冬の灯台が語るとき



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長編小説

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冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ミステリ文庫)

2017年03月23日 冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ミステリ文庫)

「ガラスの鍵」賞、英国推理作家(CWA)協会賞、スウェーデン推理作家アカデミー賞の3冠に輝いた傑作! エーランド島に移住し、双子の灯台を望む屋敷に住みはじめたヨアキムとその家族。しかし間もなく、一家に不幸が訪れる。悲嘆に沈む彼に、屋敷に起きる異変が追い打ちをかける。無人の部屋で聞こえるささやき。子供が呼びかける影。何者かの気配がする納屋…そして死者が現世に戻ってくると言われるクリスマス、猛吹雪で孤立した屋敷を歓迎されざる客たちが訪れる―。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.25pt

冬の灯台が語るときの総合評価:8.50/10点レビュー 22件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

北欧ミステリもいろいろあると

最近盛んに出版される北欧ミステリですが、一般的な火付け役としては「ミレニアム」三部作でしょう。 それ以前に「笑う警官」やヘニング・マンケル、そして「湿地」「緑衣の女」などが最近の高評価作品となっています。
そしてこの本の著者も北欧ミステリを読むなら外せない作家と云われています。 スウェーデンのエーランド島という島を舞台にした物語で、不穏な雰囲気が覆う島の歴史と自然そのものの気候風土の島で起きる事件を描いています。
ただクライマックスまでは展開が緩やかなので中には途中で退屈して本を閉じてしまう人がいるかも知れません。警官も新人の女性警官が事件を追うという設定で、日本のハードな警察物を読み慣れていて事件捜査とは
このようにして行うものとだと言った物差しで見ると警察の動きがのんびりしたものと感じてしまうでしょう。
しかし、国が違えばそういったことは当然です。この国の、この島の厳しい自然の中で暮らす人たちの生活を理解しなければいけません。
双子の灯台があるところから海に落ち妻のカトリンが亡くなったと知らせを受けたヨアキム。 事故か自殺か。ときおり挟まれるある女性の書いた物語。考えることが好きな老人の推理。すべてが繋がっていく物語。
スピリチュアルな出来事をどう捉えるかそれは読者の自由。しかし、すべてこの島の物語と云える。読後感の良い最後のエピソード。人はみな運命とともに生き思い出と幽霊になる。
中盤までの緩やかさとは打って変わって、クライマックスに向かうスリリングさは手に汗握る展開で予測がつきません。激しいブリザードという自然の猛威のなか吸い寄せられるかのように一か所に集まる主要な人物たち。
明らかになる意外な真相。隠された事実がじわじわと明らかになる過程。そこを楽しむのがこのミステリの正しい読み方でしょう。読ませる作家だと認識しました。
こちらが抱く愉快ではない想像を裏切って意外な犯人もちゃんと用意されていました。いろいろなエピソードのなかにも伏線はちゃんと張られていますしこういったスタイルのミステリも楽しいです。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

スウェーデンの冬の厳しさに戦慄

スウェーデンを始めヨーロッパで人気の「エーランド島四部作」の第2作。厳しい冬のエーランド島を舞台に展開される、幽霊がらみのゴシックなミステリーである。
双子の灯台が建つ「うなぎ岬」の古い屋敷にストックホルムから移住して来たヨアキム夫妻は、趣味である屋敷の改造に精を出していたのだが、ある日,妻が溺死体で発見された。警察は事故として処理したのだが,納得しきれない女性新人警官ティルダは独自に調査を進めることにした。そのころ、冬場は人がいなくなる別荘を狙った空き巣が頻発し,警察は犯人を追い詰めて行く。そして、死者が戻ってくるというクリスマスの夜,激しいブリザードの中で激烈な戦いが繰り広げられることになった。
二つの事件が並行して展開され,最後には一つの大きなクライマックスを迎えるというのは、よくある手法だが、本作品でも好結果に結びついている。前半は幽霊話かと思わせてちょっと戸惑うが,中盤からはミステリーとして面白く読むことができた。
北欧ミステリーファンにはオススメだ。

iisan
927253Y1
No.2:
(6pt)

慣れるまでは大変!

初めての「テオリン」
風景描写から想像するものが即座に浮かばなくて最初はすごく読みにくい小説でした。
半分を過ぎると段々と作者が表現するものが割と掴めるようになって、最後まで読めました。

感想としては、もう少し「テオリン」を読んでみたい。
物語が終わって、「ハイ!おしまい!」とはならず、久々余韻を楽しめる作品でした。

ももか
3UKDKR1P
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

冬の灯台が語るときの感想

前作の『黄昏に眠る秋』に続く冬の2作目。シリーズ作品となっていますが、前後の関係性は殆どないので、今作から読んでも問題ないです。

冬の灯台、観光客がいない時期のひっそりとしたエーランド島。派手さがない情景や雰囲気と島の人々の模様を描く静かなミステリ。幽霊やら、日本のこっくりさんのような要素もでてきてオカルト色が強いです。とはいえ、ホラーや恐怖の派手さもなく、幽霊要素は雰囲気の1つに取り込まれている感じです。
私自身の記録の為にも感想を残しておきたい所なのですが、特徴的な派手さがないこの手の作品はどうやって感想を書いたら良いか悩む次第。
ここがいい、あれがいい。と言うのではなく全体的な雰囲気が神秘的で、読後良かったなと思う作品です。
静かな冬の空気感を味わう文学ミステリ。

