特捜部Q カルテ番号64



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

8.00pt (10max) / 2件

7.73pt (10max) / 15件

Amazon平均点

4.65pt ( 5max) / 31件

楽天平均点

0.00pt ( 5max) / 0件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
5pt
サイト内ランク []A総合:358位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

10.00pt

40.00pt

20.00pt

20.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2013年05月
分類

長編小説

閲覧回数5,428回
お気に入りにされた回数1
読書済みに登録された回数21

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

2014年12月05日 特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

未解決だった難事件を次々と解決、やっと日の目を見つつある特捜部Q。だが捜査を待つ事件は増えるばかりだ。そんななか、特捜部の紅一点ローセが掘り起こしてきたのは、20年以上前にエスコート・クラブの経営者リタが忽然と姿を消した奇妙な事件。しかもリタとほぼ同時に失踪した者が、他にも5人いることが判明し…。デンマークの代表的文学賞「金の月桂樹」賞を受賞、ますます波に乗る大人気警察小説シリーズ第4弾! (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

特捜部Q カルテ番号64の総合評価:9.21/10点レビュー 33件。Aランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

特捜部Q カルテ番号64の感想

楽しみにしていた特捜部Qの最新作。
今回はローセが選んできた23年前の失踪事件を追う物語です。
相変わらず超個性的な3人組は健在で、しかもカールのトラウマとなっているアマー島の事件にも新しい証拠が出てきて、せっかくモーナと上手くいきかけているのに事件から離れることができません。
カール自身が言っているように読んでいても全くわからないアサドの過去は謎が深まるばかり。

失踪事件は、実際にあった事実をもとに国家的犯罪ともいえる選民主義を実にうまくフィクションに取り入れています。とんでもなく酷い話なのですが、現実にはデンマークでも極右政党が支持されたりしていて、作者が伝えたい事を多くの人に感じ取ってもらいたいと思わずにはいられません。

日本は島国であったり長かった鎖国時代のなごりもあってヨーロッパほど移民の問題は切実ではないものの昨今の政治家の発言や、あからさまなヘイトスピーチがニュースになったりと他人事とは思えません。
世界的にも景気が悪くなるとこんな風にどこもが殺伐としてくるのでしょうか。
より良い社会のためには過去の反省をおざなりにしてはいけないのにと思ってしまいます。

転んでもただでは起きない脇役たちも健在で、シリーズでは10作の予定とありましたが、続きが出るのが待ち遠しいです。

たこやき
VQDQXTP1
No.1:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

過去からの警鐘が響く

デンマークの人気警察小説シリーズの第4作は、良質なエンターテイメントであると同時に、社会派の作品としても高く評価できる傑作だ。
物語の発端は、23年前のエスコート・サービス経営の女性の失踪事件。未解決事件の再捜査が専門の特捜部Qが調査を始めると、同時期に5人もの行方不明者が出ていることが判明し、カール・マーク警部補を始めとするQのメンバーは本格的な捜査を開始する。すると、デンマークの歴史の恥部ともいうべき事態が明らかになり、しかもその驚くべき犯罪は現代の社会にも影響を及ぼそうとしていた・・・。
物語の最初から犯人と犯罪の概要は明らかにされており、また犯罪の背景となる社会病理についても読者に提示されている。従って、犯人探しは本作の主題ではなく、犯行に至るまでの犯人の人生、それを左右してきた社会悪の追求が主題となっている。
1920年代から欧州を中心に台頭してきた「優性思想」に基づく人権侵害。その行き着く先がナチス・ドイツだったわけだが、同様の気運は欧米諸国にも広がっており、デンマークでも1923年から1961年まで「女子収容所」が存在し、倫理に反した女性、知的障害がある女性に対し、監禁や望まない不妊手術が行われていた。その史実に衝撃を受けた作者は、こうした社会病理が過去のものではなく、現代のデンマーク社会にも大きな影響を及ぼしていることを鋭く指摘し、大きな警鐘を鳴らしている。
人種差別を筆頭に、あらゆる社会的弱者への差別、「生きるに値する者と値しない者」の選別、人権の軽視などは、デンマークだけの問題ではない。現在の自民党の主流派、維新の会などにも同じ思想が隠されており、日本の社会にとっても真剣に対応しなければならない問題である。

iisan
927253Y1
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.31:
(5pt)

