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特捜部Q カルテ番号64
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【この小説が収録されている参考書籍】
特捜部Q カルテ番号64の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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デンマークに実際に存在した収容所を舞台として、優生主義に基づく不妊手術と人種主義的な政党の躍進を結び付けたシリーズ第4作。しかしそれらをストレートには描かず、出来事に巻き込まれた人物の「復讐」を中心として描くのはシリーズに一貫している特徴だ。そのため物語はこれまでよりも一回り大きくなっていて、にもかかわらずこれまでよりも読みやすいのは原書がそうだからか、それとも訳者の力量か。そういうわけで本書こそこれまでの4作の中では最高傑作であることは間違いないし、だからこそシリーズのトリックスター、アサドにも大きな危機が訪れる。 | ||||
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今回は特捜部Qトリオも、宗教に振り回されて、犯人に辿り着くまでの物語に、ながぁ~~~いページを要してしまい、ラストのあっけなさも含めて、緊迫度不足でした。 | ||||
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今回もとても重い問題を提示している。しかしこれと同じことが日本でも行われていた。精神障害者や身体障害者、またハンセン病者に強制不妊手術が1993年まで行われていたことを忘れることはできない。優生思想を信じる政治家や医者がいることを思い起こさせてくれる問題作だ。 | ||||
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特捜部Qはコペンハーゲン警察に新設された、未解決事件を専門に捜査する部署です。今回Qが追う事件は、40年前にナイトクラブで起こった、マダム失踪事件。捜査では既に5人が同時に行方不明になっていると言います。カール・マーク警部補は重大事件の匂いを嗅ぎつけ調査を開始しますが、真相を追ううちに、恐ろしい過去を持つ老婆と新進気鋭の政党員が浮かび上がってくる・・・・・・というストーリー。 通算で4作目となる特捜部Qシリーズ。相変わらずのアサドとローズとカールの相性は抜群で、またしてもスリリングな読み物を楽しむことができました。今作に登場する2つの事件は、非常に興味深く、どこか不穏な感じを漂わせるものでした。カールたちが解決しようとしている最初の事件は、数十年も前に起こった複数人の謎の失踪事件で、最終的に犠牲者たちは黒幕のとある思想に結びつけられることになります。さらにこの事件のせいで、もう一つの事件が浮かび上がります。黒幕には、人種差別主義と優勢思想に根付く政治的・社会的なテーマが絡んでいて、全体的に重苦しいものとなっています。 この小説は、現代社会の問題や歴史的な背景を巧みに織り込んだ作品です。作者は、デンマークやヨーロッパの文化や政治を細かく描写し、読者にリアルな世界観を感じさせます。また、登場人物たちの心理や感情も丁寧に描かれており、特にカールやアサドやローズの関係性は魅力的です。彼らはそれぞれに個性や過去を持ちながらも、共通の目的で協力し合い、時には衝突しながらも成長していきます。彼らの掛け合いやユーモアも本作の見どころの一つです。 本作は、スピード感あふれる展開と驚きの展開で読者を飽きさせません。事件の真相や黒幕の正体は最後まで予測できないものであり、読後感も非常に強烈です。作者は、読者の期待を裏切らないだけでなく、それ以上の感動や衝撃を与えることができる優れた作家だと思います。 私は、素晴らしいキャラクター、そしてたくさんの緊張感をとても好きになり、早く次回作を手に入れたいと思いました。特捜部Qシリーズは、ミステリー好きにはたまらない作品であり、一度読み始めたら止まらないでしょう。この作品を読んで、デンマークの社会や歴史に興味を持つ人も多いと思います。私は、この作品を心からおすすめします。 | ||||
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カール&アサド&ローセのトリプルタッグは相変わらず面白い。カールはモーナと一夜を過ごし離婚決定!! 今回ローセは、あのリスベットにも引けを取らない、キレッキレの頭脳で大活躍!!アサド&カールは死の 崖っぷちに何度も追い込まれる・・が、とんでもない仕掛けがありました・・。 | ||||
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ひどい話で読んでいて息苦しくなった。このシリーズでは、虐待を続けられたり、長期間監禁されたりと、目を覆いたくなるような被害者がよく登場する。なので次を読むのにしばらくときを置かないと、精神的に辛い。アサドとローセがときどき笑わせてくれるのが救いだが、北欧のミステリーはどれも重厚で暗い。 | ||||