いろいろな賞を受賞している本作ですが、日本の受賞作品で感じる、仕掛けや論理や推理展開とは違った評価が、海外ミステリで行なわれているんだと感じました。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
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未読の方はご注意ください

No.18:
(3pt)

好みの問題

素晴らしい、そう思うが、このうんざり感は何なのだろう。

またしても軽い解決。
思わせぶりのあとの駆け足ラスト。

皆さんの書評、過大評価にすぎると思いますが…
冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150018561
No.17:
(5pt)

厳しくも美しい北欧の冬と、人々の人生の物語

「黄昏に眠る秋」に続くヨハン・テオリンの第2作、2008年作品です。前作はゆったりとしたテンポで、深みがありながらやや地味な印象でしたが、この作品で一気に力量が上がったという印象です。物語に幅が出て大きく複雑になり、奥行きにさらに深みが加わりました。

前作では、いわば家族に起きた不幸な出来事を身内が解決するというこじんまりしたお話でしたが、今回は3つのエピソードが平行して進みます。首都ストックホルムからエーランド島ウナギ岬の古い屋敷に引っ越してきたヨアキム一家の話、刺激を求めるチンピラまがいの若者3人が夏用の無人の別荘に押し入って窃盗を繰り返す話、そして島に赴任してきた新人警官ティルダと、前作で言わば探偵役をつとめた大叔父イェルロフの話です。
本編の前に語られる19世紀スウェーデンの怪談が印象的です。時計が止まっていたので勘違いして、クリスマス・イヴの真夜中に教会に行ってしまった老女は、何十年も前に海で溺れて亡くなったはずの許婚者を、ミサでみつけてしまいます。ざわざわと低いつぶやきが響くその場に集まっていたのは死人ばかりだったというお話。これからもわかるように、今回の作品は北欧の欝蒼と暗い冬に炉辺で語られるような怪奇色に満ちています。途中までは、もしかして古屋敷にまつわるゴースト・ストーリーなのか?と思ってしまうほどでした。怪奇小説が好きな方も気に入ると思います。

先年にヨアキムの姉が灯台元で溺れて亡くなり、今回は妻のカトリンまでが。ショックで呆然として無気力になってしまったヨアキムは、どうにか2人の子供たちの世話を続け、妻がまだ生きているかのようにテーブルの席をそのままにし、家のリフォームやクリスマスの準備を淡々とこなしていきます。が、それでも、カトリンや過去にこの屋敷で亡くなった人たちの気配を消すことができません。
警察学校の教官と不倫を続けているティルダや、ガールフレンドに出て行かれて鬱屈している窃盗犯のヘンリク、生活能力に欠けた芸術家肌のシングル・マザーに育てられたカトリンの母親ミルヤなど、登場人物たちのそれぞれが自分の問題を抱え、常に内面で自問自答していて、このあたりのゆっくりとした陰鬱な展開は、北欧ミステリ・ファンには親しみ深いものですが、テンポが速いハリウッド映画ばりのミステリが好きな方にはまったく物足りないかもしれません。
また、ミステリ色が出てくるのは、灯台元で死者が2人出たという話を聞いたイェルロフが、ティルダに推測を語り始めるあたり、物語のごく最後の方です。それまでは普通小説に近い作風ですが、3つのエピソードがクリスマス・イヴの夜に向かって収束していくあたりはなかなかスリリングです。また、真相は意外なもので、そんなことだったとは自分にはまったく予測できませんでした。

北欧ミステリには、北欧の人たちには待望の夏を描いたものもありますが、個人的には雪や風が吹きすさび、海が凍る冬を舞台にしたものがやはり好きです。この作品でも、凍った岸辺の不透明な白、沖の方のダークブルー、氷に走る黒い亀裂、薄青い空の色と、そして渦巻く雪と、寒々とした風景が描かれていて、なんともいえない美しさです。
他のレビューアさんも書いていらっしゃいましたが、私も英国最北端のシェットランドを舞台にしたアン・クリーヴスのシェットランド四部作を思い出しました。淡々とした雰囲気や淡い色彩がよく似ています。最近読んだミステリの中では一番でした。春と夏のあとの2作も続けて読んでいきたいです。
冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
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No.16:
(5pt)

ホラー好きにおすすめ

「黄昏に眠る秋」は二時間ドラマだなあという感想でしたが(二時間ドラマ好きです)、
こちらは映画を1本観るくらいの面白さがありました。
ミステリとしてというよりもホラーとしてよくできていると思います。
ただ黄昏もそうだったんですが、灯台も犯人が登場した瞬間にわかってしまいます(笑)。
私はいままで犯人を当てることができたためしがないので、不思議でなりません。
これは私と作家さんの相性の問題なのか、翻訳の問題なのかわからないのですが、
残り二冊も読んで犯人がわかるのかどうか確認したくなってきました。
冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150018561
No.15:
(4pt)

4部作が楽しみ

黄昏に眠る秋も面白かったですが今度の
2作目も、最初からハラハラしていて
4作読むのが楽しみです。
冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150018561
No.14:
(4pt)

自然描写と幽霊

1作目の秋から読んでます。エーランド島の冬の自然の描写の美しさや激しさ、そこに生きる伝説や幽霊の存在が、このミステリーを格調の高い文学作品に仕上げています。
冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150018561



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