4作中では最高傑作。

デンマークに実際に存在した収容所を舞台として、優生主義に基づく不妊手術と人種主義的な政党の躍進を結び付けたシリーズ第4作。しかしそれらをストレートには描かず、出来事に巻き込まれた人物の「復讐」を中心として描くのはシリーズに一貫している特徴だ。そのため物語はこれまでよりも一回り大きくなっていて、にもかかわらずこれまでよりも読みやすいのは原書がそうだからか、それとも訳者の力量か。そういうわけで本書こそこれまでの4作の中では最高傑作であることは間違いないし、だからこそシリーズのトリックスター、アサドにも大きな危機が訪れる。
特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150018715
No.30:
(3pt)

宗教の罪と罰。

今回は特捜部Qトリオも、宗教に振り回されて、犯人に辿り着くまでの物語に、ながぁ~~~いページを要してしまい、ラストのあっけなさも含めて、緊迫度不足でした。
特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151794557
No.29:
(5pt)

とても重い問題を明らかにしている

今回もとても重い問題を提示している。しかしこれと同じことが日本でも行われていた。精神障害者や身体障害者、またハンセン病者に強制不妊手術が1993年まで行われていたことを忘れることはできない。優生思想を信じる政治家や医者がいることを思い起こさせてくれる問題作だ。
特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151794557
No.28:
(4pt)

人種差別主義と優勢思想に根付く政治的・社会的なテーマが絡んだ黒幕の存在に戦慄

特捜部Qはコペンハーゲン警察に新設された、未解決事件を専門に捜査する部署です。今回Qが追う事件は、40年前にナイトクラブで起こった、マダム失踪事件。捜査では既に5人が同時に行方不明になっていると言います。カール・マーク警部補は重大事件の匂いを嗅ぎつけ調査を開始しますが、真相を追ううちに、恐ろしい過去を持つ老婆と新進気鋭の政党員が浮かび上がってくる・・・・・・というストーリー。

通算で4作目となる特捜部Qシリーズ。相変わらずのアサドとローズとカールの相性は抜群で、またしてもスリリングな読み物を楽しむことができました。今作に登場する2つの事件は、非常に興味深く、どこか不穏な感じを漂わせるものでした。カールたちが解決しようとしている最初の事件は、数十年も前に起こった複数人の謎の失踪事件で、最終的に犠牲者たちは黒幕のとある思想に結びつけられることになります。さらにこの事件のせいで、もう一つの事件が浮かび上がります。黒幕には、人種差別主義と優勢思想に根付く政治的・社会的なテーマが絡んでいて、全体的に重苦しいものとなっています。

この小説は、現代社会の問題や歴史的な背景を巧みに織り込んだ作品です。作者は、デンマークやヨーロッパの文化や政治を細かく描写し、読者にリアルな世界観を感じさせます。また、登場人物たちの心理や感情も丁寧に描かれており、特にカールやアサドやローズの関係性は魅力的です。彼らはそれぞれに個性や過去を持ちながらも、共通の目的で協力し合い、時には衝突しながらも成長していきます。彼らの掛け合いやユーモアも本作の見どころの一つです。

本作は、スピード感あふれる展開と驚きの展開で読者を飽きさせません。事件の真相や黒幕の正体は最後まで予測できないものであり、読後感も非常に強烈です。作者は、読者の期待を裏切らないだけでなく、それ以上の感動や衝撃を与えることができる優れた作家だと思います。

私は、素晴らしいキャラクター、そしてたくさんの緊張感をとても好きになり、早く次回作を手に入れたいと思いました。特捜部Qシリーズは、ミステリー好きにはたまらない作品であり、一度読み始めたら止まらないでしょう。この作品を読んで、デンマークの社会や歴史に興味を持つ人も多いと思います。私は、この作品を心からおすすめします。
特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150018715
No.27:
(5pt)

ラスト・・やられました!!

カール&アサド&ローセのトリプルタッグは相変わらず面白い。カールはモーナと一夜を過ごし離婚決定!!
今回ローセは、あのリスベットにも引けを取らない、キレッキレの頭脳で大活躍!!アサド&カールは死の
崖っぷちに何度も追い込まれる・・が、とんでもない仕掛けがありました・・。
特捜部Q-カルテ番号64-(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:特捜部Q-カルテ番号64-(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151794565



その他、Amazon書評・レビューが 31件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク