お菓子の家
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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こっちが最初だったのですね・・・。 | ||||
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【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する
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スウェーデン警察小説の新しいヒーロー・ショーベリ警視シリーズの第一弾。登場人物は魅力的、犯罪はショッキング、ストーリー展開はスリリング・・・なのに、真犯人が分かるとガクッとさせられる微妙な作品だ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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推理小説はそこそこ読んできましたが、 この結末には驚かされました。 天才的な探偵が天才的な推理で解決するのではなく、 刑事たちが会議で見当違いなことを調べたり、捜査したり、 そのもどかしさも現実的で良かったです。 そうですよね、捜査現場って本当はこういうものでしょうね。 捜査員に関わる別の事件も、主人公の家庭の問題も、 本筋とは全く関わらないままなんとなく淡々と進むのも、 とても現実的に感じました。 そうですよね、 刑事も現場以外の日常生活を抱えているものですから。 幼少期の子供同士のいじめが将来にどうつながるか、 いじめている側は単なる遊びでも、 いじめられている側にとっては死に至るほどの大問題で、 面倒くさがる大人がその状況を助長する、 そのような問題を作者は直視し、提示しつつも、 解決方法が見つからないもどかしさも 示していることを感じました。 北欧ファン、推理小説ファン、児童問題に興味がある方、 様々な方に読んでいただきたいと思います。 | ||||
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お気に入りの作家を増やしたいと思い、模索中。 「パパ、ママ、あたし」の評価を見て興味を持ちましたが、そのユーザーレビューの方々が、 是非1作目からと勧めているので、先ずこの本を購入、読み終えたばかり。 この作品に関しては、何を書いてもネタばれしてしまいそうなので、具体的には書けません・・・。 と、思ったけれど、他の方のレビューを今読んで、びっくり。 いくつかのレビューで、肝心な部分が何となく推測されますよね。 そこをうまく回避できるように、配慮して書かれているレビューもあるのですが、 何だかその気遣いが台無しになるような、ストレートなレビューもあるし。 先にこの本のレビューを読んでなくて、良かった~。 けっこう凄惨なシーンが多いです。嫌ぁ~な気分になる回想も多いです。 それなのに、読み終える直前、何だかほっとしたような、意外な感覚を持ちました。 これ以上は、書かないでおこうっ。なかなか良かったですよ。シリーズで読み進めようと思っています。 さあ、次は「パパ、ママ、あたし」! | ||||
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単純なわたしは、犯人もわかっている、動機もわかっている、どうやって結末を迎えるのだろうと考えながら読んでいたのですが…。警察官たちは、この結末にきっとわたし以上に驚いたことと思います。40年前の幼稚園でのいじめを、すっかり忘れて生きてきた人々と、そのことによって人生が左右され、片時も頭から離れなかった人。無関心で手を差し伸べることのなかった大人。提起される問題は今の日本にも通じるものがあるようです。 | ||||
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犯人側からは壮絶な復讐譚、警察側からは連続殺人事件のリアリティ溢れる捜査。 あらかじめ撒かれた大胆不敵な叙述トリックの効果に終盤泡を食う。 しかし真犯人がみずからをダサいと見做しているのに対し、イングリッドは 彼もしくは彼女のことを美しいと表現しているなど、矛盾や強引さも目立つ。 殺人は猟奇的なものを含むが、過度に読者の嗜虐趣味を煽るような描写は控えている。 残酷なシーンでもこういうサラリとした絵筆の使い方が好もしい。 皆さんも指摘してるようにサブプロットがまったくメインプロットにからまず、 無関係なエピソードとして沈んでいるのが気になる(未解決なのは次回作に持ち越しか)。 背負投げがうまく決まっているのに、至らぬ部分もある作品といえる。 ショーベリ警視のあまりに理想的な家庭と不遇の幼少期をおくった他の登場人物たちの 過去のそれとではいちじるしく環境を異にしており、その方面の考察を織り込めば 良かったのではないかと思う。 | ||||
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スウェーデン。ハンマルビー署コニー・ショーベリ警視シリーズ。 第一期三部作の一作目。 タイトルとはうらはらに、氷菓子のような冷たい社会をあぶりだす小説だ。 とはいえ読み始めたらやめられない一級品の警察小説シリーズの登場である。 1968年カトリーネホルムの幼稚園。 <はじまりと同じように突然に終わりがくる。> <歩道に残されたのは、痛むからだとやるせない悲しみを抱いた六歳の男の子が一人だけ。> この冒頭で小説全体のすべてのテーマ、伏線が描かれているのは見事である。 2006年大都会ストックホルムで四十四歳になる男が一人、暖かい優しい人々がいる「ふつう」の生活をおくることだけを夢見ていた。 随所に挿入される「殺人者の日記」。誰が書いているのか分からないが、記されている独白は<孤独と屈辱に縁取られたわびしい人生だ。暴力と疎外と恐怖に彩られたみじめな子供時代も悲劇だった。>と綴られている。 事件は数週間入院生活を送っていた、老婦人イングリット・オルソンが帰宅すると自宅の異変に気付く。 <ふと嗅ぎなれない臭いが鼻を打った。> 血まみれになった男の死体が床に倒れていたのだ。 ハンマルビー署、ショーベリ警部チームの捜査が始まるが二人目、三人目と人が死んでいく。 彼らを結ぶ線が全く分からない。さまざまな人間模様が描かれ、丹念な捜査を続けるうち一枚の写真を見つける。そしてそれが突破口となり、物語は急速に驚愕の結末に向けて動き出す。 本書は大都会ストックホルムに住む、ふつうの生活を送っているかに見える人々の苦悩と孤独感、人とのつながりの欠如を、犯罪というかたちであらわにした物語である。 犯人は<深く病んだ人間だったに違いない。それでも一人の人間だった。> 真相はもう一段深いところにあったのだ。 ショーベリ警部たちの生活と家族の苦悩もたっぷりと描かれているのだが、三部作の一作目のためすべての結論がでないまま、第二作「パパ、ママ、あたし」に引き継がれていく。 <無関心は死に値する罪なのだ。> この一行が物語のすべてを渾然一体とさせて、読後これは我々の物語でもあると思わせる作品である。 北欧ミステリにまた新たな傑作シリーズがうまれた。 | ||||
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