けれど異常者だらけの常軌を逸した犯罪の連続、というわけではなく 登場人物たちは冬のパリでみるみる陰謀に巻き込まれてゆく。 緊張感ある展開ですが、最後の最後は少し息切れしたのか、ちょっと尻切れ感があるかも。 とはいえ、十分なカタルシスを味わえました。 作者はパリをこよなく愛しているのが十分伝わってきます。 ブキニストと呼ばれる古書店主たちをはじめ、背景となるパリの描写は臨場感にあふれています。 処女作だそうで、周囲の人々も人物造形はそそられるのに、その描写が少し弱いかも… アメリカ風の強烈なキャラに慣れていると、食い足りない感じがするかもしれません。 それだけにもっとコンビ二人の活躍が読みたいです。 続編が早く紹介されますように、期待をこめて☆5つとさせていただきました。 | ||||
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