イン・ザ・ブラッド
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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カーソン・ライダー刑事シリーズの第5弾。巻末の「解説」にもある通り、カーソンが実兄・ジェレミーの呪縛から解放され始めた、シリーズの転回点となりそうなモニュメンタルな作品だ。シリーズ作品なので第一作「百番目の男」から読み始めるに越したことはないが、本作だけでも十分に楽しめる上質な社会派ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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初めて読んだジャック・カーリイ。自分ではまず選ばないタイプの小説だが、この手のミステリが好きな友人が「間違って2冊買ったから」とくれたので、しばらく本棚に放置した後、やっと読んでみた。 それなりに面白く読んだ。でもまあ、こんなもんかという感じではある。僕はジェフリー・ディーヴァーでさえ「こんなもんか」と思ってしまうので、いわんやジャック・カーリイにおいてをや、なのかもしれない。 思えば『ハンニバル』にしても『ダ・ヴィンチ・コード』にしても、鳴り物入りで喧伝されたミステリで心からああ面白かった、というものはあまりない気がする。僕が本当にすごいと感動したのは、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』シリーズと、最近ではアンソニー・ホロヴィッツの作品群ぐらいだ。 と、本作とは関係ないことばかり書いているけれど、そうそう、気になる箇所が一つあった。もともと白人のエビ漁師の村に移民が押し寄せたという描写で、P38では「ベトナム人」としているのに、P140では「タイ人」となっている。アメリカ人にとっては、アジア人なんて大した違いはないんだろうけど。 | ||||
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この物語でカーリイが試みたことは 全人類の希望を描くことではないか。 最終頁を閉じて、そう考えてみました。 このレビュー欄で、本作を面白く読み終えて満足した各位と ヨロコビを分かち合いたく思います。 シリーズ第5作目で、 なんと壮大なテーマが盛り込まれたことでしょう。 「ほほう。これか。今度のテーマは」 と冒頭で読者はぼんやりと気づくことができる仕掛けです。 それでも物語全体にぶちまけられた数々の事件やエピソードが どう関連しあってテーマに結びついていくのか、 相変わらず、わからない。 残りの頁を考えつつ読み進めていくと、 終盤に入りかけてからの畳み掛けが 笑ってしまうほどに見事。 ちょっと都合よすぎる点もあるけれど、許しましょう。 残りの頁を気にしながら 「ストーリーは決着しかけているようなのに、 まだ、こんなにページが残っている」のがジェフリー・ディーヴァー。 「このとっちらかった状況を、わずかなページで、 どう決着させるのか」と、はらはらさせられるのがジャック・カーリイ。 全人類の希望とは、 遥か彼方の地球の未来に存在するかもしれない楽園。 その楽園への道筋は気が遠くなる距離であり、 向かう方向もぼんやりと暗示されるのみです。 それでも、その未来に向かう道筋は、 汚物だらけで忌まわしい、この現在と繫がっている。 などと考えることで、 読後感は、暗雲満ちた空の遠くに 幽かに陽の光が射し込んでいる光景を眺めるかの心持ちになりました。 大仰ですか。そうですね。 この物語にエンドロールがあるとすれば そこでBGMが流れるとすれば、 「I Shall Be Released」は相応しい1曲ではないでしょうか。 | ||||
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個人的意見ですが、このシリーズを本格的なサイコスリラーと捉えていないためか、 本作もすんなりと読めました。 ジェレミーが出てこない作品も良いできです。 今までが、ジェレミーに焦点が当たっていたので、 本作で本主人公に焦点が当たった作品になってます。 カーソンとハリー…この二人の相棒具合が何とも言えません | ||||
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高評価が多いようですが私にはこの語り口についていけません。ストーリーの内容ではなくストーリーを追わせるものが自分と相性が合わないみたい。一言でいうと「雑」という印象。自分や相棒、そして犯罪者たちの書き込みが不足しています。 | ||||
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モビール市警察刑事の<僕>、ことカーソン・ライダーが主人公の「精神病理・社会病理捜査班(PSIT)シリーズ」も、今作で早くも第5作目となります。 あまりに奇想天外なメイントリックばかりが目立った第1作「百番目の男」から一転、第2作目「デス・コレクターズ」で、伏線の妙と緻密な構成で、本格ミステリの旗手として、脚光を浴び、以後、次々と読者を満足させる作品を生み出してきた本シリーズ、今回は、奇抜な設定の兄、ジェレミーが全く作品に関与していない点で、前作までと様相は異なります。 冒頭は、若い男女が海辺の家で襲われるシーン。 その思わせぶりな書き方から、ミステリの定石として、意外な結末につながっていくだろう、と誰でも考えるのでしょうが、「何が起きているのか」全く分からず、興味を惹きます。 そして、次のシーンでは<僕>、カーソン・ライダー刑事が、相棒のハリーと釣りを楽しんでいる最中に、小舟に乗って運ばれてきた赤ん坊を発見。 これは一体何者? そうこうするうち、怪しげな宗教家や、人種差別主義者とそれに対抗する反差別団体が登場する中で、次々と起こる怪事件、一体「裏」で何が起きているのか? さらに、時折、三人称で差し挟まれる科学者の行動も意味ありげ…。 一体、これら、一見バラバラに起きている出来事が、どのように収斂していくのか、その興味で、読者はページを繰る手が止まらなくなることでしょう。 シリーズものは、第1作から、というのが一般的ですが、今作については、前4作を読んだことのない方でも全く問題なく楽しめます。 一番にオススメするのが、「本格もの」が好きな方です。 「伏線の妙」と「緻密な構成」に、感心させられる作品に仕上がっていると思います。 もし、本作品を気に入ったなら、これまでの4作も読んでみてください。 全く別々の趣向で、楽しませてくれる良作揃いです。 | ||||
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