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一度図書館で読んで、手元に置いておきたいので中古で購入しました。 冒頭から引き込まれる面白さです。 ただ、新品同様で購入したのにたばこ臭いというか変な臭いがして、胸がムカムカして読み進められません。 文庫本もありますが、このサイズで読みたいのでどこも売り切ればかりなので出版社に再販売を希望します。 | ||||
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映画から入りましたが、今では小説にハマっています。 | ||||
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とにかくハマる面白さ。 | ||||
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衝撃的なストーリーながら、それぞれのキャラクターが精彩を放っていて魅力的です。すぐに次の作品も読みたくなりました。 | ||||
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第四弾も一気呵成に読んだ。読み始めると止まらない。 上流の夫人が、暗い過去をパーティーの席上で暴かれた。惨劇の幕が開く。 このシリーズは捜査陣の視点と事件の中心人物(被害者または加害者)の視点を交互に描きながら物語が進む。「次はどうなる?」と身を乗り出したところで視点が切り替わるので、ぐいぐい引っ張られる。 古典的な手法だけど、達者だなあ。本作はことのほか鮮やかだ。 なんとデンマークには、知的障害や性的に不道徳と見なされた女性を収容する施設が1967年まで実在したらしい。出来損ないの烙印を押された少女の半生は、目を覆いたくなる凄まじさだ。 軽率な十代の少年少女が妊娠してしまうと、少年はお咎めなしで少女だけがアバズレ呼ばわりされる。 現代でもさほど変わっていないかな。 ネタバレ回避のためはっきりとは書かないが、カールたちが追う失踪事件の外側を、 その状況を生じさせた遥かに巨大な悪が取り囲むーーという凝った構造になっている。 冒頭に出てくるから書いてもいいと思うが、「明確なる一線」という政党には吐き気がする。 要するに差別推進党だ。彼らの「密かなる闘争」には慄然とする。 近年話題になった相模原殺人鬼の思想だ。 無力なプーでも悲劇を起こせるのだから、高い地位と力を持つ男なら、どれだけの害を及ぼせることか。 終盤の活劇は相変わらず手に汗握る迫力だ。しかしレギュラー陣は毎回痛めつけられるなあ。 後遺症もなく次作で復帰する。飛葉ちゃんかよ。 全編悪意とサディズムに覆われた話だが、エピローグのささやかな善意に救われる。 素晴らしい。サスペンス・アクション・社会派の深い味わい、すべてが揃っている。 まだ5と6を読んでないけど、今までで最高だ。 | ||||
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面白かったです。 最後のどんでん返し良かったです。 実話を含む話らしく、人間の尊厳さについて考えさせられます。 肩書だけで人が判断され、素行が悪いと根本からの悪人と。 表面的な部分だけでなく、人間の裏模様みたいなのも描かれているのは 感情移入してしまう感じでした。 外国の方の冗談を日本語で表現するって、 関係ないけどそこも読むたび感心してます。 | ||||
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作中で「 押しピン 」と言う言葉が出てきます。 先日TVの話題で関西では「 押しピン=画鋲 」で関東の人には押しピンが通じないそうで。。。 タイミングぴったりで読み進めたものですから翻訳者さんは関西の人なんだなぁーと 一人でクックック・・・となっておりました。 | ||||
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ユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」シーリズの虜になって第三作まで読み終えたが、やはり第四作目「カルテ番号64」を、やはり入手してしまった。 今回特捜部Qが捜査する未解決事件は、ローサが持ち込んできた。 1987年の同じ日に起きた複数の失踪事件は、一見無関係のように思えたが、捜査を進めるううちに繋がりがあることが見えてくる。 このシリーズではおなじみの時系列を、事件が起きた1985年、1987年、そして今2010年と並列して著者は物語を進めてゆく。 なれない読者は、少しイライラ感を覚えるかも知れないが、それこそオールスンの狙いなのである。 元刑事のバクの妹が被害(顔に火傷)に遭い、バクがカールへ捜査を強要したり、<明確なる一線>という政党の党首クアト・ヴァズなどというモンスターが登場し、今回もストーリーから目が離せない。 クアト・ヴァズという男の行状に、ローサとアサドが、その正義感から怒り心頭になり、事件に向かって猛進する姿を著者の正義感に重ねているように感じてしまった(人道的に許せない問題であるから)。 やはり、巻末で著者は、スプロー島の女子収容所が実際に、1923年から1961年まで存在し、本書の物語のなかと同じことが行われていたと記述している。 ノルウエー、スェーデン、ドイツ等とは対照的に、デンマーク王国は、今日に至るまで、こうした人権侵害に対する賠償金の支払いも、謝罪も行っていない。 と、怒りの言葉で締めくくっている。 旧優生保護法(1948~96年)のもとに、日本でも同じようなことが起きたのだが、最近の国の対応は納得できるものではない、と評者も思いながら著者の怒りの言葉を読んでしまったのです。 ローサの謎(トラウマ)は、本作でカールだけが知ることになり、読者に明らかにした。 が、釘打銃事件も、アサドの出自や経歴も謎のままで、この「カルテ番号64」を読み終えた。 ユッシ・エーズラ・オールスンの手管に脱帽し、第5作目も読むことになるのだろう。 | ||||
