髑髏の檻
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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カーソン・ライダー刑事シリーズの第7作。いつも読者をあっと驚かせるジャック・カーリイだが、本作はかなり破壊的な驚かせ方を見せるサイコ・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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長期休暇でロッジに滞在している主人公(刑事)と地元の女性刑事がタッグを組んで活躍します。 糞尿や体液の話が繰り返されるので、この本を読んだ後には食欲が無くなるでしょう…私は苦手でした。 | ||||
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前に読んでたのを忘れての購入でした。ジャック・カーリーのシリーズはファンの一人です。 | ||||
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2010年に発表され、2015年に邦訳された本作品は、アラバマ州モビール市警のカーソン・ライダー刑事が活躍するシリーズの第6作目。 正確には、第7作目なのだが、第6作目が番外編扱いのため、この7作目が6つ目の邦訳となったとのこと。 このシリーズの最大の特徴は、主人公カーソン・ライダーの実の兄、ジェレミー・リッジクリフがサイコ・キラーであることでしょう。 そしてライダー刑事が扱う難事件は、これまたサイコ・キラーによる猟奇的な殺人事件で、サイコ・キラーである兄がライダーの良きアドバイス役になっていくところが、面白い設定です。 本作品でも、ライダー刑事が休暇を取り、ケンタッキー州の山脈への登山を楽しんでいる最中、謎の人物からの通報で、殺人現場を訪ねることになる。 それは、GPSを使った宝探しゲームを取り込んだ連続殺人事件で、座標を公表し、その座標に、奇妙な装飾を施した他殺死体を置いていくというものであった。 ――と、大雑把な出だしは紹介できるのですが、その後の展開は結構複雑で、殺人事件の全貌が分からないような伏線が至るところに張られ、容疑者らしき人物の登場の仕方にも工夫があります。 また、兄のリッジクリフがどのように事件と関わっていくのかも読みどころのひとつです。 第6作(正確には第7作)ともなると、第1作からの読者が大半を占めるのでしょうが、ここまでくると、本作品から、このシリーズを読んでみるのも、なかなか楽しめるのではないかと思います。 もし、気に入ったのなら、第1作目「百番目の男」を読んでみてください。 そのあまりに奇抜な真相に唖然とすることは間違いありません。 さて、第1作の宣伝は本レビューの趣旨ではないので、本作品に戻ると、やはり様々なミステリランキングで上位を占めていることから明らかなとおり、かなり上質なミステリです。 扱う事件はかなり猟奇的なのですが、不思議とこのシリーズ、ライダー刑事の爽やかさが幸いしてか、気味悪さをあまり感じないで読むことができます。 それでいながら、全体を通して、幾重にも意外な展開が用意されていて、ミステリファンなら飛びつきたくなるシリーズとなっており、その本領は本作品でも十分に発揮されていると思います。 未訳の本当の第6作目を含め、何作か未訳があるようなので、それらが早く邦訳されることを待ち望んでいるところです。 | ||||
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本格ミステリー・テイストの老舗人気サイコ・サスペンス・シリーズの久々二年振りの邦訳となるファン待望の最新作です。これが日本での6冊目の刊行となる著者は私を含めた多くの根強いミステリー・ファンの方々から支持されていると思うのですが、残念な事に今は翻訳ペースがやや遅れ気味で、最近「その女アレックス」で爆発的にブレイクした作家ルメートル氏の様に早川書房さんからも著作が出る程の勢いはないのか、未訳作が5冊も残されており今の刊行ペースだと中々追いつけそうにありませんが、でも時折出して頂けるだけでもありがたいですので、今後もなるべく焦らず気長に辛抱強く追い掛け続けたいと思いますね。 格闘技集団XFLの選手だった凶悪な犯罪者ボビーが州刑務所から催眠術を受ける為に矯正施設に移動し、施設の所長の頼みにより立ち会ったカーソン刑事は、施術後の移送車からボビーが脱走する事件に遭遇してしまう。その後カーソンは久々に長い休暇をもらってケンタッキーの山奥へと出掛けるが、のんびり出来たのも束の間だけでやがてまたもや残忍な連続殺人事件に巻き込まれるのだった。 最初に近作を読んでいてシリーズから段々と謎解きパズルの要素が薄まりつつあるのを嫌でも感じてしまいましたが、まあそれは避けられない無理からぬ事だろうと思いますね。どんなに優秀な作家であっても何時までも強烈なサプライズに満ちたトリックを考案し続けるのは困難だと思いますし、著者はこれまでも中心テーマだった現代社会の暗部と人間心理の闇の部分を描く事に力点を移されたのだろうと思いますね。とは言っても決して堅苦しく深刻な筆致ではなく軽やかなユーモアが常に根底に感じられるのが著者の美点でしょうね。サイコ・キラーの殺人装飾にはやや食傷気味になって来ましたし、中盤での対決の結果が余りにも呆気なさ過ぎましたのでまだ何かあるのだろうなと容易に予想がつき真犯人の正体にもそれ程に仰天しませんでしたが、でも事件の中心となる実際にあってもおかしくない過去の酷く痛ましい犯罪には強い憤りを感じましたね。また最後のカーソンが絶体絶命の危機に陥った時に取った奇策に動揺する犯人に対して狂人とは言え哀れみが込み上げて来ましたし、どんなに悲惨な状況であっても共に過ごした事で仲間意識は育つのだなと思えてグッと心に迫る物がありましたね。さて、今回は逃亡中の連続殺人犯でカーソンの実兄ジェレミーが別人に化けて登場し鋭い心理分析の片鱗をのぞかせますが、やはり基本的には冷たく無慈悲な性格で好感とは程遠い嫌な奴ですが、ぎりぎりの所で徹底的には嫌いにさせない微妙な味を出していますね。それから本作はNYが舞台だった第四作「ブラッド・ブラザー」の田舎版と言って良く、野卑な男言葉で話す女刑事チェリーが出て来て最初は他人行儀だった物のやがては良い関係になる色男カーソンとの捜査を通じての恋愛ドラマが読み所ですね。それから登場人物表に堂々と名を連ねるカーソンの飼犬の雑種犬ミスター・ミックスアップも途中失踪して心配もさせますが中々に心癒やしてくれる貴重なキャラでしたね。またお馴染みの相棒ハリー刑事はほんの少しだけの出番で残念でしたので次回はカーソンの良き相談相手としてもっと活躍して欲しいですね。最後に我らがカーソンは休暇中を邪魔された事もあって途中で帰りたくなる気乗り薄な面も顔を出しましたが、終盤では女刑事チェリーの危機に命懸けで立ち向かって行き自らも最悪のピンチに直面しながらも過去のサイコ・キラーとのつき合いで経験を積んで身についた勝負勘がある所為なのかおそらく誰にも真似できない奇策で今回もしぶとく切り抜けて見せましたね。 これを書いている途中で本書がミステリー・マガジンの年間ベスト海外篇の7位に選出された事を知りましてとても嬉しく思った次第で、この朗報と好調の波に乗ってどうか来年も引き続き新作を読めます様にと心から願いますね。 | ||||
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ジオキャッシングと連続殺人の相性がいいのは "〈5〉のゲーム" を読んでうすうす気がついてました、けど実際にジオキャッシングやってて死体を見つけることは滅多に無いと思うんだけどな、、 | ||||
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