凍氷
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.67pt |
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
カリ・ヴァーラ警部シリーズ2作目の本書では舞台はキッティラからヘルシンキに移り、カリも署長から深夜勤務の新人と組む新参刑事となっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面倒くさい主人公だな~と、思っていた点も、読み進むにつれて理解出来るようになりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フィンランドの硬骨の捜査官カリ・ヴァーラ警部シリーズの第2作。前作同様に重苦しく、真相を解明してもカタルシスは味わえない、それでも読者を引き付ける傑作警察小説である。 | ||||
| ||||
|
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず、作者の冥福をお祈りしたいと思います。こちらのレビューアさんのコメントから、作者が亡くなってしまっていることを初めて知りました。これからすぐれた作品をどんどん書いていってくれると思っていたのに、ショックです。あちこち検索してみましたが、2014年に事故で亡くなったということで、詳細はわかりませんでした。 「凍氷」は彼の2作目の作品です。前作「極夜」に続いてカリ・ヴァーラ警部とアメリカ人の妻ケイトを中心とした物語です。前作がフィンランドの一地方を舞台にした猟奇殺人事件だったのに比べて、今回はバックにフィンランドの歴史と国際政治の闇が広がるスケールの大きな作品になりました。物語の展開も、「極夜」ではややもたついた印象があったのですが、こちらは同時並行のエピソードがうまく折り合わされて、より完成度の高い作品になっていると思います。 2次大戦中、ソ連に対抗するために、フィンランドがドイツのナチス政権と手を組んでいたというのは初耳で驚きでした。文中の言葉を引用すると「フィンランドの公安警察ヴァルポとドイツの秘密警察は繋がりがあった。フィンランドとナチスドイツは国内及び国際社会の共産主義勢力との戦いにおいて共闘した。(中略)我々はナチスの理想を共有していたのだ。拡張政策とわが国が拡大するための領土。」「ボリシェビキ、赤軍の将校、共産主義者、インテリ、そしてもちろんユダヤ人。(中略)ひとつの穴には150人から200人が入った。彼らはマシンガンで射殺された。穴がいっぱいになると上から土がかぶせられた」。そしてそれが一般的にほとんど知られていないのはなぜかと言えば「ナチスは記録を廃棄した。ヴァルポも破棄した。だが何より人々がこれを知りたがらなかった。知っている者は忘れようとした。」「フィンランドが責任を問われなかったのは、その言語の特異性によるところが大きい。我々はそのことについて話すことはなく、世界には我々の言葉を読める人間がほとんどいない。」 今となっては、それはフィンランド人にとって思い出したくもない黒歴史ということになりますが、こういうテーマを取り上げることができたのは、作者がフィンランド人の妻と結婚してヘルシンキに住み、フィンランドをよく知り愛しているアメリカ人という立場だったからでしょう。作者の視点はフィンランド人の感情と、外国人であるアメリカ人としての価値観の間を行き来し、非常に客観的に物事を公平に見ていると思えます。この作品がフィンランド人の間ではどんな評価だったのか気になります。 このユダヤ人虐殺に関係したのが自分の祖父だった可能性があるカリ・ヴァーラ警部。そしてその祖父の同僚で戦争の英雄である老人が無罪だとでっちあげろという上司からの政治がらみのやっかいな命令。それと平行して、ロシア人富豪の妻が惨殺された猟奇殺人事件の捜査が進んでいきます。プライベートでは、妻ケイトの妊娠出産と、アメリカからやってきたケイトの弟、妹との文化摩擦に悩まされながら、ヴァーラ警部はヘルシンキの街を駆け回ります。 前作でもそうでしたが、個人的にはミステリの部分よりも、フィンランド人とはどういう人々なのか、フィンランドとはどういう国なのか、そのあたりがへたな評論や解説書を読むよりも実感を持って感じられ、興味深いです。ミステリとしてはどうなのか?ということになるかもしれませんが、へえ、そうなんだとあれこれ考えながら、どんどん引き込まれるという意味では、とても深みがあるおもしろい小説だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アメリカ人の書いたフィンランド・ミステリの傑作です。。その後、作者が亡くなってしまったのが残念です | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「極夜」を読んでからしばらくして本作を手に取りました。 「Q」シリーズを一気買いした際に、「北欧関係でしたらこちらもどうぞ♪評価も高いですよ♪( ̄ー ̄)」 と本書の案内メッセージが出たので、そういえば「極夜を読んでたっけなあ」ということで、ついでに 注文した次第です。 で、内容は解説の通りなんですが、読了後の感想は「・・・・つまらないなあ、日記なの?これ?」 と言う感じなんですね。 暴くべき敵や犯人、迷宮入り、難事件が出てきて主人公と個性的で魅力的な仲間が対峙し、 艱難辛苦の挙句に敵を事件を解決して大団円。サイドストーリも興味深く、メインストーリーと 絶妙に絡んでいく・・・・・・・・・。(-_-;)フウ こんな期待はまったく裏切られてしまいました。主人公の日常生活を淡々と綴った日記のようです。 偏頭痛を抱え、煩わしい人間関係に苛まれ、もう嫌になっちゃった、と不平に不満の連続です。 ノルウェイの生活や文化、国民性や社会問題などのサイドストーリは、お話の中心にあまり絡んでこない。 だから興味も関心も湧かない。血みどろの殺人事件も数件発生しますが、さして興味も湧きません。 衝撃的なラスト、展開!と解説者は後書に書いていていますが、「そうなんだ、残念だね」といった感じ。 なんでこうなっちゃったの?そんな感じです。 戦時中のナチスと母国との関係、経緯や背景、戦争犯罪人とその人達の紆余曲折をもっと深掘りして 難事件を設定して、宿敵を登場させてと・・・・・そんな感じの方が良かったのではないのかな? 直前まで「Q」シリーズの「折りの中の女」「キジ」を読んだ後に手に取った本書。 とても残念な評価になってしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
極夜 カーモスの続編です。舞台はヘルシンキ、気温はマイナス10度と暖かくなりました。 妻ケイトの希望通りヘルシンキへ移動となったカリ・ヴァーラ警部は猟奇的殺人事件の捜査、加えて第二次大戦中にフィンランドでもユダヤ人虐殺があったのではないかとの調査を内閣府から依頼される。 あいかわらずカリ・ヴァーラ警部の体は痛々しいが、さらにケイトの妹と弟がアメリカからやってくる。アメリカ疲れのフィンランド贔屓の兄弟たち。一見寄り道のような挿話で、なんでこんな展開にと思いますが、 どっこい、こんな話題でも差し込まなければ耐えられないフィンランドのシリアスな歴史がテーマ。 1930年から続くいわゆる継続戦争とその間のユダヤ人虐殺の可能性に言及しています 。 著者はフィンランド在住のアメリカ人、だから書けた、生粋のフィンランド人には絶対書けない話。 フィンランドでの評判はどうだったのだろうと気になる所です。 前作に続く傑作ミステリー、北欧ミステリーの快進撃は続きます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スタートから、ズシリと腹にくる、結末もハッピーエンドとはいかないものの、再読No一ミステリ。他の作品「極北」読むつもりです。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 10件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|