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一人の女性のたどった人生が辛い。不幸なトラブルがつづき、当人の弱さもたしかにあったのだが、転落していく彼女。それを追いかけていくと同情せざるを得ない。偏見や差別など重いテーマのはざまに、ちょっと笑えるアサドとカールのシーンが救いです。ちなみに、作中出てくる政治団体や、それを応援するような人は本当に存在するようで、それがまた怖い。 | ||||
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硬軟自在ですね。一気にストーリーにはまりました。そして読みきりました。 | ||||
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本は問題ありません。 ただ、裏表紙に管理用のシールが貼ってあるのですが、それが剥がせるタイプではなくて、普通のシールなのでちゃんと剥がれなくて、ぼろぼろに汚なくなってしまいました‼ ショックです | ||||
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プロローグの掴みが効いている。ここで、ニーデとクアトという登場人物に、深い事情が有るのを知らされる。そして、未解決事件専門班の主人公・カールたちは、1987年に複数人失踪した事件を追う。例によって、現在(2010年)と過去(1987年)の章を交互に絡ませる手法で、いつドッキングさせるのか、どうドッキングするのか、この辺りが読書の醍醐味となるが、今回はその遠因となる更なる過去の章が加わり、根の深さを知らされる。 各々の登場人物のキャラが立っているので、相当長い小説も、波に乗れば、一流のサーファーよろしく、快適な時間を与えてくれる。中盤を過ぎた頃、いよいよ犯人と対峙するシーンがあるが、この時、カールたちは相手を犯人と認識していない。これは読者だけが知っているのだが、これも最後の方でドンデン返しを喰らわされる。 ただ、これは大いに違和感と無理がある。隣人の詮索好きなネスカフェのおばさんを騙せるのか。また、ラストにチームとしての活躍がないという不満等期待度が高まる分、要求も厳しくなるが、サスペンスフルなタッチと、登場人物の性格描写に磨きがかかってきたので、このシリーズをここで抛りだすわけには行かない。 | ||||
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凄すぎます!1作目を超える3作目に続いてそのまた上をいくこの作品の出来栄えに感心しきりです。数年前の失踪事件…そこに関係する人物に絡んで浮かんできた危険思想の集団…信仰の盲信より怖い過激な誤った信念の暴走、そして基調に流れるのは…今回もカールにその影を落とすそもそもの発端として彼を現在の立場に追いやった事件の不気味な進展や、ますます不明なアサドの正体と補って余りあるその活躍、そしてローセの秘密…面白すぎますオールスンさん。 | ||||
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最高傑作と言うフレーズが何作も許されるなら、本作は間違いなく最高傑作だと思います。 あとがきにあるデンマーク王国への痛烈な批判が本作への作者の意気込みが感じられる。 戦時中から60年代まで共産主義国や社会主義国で堂々と行われていた女性への人権侵害。 社会の物差しからあぶれた女性はいやがおうなく収容され魔手によって身体に手が加えられた。 現代社会においてなお、政府からは被害者に対して謝罪も賠償もない唯一の国が、デンマーク王国。 その現実を広く世界に知らしめようとした、作者の意気込みや意欲が、最高傑作を創り上げたと思います。 と、少々鼻の穴を広げて大上段に構えるのはさておいて、相変わらず文章が巧みなオールスンさん。 悲劇・絶望的な内容に徹することなく、ウィットも忘れない懐の深さに感心しますね。 結末は、パターン化されつつある悪の枢軸的な犯人との対峙が繰り広げられ、カールとアサドは 絶体絶命の危機から脱します。ああ!アサド死んじゃうの?( ̄△ ̄;)/アウアウ と狼狽すること間違いなしです。 多くを書いてしまうと完全ネタばれになってしまいますが、作者の後書に気合いの入り方が違うな、 と唸らされます。 本作は紛れもなく必読の傑作です。ただし!寝ることを忘れることになっても知りませんからね。( ̄ー ̄;) | ||||
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